2018年3月8日発売予定のプレイステーション4ソフト『北斗が如く』。その体験版が2018年2月22日正午より、PlayStation Storeで配信される。今回配信されるのは、1.おもにバトルアクションの基本を体験できる「北斗神拳を体験する」と、2.アドベンチャーパートの一部が体験できる「ストーリーを体験する」の2種類。以下では、これから本作体験版をプレイされる方に向けて、各モードの概要をリポートする。
アクションの基本が体験できる「北斗神拳を体験する」
南斗孤鷲拳を操り、かつてケンシロウの胸に七つの傷を負わせた男・シンの拠点に乗り込む「北斗神拳を体験する」。2017年12月から各地で開催されている体験会などでもすでにお披露目されているステージではあるが、本作アクションの基本説明が収録されているので、未プレイのユーザーはもちろん、プレイ済みの方も復習の意味で遊んでおくといいだろう。ステージの流れは、ザコ戦で基本的なボタン操作や秘孔アクション、奥義の使いかたなどを学び、ケンシロウの宿敵である強敵・シンに勝負を挑む、という流れ。
ザコ戦の部分は画面の指示に従ってボタン操作をしていけばオーケーだが、『龍が如く』シリーズファンは、ここで『龍が如く』と『北斗が如く』のアクションの違いを体感しておくといいだろう。移動や基本攻撃、攻撃回避などは『龍が如く』シリーズのそれとほぼ同じだが、大きく違うのは北斗神拳を使った秘孔アクションだ。ラッシュコンボなどでザコ敵に連続でダメージを与えていると、敵の頭上のドクロマークが〇ボタンに変わり、“秘孔チャンス”に。この状態の敵に〇ボタンで秘孔を突くことで、敵の自由を奪い“奥義チャンス”となる。さらに、この状態で〇ボタンを押すことで、高い威力を持つ北斗神拳の奥義をくり出せるのだ。くり出す奥義は“秘孔チャンス”時に敵に突いた秘孔によって変化する。突く秘孔はラッシュコンボの回数など直前の攻撃内容によって決まるので、いろいろ試してみるといいだろう。
また、バトル中の攻撃や秘孔、奥義を当てることで画面左上の七星ゲージがすべて溜まったら、R2ボタンを押してバーストを試すことも忘れずに。発動中はケンシロウが一時的に強化され、攻撃力が上昇したり、×ボタンの2回入力でジャンプができるようになる。空中への回避や跳躍してからの攻撃が可能になるので、ここでも『龍が如く』とは感触の異なるアクションが楽しめるはずだ。
ザコ戦で基本アクションを学んだあとは、いよいよシンとの決戦。原作の登場キャラクターの設定を活かしつつも、オリジナルストーリーが展開する本作だが、シンとの激突の前に見ることができるムービーパートは、かなり原作に寄せたもの。PS4のグラフィックで表現されたシンとケンシロウの熱いやり取りは、原作ファンの見どころのひとつと言えるだろう。
さて、肝心のシンとのバトルだが、ザコ戦で基本アクションを習得していれば、それほど苦戦することはないはず。シンの攻撃をガードやスウェイで回避しつつ、相手にダメージを与えていこう。もちろん、連続攻撃が決まって秘孔チャンスが訪れたら、すかさず秘孔を突くこと。ここまで戦ってきたザコたちに比べると、格段に多い生命力を備えているシンだけに、通常攻撃だけで倒すのはなかなか骨が折れる。奥義を含む秘孔アクションで一気に大ダメージを与えたりバーストを活用することで、北斗神拳を駆使した本作アクションの醍醐味を堪能しよう!
バギーでの疾走が快感の「ストーリーを体験する」
物語の舞台となるエデンの雰囲気をつかんだり、荒野でのバギー走行が楽しめる「ストーリーを体験する」。このパートは、原作などでもおなじみのキャラクター・バットとの再会からスタートするが、最初の目的はバギーを手に入れること。基本的にはバットの指示通りにジャンク屋に向かい、「サイドミッション1 荒野の足を求めて」を進めることでバギーが手に入る。ミッション進行中にジャンク屋で購入する必要がある「車修理パーツセット」(買値11000イディアル)は、その時点でのケンシロウの所持金5000イディアルでは足りない。残りのイディアルの工面については、入手方法を模索してみてほしい。
その後、ちょっとした揉めごとを解決し、バギーを手に入れるとサイドミッションは終了し、「ストーリーを体験する」の目的は達成されるが、むしろ本番はここから。以降は自由行動が可能になるので、思う存分、『北斗が如く』の世界を満喫しよう。このタイミングで荒野へと出られるようになるが、その前にエデンの街を一回りしてみるのがオススメ。残念ながら、ナイトクラブやゲームセンターなど、各種プレイスポットを実際に体験することはできないが(体験版で利用できる施設はバザールの商店、原作おなじみの“でかいババア”が営む飲食店や種もみ屋など、一部の商店のみ)、荒廃した世界の中で比較的豊かな街として賑わうエデンの様子を観察したり、『龍が如く』シリーズと同じように、街でならず者たちに絡まれて発生するバトルを楽しむことができる。
エデンの散策をひと通り終えたら、入手したバギーが停めてあるバットのもとへ。いきなりバギーレースに参加してもいいが、まずは荒野に出て、バギーの試運転をしてみるといいだろう。ぜひとも自身で体験してほしいが、荒野を走ってみて驚くのはその広大さだ。『龍が如く』では神室町や蒼天堀といった歓楽街の単位で物語が進行することが多かったので、土煙が舞う荒野とはいえ、“街の外”を自由に探索するのは新鮮だ。荒野には旧時代の道路が断片的に残っているが、とくにその上を走らなければいけないわけではない。カーステレオから流れる本作テーマ曲としてアレンジされた『Receive You』をバックに、気の向くままに荒野を突っ走ろう。ちなみに、荒野のあちこちには緑色や赤色の光の柱があるが、これはバギーをカスタマイズする際などに使うアイテム類。今回の体験版は製品版にデータを引き継げるわけではないので、あまり積極的にアイテムを入手する必要はないが、気になる方はどんな種類があるのか見ておいてもいいだろう。
ちなみに、荒野を疾走していると、遠くに赤い逆三角形が見えてくるはず。これは、ケンシロウと同じく荒野を移動しているザコ敵たちの位置を表しており、彼らの乗り物に接触するとバトル画面に切り換わる。前述の「北斗神拳を体験する」で遭遇するザコ集団よりも数が多く、敵の種類もバリエーション豊か。総じて強い敵が多いので油断のないように(とくに大型の敵はガード能力が高く、放ってくる攻撃も強い)。
ここで試してほしいのが、本作の特徴的な要素のひとつである“宿星護符”だ。宿星護符とは、ストーリーの進行に合わせて手に入り、育成も可能なスキルのようなもの。ラオウやユリアのものなど、宿星護符の種類は豊富だが、今回の「ストーリーを体験する」では、方向キーの各ボタンに、1.リンの“天命の護符”(一部を除くバトル中に生命力がゼロになったとき、自動的に復活)、2.バットの“腕白の護符”(バギー乗車中にバギーの耐久力を回復)、3.消毒男の“延焼の護符”(一定時間、火炎放射器を使って攻撃)、4.トキの“達観の護符”(複数の敵の秘孔を次々と突き、内部崩壊させる)がセットされている。とくに、延焼の護符と達観の護符は集団戦に向いているので、それぞれの効果をぜひとも試してみてほしい(一度使った宿星護符は、一定の時間経過で再び使えるようになる)。
また、もうひとつ試してみてほしいのが、秘孔アクションの要素のひとつである“ジャスト秘孔”。これは、秘孔チャンス状態の敵に○ボタンで秘孔を突いた際に“狭まってくるボタン入力表示”にあわせてまさにジャストタイミングで押すと発動する要素。うまく決まると特大ダメージを与えてすぐに敵を倒せるので、大量のザコ敵と対峙する際にはとても便利だ。また、このジャスト秘孔が決まると、倒した相手が“断末魔の叫び”をアイテムとして落とす。これにも複数の種類があるのだが、大型の太った敵が落とす“ひでぶっ”は、『龍が如く』シリーズにおける自転車の感覚で振り回して敵に大ダメージを与える武器になるので、集団戦では重宝する。ザコ戦に大型の太った敵がいる場合には、“ひで武器”のドロップを狙ってみてはいかがだろうか。
体験版「ストーリーを体験する」の荒野では、とくに何かストーリー上の目的が提示されるわけではない。ひと通りバギー走行を試しながら景色を楽しみ、ザコ戦を体験したら、エデンへと戻ろう。ちなみに、バギーは荒野の真ん中でガス欠になるとゲームオーバーになってしまう。遠出をする際には、戻りのガソリンのことを気にかけておこう。エデンに戻ったら試してほしいのが、バットに話しかけることでプレイできるバギーレース。複数台のライバルが出場するレース競技だが、事前に荒野でバギーの運転を試していれば問題なくレースに挑めるはず。レースということで1位になることが目的になるが、□ボタンのブーストを適度に使いつつ、コースのところどころにある加速ポイントをうまく踏めれば、1位になるのはそう難しくない。バギー運転の習得の仕上げとして挑んでみよう。
非常にざっくりとした内容ではあるが、今回の体験版の紹介は以上となる。とくに寄り道をしなければ、正味30~45分ほどで『北斗が如く』ワールドを体験できるので、本作に興味のある方はぜひとも試してほしい。製品版へのデータ移行ができないのが残念ではあるが、いよいよ2018年3月8日の発売が近づき期待が高まる本作の魅力の一旦を先んじて味わうには最適なコンテンツといえるはずだ。