ウォーメタルバンド“SABATON”の日本ツアーをWargamingがサポート。メンバーが日本愛や歴史観、そして『World of Tanks』を語る

Wargamingが日本ツアーをサポートするウォーメタルバンド“SABATON”のメンバーにインタビューを実施。

 WargamingがサービスするPC用オンラインタンクバトル『World of Tanks』にて、スウェーデン出身のウォーメタルバンド“SABATON”とのコラボが実施されたのは記憶に新しいところ。特別コラボ車輌の“Primo Victoria”が実装されたほか、gamescomのWargamingステージでライブが行われるなど、ゲーム内外でさまざまな展開を見せている。

 2018年3月29日~4月2日にかけて行われたSABATONの日本ツアーは、Wargamingがサポートしており、会場で『World of Tanks』グッズの配布やムービーの上映などが行われた。そのツアーの合い間をぬって、SABATONにインタビューを行う機会を得た。日本のファンの印象や、楽曲のテーマになっている歴史や戦争、『World of Tanks』とのコラボなどについて、メンバーに話を聞いた。

(C)Mikio Ariga

■SABATON
左から、ヨアキム・ブローデン(Vo)、ハネス・ヴァン・ダール(Dr)、パル・サンドストローム(Ba)、トミー・ヨハンソン(Gt)、クリス・ローランド(Gt)

――来日するのは何度目でしょうか?

パル 3回目ですね。ヘッドライナーのツアーという意味では初めてのことで、ここに来るまでに19年もかかってしまった(笑)。

――日本のファンの盛り上がりはいかがですか?

ヨアキム ヨーロッパでは、ライブ前からファンがもう歌っていて、クレイジーな感じ。日本のファンは開幕前は静かで、ライブが始まると一転して大盛り上がりなんだ。まったく違うけど、日本のそういう感じも好きだよ。

――日本でとくに盛り上がる曲は何でしょうか?

パル 薩摩の西南戦争について書いた「SHIROYAMA」は人気ですね。

トミー 「Swedish Pagans」も人気だな。

(C)Mikio Ariga

――日本に来て公演以外の部分で楽しみはありますか?

パル ティーンエイジャーの頃から桜を見に日本に来たいと思っていました。空港がとても混んでいたので、いったい何だと思ったのですが、桜の時期が重なっていたとは。東京でも大阪でも桜が見られて、とても幸せです。やりたかったことをひとつ達成できた。

ハネス 15時間のフライトの後でも、日本に着いたときには、いつも自分がエネルギーに満ちていると感じるよ。これには何か意味があるんだと思う……。ワクワクするしハッピーな気分になる。食べ物も芸術も、日本は文化的にサイコーに好きな場所のひとつだ。日本にいる間は、できるだけ楽しみたいね。

パル  自分たちはいろいろな国でツアーを行います。たとえばドイツはスウェーデンに似ているところがあって……もちろん、まったく違う部分もあるけれど。日本はいい意味で、ほかの国とはまったく違う場所ですね。

――日本の花見は、異質な文化に見えますか? 桜の下でお酒を飲んでいたりと。

ハネス スウェーデンでも外で飲むことはあるけど、桜ではなくゴミ箱のまわりだね(笑)。昨日、花見の様子を見たんだけど、それが伝統だとは知らなかった。ぜひ、桜の下で飲んでみたいものだね。昨夜は代々木公園に行ったんだけど、ちょうど閉園時間で、ものすごい数の人が出てくるところだったよ。

――ツアーのスケジュールでは難しいかもしれませんが、どこかを訪ねる機会はありましたか?

ヨアキム メンバーはそれぞれ別行動だったのですが、自分は最初に新宿御苑に行きました。代々木公園は以前に行ったことがあったので。最初に日本に来たときは妻といっしょだったので、観光客をしに京都にも行きましたが、とても楽しかったですね。もっといろいろなことをしたいけど、何しろ時間が足りない。たった5日間滞在して、すぐまた次の場所へ移動しなくてはいけないんだ。

トミー 大阪では、大阪城を見たんだけど、ここにも桜がたくさん咲いていてキレイだったな。

パル 自分は大阪のロックバーでファンと飲んで酔っ払いました。ファンとギターを弾いたりしてね(笑)。

――SABATONとWargamingとのコラボはどういったきっかけだったのでしょうか?

パル 『World of Tanks』がヨーロッパでリリースされたときに、ヘビーメタルのファンをターゲットにしたような広告を見かけて。そこで、彼らにコンタクトしていっしょに何かできないかと検討しましたが、そのときはうまくまとまらなくて。お互いに準備が整っていなかったのです。それから何年後かに、ニューヨークでミーティングする機会があり、コラボする方法を検討しました。その時に“Primo Victoria”のコラボ戦車のアイデアが出てきたのです。それからストーリーを考えて、さらにサイドクエストのような細かい内容を作っていきました。

――今回のツアーはWargamingがサポートしていますが、“1.0”のリリースと重なってタイミングもよかったですね。

パル とてもよかったです。自分たちのスケジュールはワールドツアーに合わせてすでに決まっていたのですが、ゲームのアップデートとタイミングが合ったことで、より有意義なものになりました。ステージでゲームのムービーを流したりして、うまくコラボ色が強く出ていますし。

――SABATONは中世の戦いなどをフィーチャーした楽曲を作っていますが、歴史上でとくに気に入っている“戦い”はありますか?

ヨアキム たくさんあるよ。いい質問だけど、答えるのが難しいな(笑)。事実に基づいた視点から言えば、近代の戦争が好きだな。とても古い戦争、大昔の戦いでは、一般の兵士は読み書きができなかったから、彼らのストーリーはあまり語られることがなかった。上官たちが何が起きたのかを記録したり報告したわけなんだけど、それはその時の権力者の意向に沿ったもので、プロパガンダなんだ。第一次大戦からは写真の記録があり、兵士も自らの物語を語れるようになった。戦争の語られかたが変わったという部分にとても興味が湧く。将軍たちがお茶を飲みながら語るストーリーではなく、兵士たちのリアルなストーリーが語られるようになったわけだからね。

――戦争における人々のドラマに関心を強く持っているということですか?

ヨアキム ある意味そうだ。ひとりひとりの人間は、政治なんかよりよっぽど興味深い。自分たちは戦争の一般的なテーマである政治や宗教のプロパガンダは取り上げない。人々が命を失い、究極の犠牲を払ったのだから、ここに最も興味深いストーリーがあるはずだ。俺たちが歌うヘビーメタルには、もともと攻撃性や高揚感、ヒロイズムなんかの要素が含まれているんだ。これらはすべて戦場で兵士が経験する感情だから、俺たちの音楽で表現できていると思う。

――『World of Tanks』はプレイしていますか?

ヨアキム パルが一番プレイしているよ。俺も少しやるけど、ヘタクソでね。もう、やられっぱなしさ(笑)。このゲームは好きなんだけどね。低いTierで1ゲームやるくらいだと「うひょー、俺つえぇ」って感じで気持ちがいいね。それで、“Primo Victoria(Tier8)”をやってみると、すぐにやられちゃうから、そのままふて寝って感じ(笑)。

パル ツアーで忙しいので、なかなかプレイする時間がなくて。年間250日も旅しているいるから、ホテルでゲームをプレイするのですが、ホテルではネット環境が悪くて厳しいですね。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

ヨアキム 皆さんにはすっかりお世話になった。日本はとても楽しかったです。

パル 日本に来るまでに19年もかかってしまったけど、今度来るまでには19年かからないようにします(笑)。もうすぐ世界ツアーが終わりますが、また新曲を作り、新しいアルバムをひっさげて、日本に戻ってきます。

トミー つぎのショーにファンがたくさん来てくれるなら、戦車も持ってくるよ!