無線LAN製品において世界ナンバーワンのシェアを持つTP-Linkの日本法人・ティーピーリンクジャパンは、2018年1月30日に製品発表会を開催した。
今回発表された新商品は、ゲーマー向けの超高性能Wi-Fiルーター『Archer C5400X』。発売時期は2018年4月上旬で、店頭販売価格は約50000円[税込・予価]と、一般的な無線LANルーターと比べると高価だが、果たしてどのような製品なのだろうか?
発表会では、最初にティーピーリンクジャパンの支社長を務める李超殻(リ チョウキ)氏が登壇。TP-Linkの企業説明をした後に「我々は日本市場に参入してまだ2年だが、ナンバーワンになる目標がある。このスピリットは国内ナンバーワンチーム“DetonatioN Gaming”と共通している。チームと共に、高性能でエレガントなブランドイメージを高めていきたい」と語った。
『Archer C5400X』の特徴は、とても無線LANルーターとは思えないハデな外観。黒と赤を基調にしており、剣のようなアンテナが8本も立っている。従来の無線LANルーターはオフィスに溶け込むようなデザインが多いなか、本製品はかなり自己主張が激しい。
攻撃的なデザインに負けずスペックも豪華。搭載するCPUは1.8GHz 64ビットクアッドコアで、内蔵メモリーは1GB。一般的なPCに搭載されているCPUと遜色ない性能のCPUを使い、ふたつの5GHz帯(各2167Mbps)と2.4GHz帯(1000Mbps)の3つのWi-Fiバンドを駆動させている。
3つのバンドの内、ひとつをゲーム専用チャンネルに割り当てることで、ほかの作業をしている最中も通信速度を落とすことなくネットワークゲームを楽しめるのがうれしい。
また、本機には“レンジブースト”と“ビームフォーミング”と呼ばれる機能が搭載されている。この機能は『Archer C5400X』から遠く離れた端末や受信感度の低い端末を自動的に検知してWi-Fiのエリアを広げたり、ルーターの送信能力をアップさせられる。これにより、室内を移動中でも安定した通信が約束されると言う。
『Archer C5400X』は無線LANだけでなく、本体の端子類も充実している。背面に備わったギガビットLANポートは8つ。そのうち、2番と3番はふたつのLANポートをひとつにまとめ、2GHzの通信を可能にする“リンクアグリゲーション”に対応。さらにファイルサーバーとして使える本体内蔵の16GBストレージに加え、側面にはHDDなどを接続するためのUSB3.0ポートがふたつ備わっている。ネットワーク内でファイルをやり取りする際に重宝するはずだ。
会見の最後にはDetonatioN Gamingの所属選手であるDustelBox氏とタツキ(tatuki217氏が登場し、事前に本機を使った感想を述べた。
DustelBox氏は「普段プレイしている『PUBG』において、ラグは致命的な問題。本機を使ったときはストレスなくプレイできた」とコメント。タツキ氏は「僕が普段プレイしている『Vainglory』はモバイルゲームなので有線LANは使えない。Wi-Fiが不安定だとそれだけで負けてしまうので、このような機器は強力な武器になる」と、モバイルゲーマーの悩みを解消できる点を評価した。
DetnatioN Gamingはすでに15社とスポンサー契約を結んでいるが、無線LANルーター機器メーカーはティーピーリンクジャパンが初めて。オフラインイベントでの取り回しの容易さを考えると、無線LANルーターは強い味方だ。強力な新製品のみならず、両者の展開に期待しよう。