岡島信幸(おかじま のぶゆき)

ディースリー・パブリッシャー所属、『地球防衛軍』シリーズプロデューサー。

荒牧伸志(あらまき しんじ)

映画監督、メカニックデザイナー。『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』では、前作『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』に続き監督を務めた。

地球も火星もバグる!?  コラボ記念のクロスインタビューをお届け

『地球防衛軍5』と『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』がコラボ! ファン必見のクロスインタビュー!!_09
『地球防衛軍5』と『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』がコラボ! ファン必見のクロスインタビュー!!_10

 2018年2月16日から、『地球防衛軍5』と映画『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』のコラボPVが公開されている。今回、そのコラボを記念して、『地球防衛軍』(以下、『EDF』)シリーズプロデューサーの岡島信幸氏と、人気SF映画『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズ最新作『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』の監督を務める荒牧伸志氏によるクロスインタビューが行われた。両者の共通点は、どちらも巨大な昆虫のような地球外生命体や異星人を相手に、人類の壮絶な戦いを描く作品だということ。本記事では、2作品のコラボの経緯などについて迫っていく。

 まずは、30万本以上の売上を達成した『EDF5』と、2月10日より劇場公開された『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』(以下、『STR』)のスペシャルコラボムービーについて解説しよう。

地球防衛軍5×スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット コラボPV 火星から出動要請!?

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 このPVでは、「プライマーとの戦いは連戦連勝で勝利目前! 死ぬなんてありえな~い」といった、景気のいい話題を語る、毎度おなじみ“EDF NEWS”がスタート。しかしその途中、謎の通信が介入してくる。その通信は、火星で戦う機動歩兵隊の大佐、ジョニー・リコ(声:小山力也)のもので……!? 「死ぬことはない」と言うEDF広報官と、「死ぬにはいい日だ!」という物騒な掛け声とともにくり広げられるジョニー・リコとの掛け合いがとてもユニーク。PVにはさまざまなパロディーなども盛り込まれており、思わず吹き出してしまう出来栄えとなっている。そのうえ、『EDF5』にて今後リリース予定のDLC情報も一部チェックできるとなれば、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズファンのみならず、『EDF5』プレイヤーもまさに必見だ。

 夢のコラボを実現させた岡島氏と荒牧氏。ここからは、コラボが実現に至った経緯や、両者が互いの作品をどう思っているかを訊いてみよう。

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(左)『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』荒牧伸志監督(文中は荒牧)、(右)『地球防衛軍5』岡島信幸プロデューサー(文中は岡島)

作品への熱い想いが飛び出す!

――今回『EDF5』と『STR』のコラボの話を受けた際の、率直なご感想はいかがですか?

荒牧 私のほうは純粋に「夢が叶ってうれしいな」と。じつは私は、『EDF』シリーズは最初からのファンで、ずっとゲームを楽しんでいたんですよ。いちばん最初は2000円でしたよね? もともとファンであるゲームと、こういった形でコラボができるとは思っていなかったんですけど、こうして岡島プロデューサーとも会えてコラボが実現し、うれしくてしょうがないというのが心境です。

岡島 僕は昔、ポール・バーホーベンの『スターシップ・トゥルーパーズ』を劇場に観にいったときから、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズはもう最高だと思っていました。その後、続編の『2』や『3』も観ました。『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』も、劇場にこそ行かなかったんですが、フィギュア付きのBlu-rayを買おうかすごく迷ったりもして。結果的には事情により通常版しか買えませんでしたが、そういう感じでずっとシリーズのファンです。

――地球外生命体と人類がが戦う『スターシップ・トゥルーパーズ』と『EDF』は相通じるところがありますが、意識されていたのでしょうか?

岡島 ここだけの話、『EDF4』が2013年に発売されたときに、発売日直前のPVで「もうネタがない!」と叫ぶような状況になったんですね、そして最後は「よし、『スターシップ・トゥルーパーズ』をパk……オマージュ! オマージュしよう」ということになって(笑)。『スターシップ・トゥルーパーズ』にある、「もっと知りたいですか?」という有名なセリフを、「もっと詳しく説明しましょう」と、口調はいっしょでセリフを置き換えるなんてオマージュをさせていただいたりしました。とにかく、そのくらい『スターシップ・トゥルーパーズ』が大好きで。だから今回このお話が来たときは驚きましたし……「本家本元に我々なんかがコラボさせていただけるというのは、どちらかというと恐縮です」というのが、いちばんの感想です。

――今回こうしてコラボPVを製作しましたが、このPVの感想をお聞かせください。

荒牧 すごくハマっていて、違和感のなさっぷりがすごいなと(笑)。

岡島 『EDF』がいままでやってきた、ちょっと馬鹿馬鹿しいプロモーションのフォーマットそのままでいいよと、とても寛大に、快く受け入れていただいたので感謝しかないです。

――両者とも、もともと作品のファンだったというわけですが、このコラボを始めるきっかけは何だったのでしょう?

岡島 じつは、SIE(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)さんにあいだを繋いでいただいた形なんです。『EDF5』が、おかげさまでダウンロード版も非常に好調で、『STR』とも作品として近しいんじゃないかということで、「『STR』とコラボPRはどうですか?」というお話を、PS Storeのご担当者様からいただいたのが最初のきっかけでした。

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SIEのPS Video担当者により『STR』サイドへ提出された企画書の一部(本物)。相思相愛だった両者のマリアージュを実現した。

荒牧 僕がその話をいただいたときに、「そうか! その手があったんだ! なんで気が付かなかったんだろう!」って自分を責めましたね(笑)。コラボしてもいいんだと。

岡島 『EDF』シリーズの制作を担当しているサンドロットさんの主力クリエイターにも、「『スターシップ・トゥルーパーズ』とのコラボPRをしますよ」という話をしたところ、すごく喜んでいましたね。