アーケード屈指のロングランタイトルの歩みを振り返る“15周年記念感謝祭”
2017年11月19日、セガ・インタラクティブ本社にて同社のアーケードゲーム、『WORLD CLUB Champion Football』(以下、『WCCF』)のイベント、"15周年記念感謝祭"、”WCCF秘書篠田麻里子オータムカップ”が開催された。この日最初のイベント、15周年記念感謝祭では、『WCCF』のプロデューサー、柏田知大氏を進行役に、実際のサッカーと『WCCF』を絡めたトークセッションと、全国大会優勝監督(プレイヤー)を招いた座談会+エキシビジョンマッチが行われた。
トークセッションにはお笑い芸人の平畠啓史、タレントの長谷川ゆう、ライターの鴫原盛之氏が登壇。ゲームセンターにカードゲームというジャンルを定着させる一因となった”フラットパネルリーダー”の革新性、『WCCF』の稼動スタートとほぼ同時期に開催された2002年日韓ワールドカップやヨーロッパサッカーの話題でトークが展開された。
また、トークセッションでは、イベント前に『WCCF』15周年記念特設サイト(→こちら)で行われた、歴代選手カードの人気投票の結果も発表。『WCCF』で長期に渡ってカード化された選手が対象ということもあってか、「シリーズ通して欠点のない」(柏田氏)、GKのジャンルイジ・ブッフォンが3位にランクイン。そして2位にはミラン在籍時のカードがゲーム内で一時代を築いたカカ、1位にはメッシを抑えてクリスティアーノ・ロナウドが入るなど、リアルサッカーでの人気に、ゲーム内での“使用感”も加味された、『WCCF』ならではの結果となった。
トークセッションが終了すると、ステージには過去3年の『WCCF』全国大会、WCCF CUP WINNER’S CUPで優勝したプレイヤー、ランボー監督(第11回大会優勝)、Yossy監督(第10回大会優勝)、ティスケ監督(第9回大会優勝)の3名と、『WCCF』プレイヤーにはおなじみ”テラドーナ”こと寺島成樹ディレクターが登場。大会での思い出や試合中の心がまえ、お気に入りの選手、来年1月に開催される『WCCF16-17』での全国大会など、よりプレイヤーサイドに寄った話題でのトークが展開された。
3監督のトークで印象的だったのが、大会で実力を発揮するための秘訣を聞かれた際の答え。3人が一様に自分のデッキを信じる“気持ちの強さ”を強調。「店舗、エリア大会を勝ち抜いたデッキを信じてやりきるのが大事」とティスケ監督とYossy監督は回答し、ランボー監督は「あとは実際のスポーツと同じで初戦も大事かなと。(決勝大会のグループリーグ)1試合目をいい感じで勝てれば勢いに乗れて、そのまま気持ちも乗りますね」と補足。実際、勝ち進むごとに大会ならではの緊張感は和らいでいくようで、決勝戦は「平常心ではなかったのですが、決勝までにかなりの満足感があって、深くは考えてなかった(笑)」(ティスケ)、「緊張というよりは、気がついたら決勝の場にいたという感じ。集中してたのかな」(Yossy)、「決勝は(試合前のコメントが)ダダスベりで始まったので、全然緊張しませんでしたね(笑)」と理由は違えどふだんと同じような心境で戦えたようだ。
大会に関する質問の答えは共通点の多かった3監督だが、全国大会に向けて使いこんでいる“お気に入り選手”は全員が違うカードをピックアップ。ランボー監督は前大会で優勝の原動力になったオーバメヤンを挙げた一方、Yossy監督はデニス・アーウィン、ティスケ監督はガンバ大阪在籍時のパトリックと答えた。とくにティスケ監督の挙げたパトリックには、柏田氏やテラドーナ、会場にも驚きの声が上がっていた。
予想を超えるハイレベルな試合が展開!? WCCF秘書篠田麻里子オータムカップ
15周年記念感謝祭とは観客を入れ換えて行われたイベント第2部、“ WCCF秘書篠田麻里子オータムカップ”は、ゲストの篠田麻里子との対戦権をかけ、来場者の中から選ばれた8名が『WCCF』で激突した。
ファンイベントの一環として開催されたこの大会だが、4名×2グループで予選(グループリーグ)を行って上位2名が決勝トーナメントに進出する形式や、全国大会とほぼ同じカードレギュレーション、そして参加者全員が『WCCF』の心得がある”監督”であったため、試合は「想定した内容とはまったく違う」(柏田)ハイレベルな試合が続出。グループリーグの段階で、特定の選手を育成しきると発動可能なレアチームスタイルや、限界近くまでチームパラメーターや連携を育て切ったチームならではの攻防が多く見られた。そんな大会を勝ち抜いて優勝したのは、前回の全国大会で決勝トーナメントまで進出している(!)正真正銘のトッププレイヤー、グラシアス監督。「この日のために作り上げてきた」というオータムカップのためのチームで、グループリーグを全勝で突破。2度目の戦いとなったポール@TR監督との決勝戦も、堅守と効率的な攻撃で2得点を挙げて勝利。見事篠田さんへの挑戦権(?)を獲得した。
大会が終了すると、いよいよこの日の主役、篠田麻里子がステージに登場。さっそくグラシアス監督と対決……する前に、『WCCF』未経験の篠田に柏田プロデューサーがゲームの流れと操作方法をレクチャー。そこでのCPU戦では篠田お気に入りの選手でもあるネイマールの活躍で4-0の快勝を収めるも、グラシアス監督との対戦はさすがに0-1で敗北。しかし篠田操るGKの飛び出しが決まるたびに大きな歓声が上がり、全国大会とはひと味ちがった(?)一体感に包まれたまま、イベントは終了した。
篠田麻理子監督にミニインタビュー
――まずは、イベントを終えての感想をお願いします。
篠田 このゲームのたいへんさを改めて感じましたね。(シュートボタンを押す)タイミングを逃すと点が決められませんし、選手のすべてを自分で操作できるわけではないところが逆に難しいですよね。
――今日使ったカードの中で好きな選手はいますか?
篠田 ネイマールさんですね。インスタもフォローしています(笑)。
――試合中は、とくにお客さんの反応がよかったと思うのですが、『WCCF』ファンの印象は?
篠田 このゲームをすごく遊んでらっしゃるんだなというのを感じましたね。熱気もすごかったですし。今日ゲームをやらせてもらって、選手やチームをもっと育てて強くなりたいと思いまいましたし、これはすごくハマるなと思いました。
――今日のイベントに参加して、現実のサッカーへの関心も深まったりしましたか?
篠田 日本代表は、にわかですけどいつも応援はしています。この前のブラジル戦であそこから1点返したのはすごく感動しました。日本代表の意志の強さを感じましたね。
――最後にCGになった篠田さん自身を見た感想をお願いします。
篠田 特徴をつかんでいて、すごく似ていると思います。ゲームに出たことはあってもキャラクターになったのは初めてだったので、うれしかったです(今日サインした)自分の秘書カードも欲しいですね(笑)。