空前絶後の大ボリュームに……

 サイゲームスより2018年2月15日に配信されたアニメRPG『プリンセスコネクト! Re:Dive』。配信に先駆け、メディア関係者を集めた体験会が同社にて開催された。本記事では、そこでのプレイリポートをお届けする。

 2018年某月某日、サイゲームス。案内された部屋には、けっこうな数の記者が集まっていた。サイゲームスとしても相当力が入っているタイトルであることがわかるし、記者の数からも注目度がうかがえる。

 定刻になると、体験プレイに先立ってスタッフからゲームのアピールポイントが説明された。

・ゲーム各所にアニメーションを多数使用した新感覚“アニメRPG”
・最高のゲームを作るために各界を代表するクリエイターが集結
・豪華声優陣による登場キャラクターは50人以上

 個人的に、多数のアニメーション(アニメ)とはどんな感じなのかは気になっていた。アニメとはすなわち、静止画を連続させて動いているように見せる技術のことなので、たとえばバトル中のちびキャラが動くのも、口パクとか表情を変えるのもアニメである。ひと口にアニメでぐりぐり動くと言われても、実際に見てみないことには内容はわからない……と思っていたのである。

 そして結論から言うと、アニメのボリュームは本当にすごかった。その驚きも合わせて、ゲームの内容を追っていこう。

 まずはアプリを起動する。さっそくアニメ動画が走り出すのを見て、「まぁアニメRPGと名乗るからには、ね……」となぜか上から目線でウンウンうなずきながらゲーム開始。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_01

 するといきなり、最終決戦のようなところからストーリーが始まる。“ようなところ”ではなく、前作『プリンセスコネクト!』のラスボス“覇瞳皇帝”と。ヒロインのヒヨリ、ユイ、レイたちが戦っているシーンなのだが……。バトル中でも、いわゆる“奥義”のユニオンバースト発動時にカットインでアニメーションが入るなど、なかなかワクワクさせる作りになっていた。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_02
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_03
冒頭からラスボス登場!? 前作を知らなくてもヤバそうな敵だというのは伝わってくる。

 ラストバトルの回想シーンが終わると、いよいよ“現在”のストーリーへ。アメスという謎の女性との会話の後、ちょっぴりムフフな入浴シーンが!

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_04
川の水浴びのはずなのに、なぜかモヤがかかっていて肝心なところが……。

 そこからバトルのチュートリアルを挟みつつ、メインヒロイン3人(ペコリーヌ、コッコロ、キャル)&前作のヒロイン、ユイとの出会いが描かれていく。オープニングが終わるとオープニングアニメが挿入され、いよいよ本編が始まる。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_05
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_06
従順な妹系のコッコロ、何やら思惑を秘めているツンデレ美少女キャルも登場。コッコロはチュートリアルも担当するなど、ゲーム全体のナビゲーターでもある。

 この時点からマイページ(メイン画面)に入れるようになり、ほかのモードも触れるようになる。ゲームのメインとなるのは“クエスト”の“メインクエスト”。ガチャやクエストなどで入手したキャラクターを編成したパーティーでバトルに挑み、敵の殲滅を目指す。これを進めることで、メインストーリーの続きやクエスト内のさまざまなモードが解放されていくのだ。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_07
こちらがメイン画面。メインパーティーに編成したキャラクター(最大5人)が表示され(左右スクロール可能)、彼女たちのボイスを聴くことができる。
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_08
クエストにもさまざまなモードがあり、メインクエストを進めることで順次解放されるようだ。なお、この画面でもバックグラウンドではずっとアニメが流れている。さすがアニメRPG。

 と言っても、しばらくはメインクエスト以外にやるものもないので、当面はそちらをプレイしながら、装備品やガチャ、ミッションといったシステムを覚えていくことになる。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_09
コッコロのナビゲートにしたがって、メインクエストを進めていこう。覚えることはけっこう多いが、すぐに慣れるはず。

 クエストのプレイには“スタミナ”が必要となるのだが、序盤はクエストをクリアーするごとにみるみるプレイヤーLvが上がっていくため、自然回復など待つことなくどんどんプレイ可能。メインストーリーの第1章(全5話)だけなら、ノンストップで解放できる。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_10
特定のクエストをクリアーすると、ストーリーなどさまざまな要素が解放される。

 序盤は入れ替わり立ち替わりさまざまなキャラクターが登場してきて、とにかく美少女が盛りだくさんというのはわかる。個人的には、案内役のコッコロの健気で献身的な姿に父性を刺激されまくりで、よく鼻の先っぽがツーンとしていた。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_11
序盤早々に路銀が尽きてしまった主人公とコッコロ。主のために生活費を稼ぎに出るというコッコロに泣ける……!

 基本的に登場する女の子は皆かわいい、ということで脳内会議は合意に至っているのだが、合意に向けて大きな強調材料となったのが、ことあるごとに挿入されるアニメ動画である。1本1本がそれなりに長い。

 動画だとセリフ送りの必要もなく、キャラクターに動きがあって画面に集中しやすいので、よりストーリーに集中できるのがうれしいところ。もちろん、通常の会話シーンとはほぼシームレスでつながっているので、ゲーム進行のテンポが悪くなるということもない。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_12
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_13
会話シーンからアニメ、アニメから会話シーンとテンポよくストーリーが進行していく。

 “ゲームの女の子は動画になるとかわいさが3割増しになる理論”を提唱している自分としては、このボリュームでのアニメ攻勢によって大いに満足させられたのである。また、アニメが挿入されるだけでなく、ストーリーそのものもテレビアニメを意識した作りになっていて、タイトルが入ったり、各章の最終話の終わりにはエンディング動画や次回予告なども楽しめる。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_14
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_15
スタッフロールや次回予告など、テレビアニメのような演出も。

 なお、ストーリーはメインストーリー以外にも、ギルド(複数ヒロインたちによるチーム、ユニット)やキャラクターごとにも専用のものが用意されており、ストーリーの進行や、キャラクターをパーティーに入れて使い込むなどして“絆ランク”をアップさせることで新たなストーリーが解放される仕組みになっている。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_16
バトル終了後、レベルといっしょに絆ランクの経験値が加算される。

 ギルドストーリーもキャラクター専用ストーリーも、それぞれ相当数があるうえに、ボリューム(もちろんフルボイス)もかなりのもの。体験プレイは1時間強くらいだったが、メインストーリーの第1章がギリギリ終わったくらいで、ギルドストーリーなどは1話くらいずつしか遊べなかった。ペコリーヌの腹ペコ話など、内容もおもしろかっただけに早く全部見てみたい! 

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_17

 ちなみに、配信時にはメインストーリーが4章まで(メインクエストは8-15まで)配信予定で、1ヵ月以上は遊べるボリュームになっているとのこと。その後、1、2ヵ月をメドにアップデートで追加シナリオなどを入れていくことになるようだ。なお、ストーリーは完全新作なので、前作を遊んでいなくてもまったく問題ない。

 一方、クエストのバトルは基本オートで進行していく。プレイヤーが行う指示は、ゲージが溜まると発動できる“ユニオンバースト”くらいで、それさえもおまかせすることも可能。さらに、倍速モードも搭載していてテンポそのものはかなりいい。

 前衛、中衛、後衛の特徴を持つユニットを、最大5人をどのように配置するか、強敵相手にはユニオンバーストをいつ発動するかなどがバトルのカギとなるようだが、ふつうにストーリーを楽しむだけならキャラクターさえ強化していればフルオートで任せておくだけで大丈夫だ。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_18
とくに序盤のうちは、バトルは放っておけば問題ない。きびしくなってきたら、装備品を見直すなどしてみよう。

 また、詳細は明らかになっていないが、クエスト内には“探索”や“ダンジョン”、“共闘”、“クランバトル”、“バトルアリーナ”、“プリンセスアリーナ”といったモードも用意されており、それぞれ特定のメインクエスト消化で解放されるしくみになっている。ほかにも、ギルド要素も搭載されているようなので、期間限定イベントなども合わせてストーリー以外でも十二分に楽しめそう。

アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_19
アニメ効果で美少女の魅力も3割増し! 『プリンセスコネクト! Re:Dive』プレイリポート_20
マイページにも仕掛けがあり、縦画面表示でヒロインたちの姿をアップで眺めることもできるようになっている。かゆいところに手が届く、すばらしいサービス精神である。

 いよいよ配信間近となった本作だが、確かに期待してよさそうなものに仕上がっているという印象。特別目新しいシステムを導入した、というわけではない。これまでのRPGのいいところを集め、それらを最大に楽しめるように最適化したハズレのない作品……というより、制作側の「私、失敗しませんから」的な強い意志を感じた。

 インターフェースの見やすさなども、これまで多くのヒット作を生み出してきたサイゲームスならではの特徴だろう。アップデートで追加される新要素も含めて、今後に期待したい。