2018年9月より本格サービスが開始される“Nintendo Switch Online”について、本日(2018年5月8日)サービス内容の一部詳細と、料金プランが発表された。Nintendo Switchのオンラインサービスは、これまで“無料体験”として提供が行われていたが、今後はオンラインでのマルチプレイなどを楽しむ場合は、同サービスに加入する必要がある。一方、有料化によってこれまでにはなかったさまざまな機能も登場。有料化によって追加される機能も含め、どのような機能が利用できるのか、詳細なサービス内容を見ていこう。

「Switchでファミコンが遊べる!?」、「家族で使う場合は?」9月にスタートするNintendo Switch Online有料サービス詳細まとめ_01

2018年9月以降にNintendo Switch Onlineに加入すると利用できるサービス
・インターネットを通じた対戦・協力プレイが可能(※1)
・ファミコンで発売されたタイトルの提供を開始&協力・対戦オンラインプレイにも対応
・Nintendo Switchのセーブデータのクラウド保存が可能に
・スマートフォン用専用アプリ“Nintendo Switch Online”が利用できる(※2)
・その他、“Nintendo Switch Online”加入者限定の特典もあり
※1……正式サービス開始までは無料で提供中。また、一部タイトル、サービスは除く
※2……正式サービス開始までは無料で提供中。

オンラインマルチプレイを楽しむには加入は必須!

 本日発表が行われた、本格サービス開始後に利用できるサービスは、“オンラインプレイ”、“ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online”、“セーブデータお預かり”、“スマートフォン向けアプリ”、“加入者限定特典”の5つ。
 このうち、“オンラインプレイ”については現在無料で提供されているように、今後も継続して該当タイトルでのオンライン対戦・協力プレイが行えるものだと考えられる。正式サービス開始以降にオンラインプレイを楽しむにはサービスへの加入が必須となるが、ローカル通信を使った『スプラトゥーン2』のイカッチャやサーモンラン、『マリオカート8 デラックス』のマルチプレイなどは、有料サービスに加入していなくても楽しめるだろう。

ファミコンソフトでオンライン対戦も! 追加ラインアップは?

 本サービスで注目すべきは、昨年の“Nintendo Switch Online”サービス発表時に公開されていた“クラシックゲームセレクション(仮称)”が、サービス名称『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』として正式に公開されたこと。これは、“バーチャルコンソール”とは違ったもので、サービス加入中は提供されているタイトルが自由に遊べる類のものであることが考えられる。任天堂公式サイトには“ファミコンゲームの詰まったNintendo Switch専用ソフト『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』をお楽しみいただけます”とあることから、複数のソフトを内包した1本のソフトとして提供されるのではないだろうか。2018年9月のサービス開始時には20本のタイトルが提供されるが、現時点でリリースがアナウンスされているタイトルは以下の10本。
 『アイスクライマー』/『サッカー』/『スーパーマリオブラザーズ』/『スーパーマリオブラザーズ3』/『ゼルダの伝説』/『テニス』/『ドクターマリオ』/『ドンキーコング』/『バルーンファイト』/『マリオブラザーズ
 以降も定期的にラインアップの追加を予定しているとのこと。

 これらのタイトルはすべてファミリーコンピュータ向けに提供されていたタイトルで、これまでにも任天堂ハードのバーチャルコンソールにて配信されていたが、今回のサービスではインターネットを使っての協力・対戦プレイに対応することも明かされている。また、スマートフォンアプリの“Nintendo Switch Online”を使えばボイスチャットをしながら楽しめるうえ、ひとり用のゲームもオンライン上で交替しながらプレイできるという。上記のタイトルに追加して提供される10本はもちろん、今後拡充されるタイトルのラインアップや追加頻度、そして、ファミコン以外のハードの対応ソフトがどうなるかも気になるところだ。

「Switchでファミコンが遊べる!?」、「家族で使う場合は?」9月にスタートするNintendo Switch Online有料サービス詳細まとめ_02

セーブデータのクラウドバックアップに対応

 もうひとつの注目ポイントは、“セーブデータお預かり”サービス。これは、Nintendo Switch本体に記録していたセーブデータを、(一部ソフトを除いて)インターネットを経由して任天堂が保存しておいてくれるというもの。サービス加入者は、クラウド型のバックアップ機能が新たに利用可能になるというわけだ。
 これまでのNintendo Switchは、本体内にあるセーブデータを外部に保存する手段がなく、万一本体を破損や紛失した場合には、大切なセーブデータをも失ってしまう危険性を持ち合わせていた。そんなリスクを減らせるというのは、Nintendo Switchを利用するうえでの大きな利点となるだろう。なお、任天堂のホームページには、セーブデータお預かりの使いかたなど、機能の詳細は“後日おしらせいたします”と記載がある。

サービス開始時期と料金プランは?

 “Nintendo Switch Online”の正式サービスは2018年9月より開始されるが、現在提供中の“オンラインプレイ無料体験”サービスは、有料サービス開始にともない終了となる。サービス開始後は加入者以外はオンラインプレイができなくなるため、現在“オンラインプレイ無料体験”サービスを利用しているユーザーに、自動的に料金が発生する心配はないとのこと。逆に言えば、加入の申込みをしないと、オンラインプレイが楽しめないので要注意。

 気になる料金プランは、1アカウントで利用する個人プランが1ヵ月300円、3ヵ月800円、12ヵ月2400円(いずれも税込)。ちなみに1ヵ月プランを3ヵ月利用すると300×3で900円(3ヵ月プランは800円)、12ヵ月利用すると300×12で3600円(12ヵ月プランは2400円)。3ヵ月プランを12ヵ月利用した場合は、800×4で3200円(12ヵ月プランは2400円)と、長期プランほどお得な価格に。また、1ヵ月プランは30日、3ヵ月プランは90日の契約。1ヵ月プラン×12や、3ヵ月プラン×4では360日の利用となるため、それぞれを更新のたびに申し込むよりも、365日間の12ヵ月プランに申し込んだほうが日数の面でもお得になる。なお、ファミリープランも存在するが、そちらは後述。

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Nintendo Switch Onlineの申込方法は?

 これらのプランは、9月の正式サービス開始以降にNintendo eShopか、任天堂公式サイトにて利用権を購入し、加入することでサービスが受けられる。

家族で楽しんでいる場合は、それぞれ申し込むの?

 前述の個人プランのほかにも、12ヵ月4500円で最大8アカウントまで利用できるファミリープランも提供される。こちらは、ニンテンドーアカウントに登録されている最大8アカウントを“ファミリー”としてまとめて、Nintendo Switch Onlineサービスを受けられるというもの。ファミリーとは、2018年5月15日以降に設定できるようになる、家族のニンテンドーアカウントをまとめる仕組み。子どもアカウントを含む、最大8アカウントをひとつのファミリーとして設定できる。なお、ファミリープランへの加入は、18歳以上のニンテンドーアカウントに限られるほか、クレジットカードもしくはPayPalアカウントの登録なども必要。だが、親子や兄弟などふたり以上で、かつ、長期で利用する場合にお得なプランとなってくる。

複数のNintendo Switchを持っている人は、それぞれの本体で加入が必要?

 複数のNintendo Switch本体を持っている場合でも、Nintendo Switch Onlineに加入したアカウントならば、どの本体でも同サービスが使える。

 ここまで説明してきた以外にも、先行して配信されているスマートフォン向けアプリ“Nintendo Switch Online”との連携や、加入者限定特典といったサービスも提供が予定されている。正式なサービス開始日も含めて、今後の発表を期待して待っていよう。