2018年2月23日(金)、東京・六本木の株式会社ポケモンオフィス内特設会場にて、『ポケットモンスター』シリーズの世界をテーマにしたトレーディングカードゲーム・ポケモンカードゲーム(以下、ポケカ)の招待制イベントが催された。本イベントは、毎月第1月曜日に拡張パックの新弾発売、関連グッズの発売、さらに週末限定イベントを開催する、といったポケカをより楽しむための新たな取り組み“ポケカフライデー”のスタートを記念した催しで、3月2日(金)に発売される拡張パック“禁断の光”にいち早く触れられる対戦会となっている。

 “ポケカ四天王”、“第3回ポケモン竜王”、“ポケモンカードゲーム 2017年度日本チャンピオン”などの実力者や各メディア関係者が招待されたほか、抽選によって約15名ほどの一般参加枠も用意された。また、MCは『ポケモン』関連のイベントではおなじみ、石川賢利氏と佐藤愛美氏が担当。イベントの模様は、YouTube公式ポケモンカードチャンネルのポニータ石井氏によってYouTubeライブでの中継が行われた。

 2017年7月に将棋の糸谷哲郎八段がポケモンカードゲーム初挑戦ながら優勝して話題となった“ロイヤルマスク100枚争奪戦”で採用されたルール“シールド戦”が今回も採用された。“シールド戦”とは、その場で開封したパックのカードのみでデッキを構築して遊ぶルールで、カードの保有枚数の差を気にせずライト層とコア層がいっしょになって楽しめる。

 今回は、1プレイヤーにつき拡張パック“禁断の光”が15パックと、トレーナーズカードの“ハウ”と“ハイパーボール”が1枚ずつ用意された。それらのカードを使って40枚のデッキを構築することとなる(エネルギーカードは別途用意したものから好きにデッキに組み込める)。60枚のデッキを使う通常のルールに比べて、枚数が少ないぶんシンプルなので初めてでもとっつきやすい。そのうえ、パック開封での運も絡むので、初心者が上級者を破る番狂わせも起きやすいルールと言えるだろう。……と、自身に言い聞かせつつ、ポケカ初挑戦の筆者も対戦会に参加してきたので、その模様をお届けする。

◆対戦形式
シールド戦
※その場で商品を開けて作った40枚デッキ/サイド4枚戦で戦います。
※ランダムマッチで3戦(1対戦20分)、対戦します。
※シールド戦で使用した拡張パックとトレーナーズは、大会終了後、お持ち帰りいただけます。 

《シールド戦のルール》
・1プレイヤーにつき拡張パック『禁断の光』を15パック用意する。
・基本エネルギーを用意する。
・40枚デッキを構築する
・基本エネルギーは15枚推奨
・同じ名前のカードは4枚まで(基本エネルギーはのぞく)
・【たね】ポケモンを必ず1枚以上入れる
・サイド4枚対戦 

※本イベントでは、主催者側で用意したトレーナーズ(ハウ、ハイパーボール)を配布し、そのカードも含めてデッキを作りました。

いたるところから歓喜の声が! 大興奮の新パック開封タイム

 対戦の前にもちろん、まずはお待ちかねのパック開封タイム! 事前に公式ホームページやポニータ石井氏の動画をチェックして予習した筆者としては、“ウルトラネクロズマGX”か“ジガルデGX”のどちらかを引いてデッキの軸にしていきたいところ……。

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なんと1パック目で“ジガルデGX”を引き当てる! しかもかなりレアリティの高い“HR(ハイパーレア)”。

 レアリティの高さをこれでもかとばかりに主張するキラッキラのカードによってテンションはいきなり最高潮。その後も同じ卓についたメンバーが嬉しそうにレアカードを報告しては、みんなで自分のことのように喜んだ。

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HRの“イベルタルGX”を引き当てた方も!

 トーナメント形式の大会などであれば、そもそも何を当てたかは隠しておくべきなのかもしれないが、今回はランダムマッチの対戦会ということで終始雰囲気も和やか。どこを見ても“嬉”の感情が前面に押し出された無邪気な笑顔ばかりで、こういうイベントもいいなぁとつくづく思わされた。

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“ウルトラネクロズマGX”や“ジガルデGX”のほか、“イベルタルGX”や“ゲッコウガGX”が人気のようだ。
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ちなみに筆者の最終的な主だったカードはこんな感じに。フェアリータイプのポケモンはあまり数が引けなかったので、“ゼルネアスGX”は見送って“ジガルデGX”と“ゲッコウガGX”を軸に闘&水の2タイプでデッキを組んでみた。

さっそく第1回戦! バトルスタート!

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MCの掛け声に合わせてみんなで一斉に「バトルスタート!」と拳を突き上げる。一体感を感じられて、これだけでも意外と楽しかったり。

 記念すべきポケカデビュー戦、手札にはいきなり“ジガルデGX”が。というかたねポケモンが1匹しかいない。強力ではあるものの、技に必要なエネルギーが多いのでうまく動かせるかちょっと不安に……。しかしそんなものは杞憂だった。2ターン目に“おじょうさま”を引けたことでデッキから“基本闘エネルギー”4枚を手札に加え、そのうち2枚をハイパーボールの効果でトラッシュ。そして“ジガルデGX”の技“セルコネクター”によってトラッシュに送った2枚のエネルギーを回収。いきなりエネルギーが4枚ついて準備万端の“ジガルデGX”が誕生してしまった。

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“おじょうさま”は山札から基本エネルギーを4枚まで手札に加える、とくにこのルールではかなり強力なトレーナーズカードだと感じた。そしてハイパーボールの、いわばデメリットを逆用してエネルギーをトラッシュへ。

 序盤に爆誕してしまった“ジガルデGX”はまさに伝説のポケモンにふさわしい強さ。相手のポケモンたちを次々と倒し、最後に出てきた“イベルタルGX”もそのまま押しのけた。

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“ジガルデGX”のGX技“ジャッジメントGX”を使った次の相手の番、相手のポケモンGX・EXからのダメージを0にできる。この技のおかげで“イベルタルGX”にも勝つことができた。

バトル終了後の“感想戦”が楽しい!

 ここはあえて“感想戦”という言葉を使うが、これがまた楽しい。バトルが終わった後に「あそこをああしていれば~」とか「あのときはこう思っていた」なんてことを言い合う楽しさは、ゲームのオンライン対戦ではなかなか味わえないものだ。

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「どんなカードを引けた」、「このカードが欲しかった」といった会話をしているペアも散見された。

 その後も2戦目、3戦目とスムーズに進行されていった本イベント。和やかな雰囲気で行われたのは確かなのだが、じつはちゃっかり勝敗が集計されており、勝ち点によるランキングが貼りだされていたりも(笑)。気になる最終結果は……?

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2戦目はお相手の“ウルトラネクロズマGX”を止められずに負け。こちらの方はなんと全勝されていました!
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3戦目はお相手がたねポケモンをなかなか引けず、そのあいだに準備を整えた“ジガルデGX”がお相手のポケモンを倒しきってくれた。

 というわけで、結果は2勝1敗で勝ち点6。順位はなんと8位タイ! メディア関係者のなかでは2位と大健闘! 初心者でも“シールド戦”なら勝てると証明できたのではないだろうか。今回参加された方の中には、今年に入ってからポケカを始めた方もいたり、プレイするのは久しぶり、という方も少なくなかった。また、“ソルガレオGX ルナアーラGX”といった優秀なスターターセットや、先日2月16日に発売された、大会上位入賞者が採用した実績のあるカードを集めたデッキビルドBOXなど、初心者支援の商品も充実している。

 まさにいま、ポケカ入門にベストなタイミングといえる時期なのかもしれない。少しでも興味のある方はぜひごいっしょに、やるか! ポケカ!

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会場を後にするのが惜しいほど、ポケカ、そしてポケモン愛にあふれた空間だった。次回の開催にも期待したい!