決戦迫る!“第3回 ポケモン竜王戦”で活躍するポケモンは? ゲームフリーク・森本茂樹氏&女流棋士・香川愛生さんインタビュー

2018年1月14日(日)に開催される“第3回 ポケモン竜王戦”。イベント開催に先駆けて、ゲームフリーク・森本茂樹氏と女流棋士・香川愛生さんに大会の展望を聞く。

 将棋界最高峰の公式戦“竜王戦”を主催する読売新聞社と日本将棋連盟のサポートのもと、2018年1月14日(日)に開催される“第3回 ポケモン竜王戦”(主催:株式会社ポケモン)。伝説のポケモン(バトルチームに1匹を登録できる)を交えたシングルバトル大会であることや、豪華な特別招待選手の発表で期待が高まるところだが、果たして激戦を制するのはどんなポケモンなのか? 気になる大会の展望について、ゲームフリーク・森本茂樹氏と女流棋士・香川愛生さんに聞いた。
※本インタビューは、2017年12月8日に取材を行い、週刊ファミ通2018年1月4日号(2017年12月21日発売)掲載した記事を加筆・再構成したものです。

プロフィール

森本茂樹氏(もりもと しげき)

ゲームフリーク所属のゲームクリエイター。『ポケットモンスター』シリーズの数多くの作品でバトルディレクターを務める。前回の“ポケモン竜王戦”には解説者として参加。今回は、特別招待選手として出場する。

香川愛生さん(かがわ まなお)

将棋の女流棋士。女流棋士トップクラスの実力者である一方、将棋普及のためテレビやイベントなどにも精力的に出演。“第3回 ポケモン竜王戦”には解説者として参加。

相手の手の先を読む頭脳戦。ポケモンバトルと将棋の共通点

――“第3回 ポケモン竜王戦”の話題に入る前に、『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』(以下、『ポケモンUS・UM』)をプレイした感想をお聞かせください。

香川 プレイするのが楽しみ過ぎて、発売を待ちわびていました。まだ殿堂入りしてから少ししか遊べていないので、「早く続きを遊びたい!」というのがいまの率直な感想です。

――プレイヤーの生の感想を聞いて、開発者としてはいかがですか。

森本 すべての要素を遊び尽くしてほしいという思いで作っているので、殿堂入り後の要素も続けて遊んでいただいているのは非常にうれしいです。

――エンディング後の遊びとしては、通信対戦がひとつ大きな要素になると思います。本作での対戦環境などについてはどのような印象をお持ちでしょうか。

香川 『ポケモン US・UM』では、新しいポケモンやZワザが追加されました。そうした要素にバトルの面でどう対応していくのかを考えるのは醍醐味ですよね。わくわくします。

――このたび行われる“第3回 ポケモン竜王戦”は、『ポケモン』と将棋のコラボイベントですが、ポケモンバトルと将棋には、共通点のようなものはあると思いますか。

森本 『ポケットモンスター』シリーズのバトルは、深い戦略性を意識して作っています。将棋の対局ではつねに相手の先を読むことが基本になると思いますが、ポケモンバトルでも、つぎはあのポケモンが出てくるからこの技を出して、という先読みが行われます。将棋のほうが読む手数は多いと思いますが(笑)。

香川 “ポケモン竜王戦”のようにレベルの高いバトルになると、自分のやりたいことをやるだけでは勝つのがむずかしくなって、相手のやりたいことをさせないような戦略が生まれてくるのかなと思います。そこが本当に将棋と似ています。将棋でも、一方的に攻めて勝てればうれしいんですけど、なかなかそうもいかないので(笑)。

――将棋だと先の手を読んで指すことはつねにされていると思いますが、ポケモンバトルでもそういう戦いかたはされますか?

香川 ポケモンバトルのほうがある意味怖いですよね。将棋は1手交代で指せますけど、すばやさの高いポケモンに一気に倒されちゃうと、1手も指せずに負けちゃうこともあるじゃないですか(笑)。ポケモンバトルにおける“読み”の要素には、そういう緊迫感があると思います。

森本 ポケモンバトルでは、相手が何をするかを読むのがすごく大切です。読んだうえで、相手がこうしたらこうなる、これをしてきたらこうなる、ということを考えます。それらをトータルして、じゃあこの技を出そう、と決めていくのがポケモンバトルの世界かなと思います。

香川 ときどき、賭けみたいな場面があるじゃないですか。この前、『香川愛生のゲーム番長』という番組(ニコ生・ファミ通チャンネルのレギュラー番組)でバトルしたとき、私はルガルガン、相手はリザードンをくり出したんです。そのとき、相手の交代を読んで“ドリルライナー”を選ぶか、リザードンに有効な“ストーンエッジ”を選ぶかでめちゃくちゃ悩みました。結局“ストーンエッジ”を選んだんですけど、相手はドリュウズに交代してきて、「あー、ドリルライナーにしておけばよかった!」ってなったんですよ(笑)。ハイリスクハイリターンな選択肢といいますか、そういう場面は将棋にはあまりないんです。将棋だと1手ずつ有利な状況を広げていくイメージですけど、いわゆる“勝負手”の比重は、ポケモンバトルのほうが大きい感じがします。

森本 角交換みたいなものじゃない(笑)?

香川 確かに。でも、勝負を左右する決断をする瞬間って、すごくドキドキしますよね。