アメリカ・アナハイムにて、2017年12月9、10日(現地時間)に行われる、プレイステーションファンのためのイベント“PlayStation Experience 2017”。同イベントに先駆けて、発表イベント“PlayStation Presents”が開催され、先日の“The Game Awards 2017”で披露された小島秀夫監督『DEATH STRANDING』の最新映像を会場で改めて紹介。ソニー・インタラクティブエンタテインメント、アンドリュー・ハウス氏、マーク・サーニー氏、そして小島秀夫監督を交えてのトークが行われた。

小島秀夫監督が『DEATH STRANDING』について語る、ノーマン・リーダスが水の中を漂うシーンはプレイアブル 【PSX2017】_04

 小島秀夫監督によると、今回公開されたトレーラーは、プレイステーション4 Proの実機で動いているものとのこと。そして、後半の主人公(ノーマン・リーダス)が水中を漂うシーンは、プレイアブルだという。

 また、小島監督はアンドリュー・ハウス氏との親交にも言及。小島監督がアンドリュー・ハウス氏と食事をするときは、「仕事の話はしません。70年~80年代の欧米のテレビドラマの話をします」と、冗談めかして共通の趣味を明かしたあとで、アンドリュー・ハウス氏と、仕事をすることになったいきさつを紹介。小島監督が独立するときにいろいろなところからオファーがあったそうだが、「自由にモノづくりがしたいので、僕のことを理解しているところと仕事がしたかった」という小島監督は、アンドリュー・ハウス氏に会って「こんなものを作りたい作りたい」という相談をしたのだという。通常プロジェクトを始動させるときは、役員室でピッチ(プレゼン)をして、「これだけ売り上げを作ります」といった詳細な説明をしてから承認を得るものだが、このときアンドリュー・ハウス氏は、2、3分口頭で説明しただけなのに、「OK!」と言ってくれたという。「アンディーさんとは付き合いも長いし、信頼関係もあります。アンディーさんがいなかったら、『DEATH STRANDING』は生まれなかった」と、ふたりの深い信頼関係をうかがわせるエピソードを披露してくれた。

小島秀夫監督が『DEATH STRANDING』について語る、ノーマン・リーダスが水の中を漂うシーンはプレイアブル 【PSX2017】_01

 そして、「アンディーさんといっしょにやりましょう」ということで、『DEATH STRANDING』のプロジェクトが始動することになる。それが、2016年1月なのだが、「企画は考えていたが、テクノロジーはないし、エンジンもツールもない」ということで、友だちであるマーク・サーニー氏に相談したところ、世界中のスタジオを回ることになった。そこで、ゲリラゲームズのCEOヘルマン・フルストと出会い、“DECIMA(デシマ)”を『DEATH STRANDING』のゲームエンジンとして採用することになったという。

 「昨年の1月当時は何もなくて、当時4人で仮事務所という状態でしたが、皆さんやさしくしてくれました」(小島監督)ということだが、「(これはいろいろなところで語っているのですが)ゲリラゲームズの皆さんはプレゼンが終わってひとつの箱をくれました。箱を開けてみると、中には“DECIMA(デシマ)”のソースコードがすべて入っていたんです。契約書もない状態で、“持って帰ってください”と言われたんですね。思わず泣きそうになって、ここと仕事をしたいと思いました」と、ゲリラゲームズとの印象的なやり取りを語ってくれた。

 『DEATH STRANDING』というゲームのテーマは“つながり”だという小島監督。「最初にアンディーさんとソニーさんとのつながりがあって、マークとのつながりがあって、さらに皆さんとのつながりがある」(小島監督)と、『DEATH STRANDING』がそういった“つながり”の上に成り立っていると吐露。会場から大きな拍手を受けた。

小島秀夫監督が『DEATH STRANDING』について語る、ノーマン・リーダスが水の中を漂うシーンはプレイアブル 【PSX2017】_02
小島秀夫監督が『DEATH STRANDING』について語る、ノーマン・リーダスが水の中を漂うシーンはプレイアブル 【PSX2017】_03

※配信番組をキャプチャーしたものです。