プロゲーミングチーム・DeToNatorがヨドバシカメラの店舗内でイベントを行うという。様子を見に行ってみようじゃないか。
ふらりと大阪まで。
『Overwatch』のハンデ戦で盛り上がる
今回のイベントは、2017年10月21日~22日の2日間に渡り、大阪のヨドバシカメラ マルチメディア梅田で開催された。主催はゲーミングノートPCなどで知られるエムエスアイコンピュータージャパン。DeToNatorのスポンサーである。
数年前はネットカフェでの対戦会みたいなイベントが主流だったが、昨今はプロチームやそのスポンサー企業が開催する交流イベントも増えている。DeToNatorはそういったファンサービスに積極的なチームのひとつだ。
イベントは12:00からスタート。ヨドバシカメラのスタッフさんに連れられてイベントスペースに行ってみると、
開始早々から人がみっちりと詰まっていた。イベントスペースに入りきっていない。ヨドバシカメラ マルチメディア梅田店でのイベントにDeToNatorが出演したのは、今回で3回目。スタッフさんによると、来場者数は着実に伸びているそうだ。
チーム代表の江尻氏はかねてより「応援したくなるチーム作りが大切」と語っており、その思想は間違いなく実を結んでいる。
さて。世界で人気のFPS『Overwatch』とバトルロイヤルシューター『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)のプレイを通して、ゲームやゲーミングPCの魅力を伝えるのが、本イベントの軸だ。
初日の出演者はストリーマーのYamatoN氏、StylishNoob氏、『Overwatch』部門のsiorin選手。YamatoN氏とStylishNoob氏はオフラインイベントでもおなじみだが、siorin選手がこういった場に出てくるのは珍しい。
最初の企画は『Overwatch』での1on1チャレンジ。来場者がsiorin選手に勝つと、グッズやゲーミングデバイスがもらえるというもの。ふつうにやったらsiorin選手の独壇場になってしまうので、ライフやダメージ量を調整するなどのハンデも設定された。
このハンデ戦がなかなかおもしろい。FPSの1on1マッチは弾1発ぶんのダメージ差で決着することも多いため、少しライフが増えるだけでもかなり有利になる。一定以上の経験者ならなおさらだ。
初心者の場合はここにダメージアップや弾数無制限などが追加され、siorin選手側に重力アップ(ジャンプしてもすぐに落下してしまう)が課されたりする。ふだんの試合とはまったく違う展開になるので、見ていて飽きない。
この手の企画の本質は“プロの本気を見せる”ことと“ゲームで勝つ喜びを知ってもらうこと”にある。挑戦者に勝ってもらいたいとはいえ、ただの接待プレイでは観客が盛り上がらない。ふたつの要素を両立できるから、ハンデ戦はおもしろいのだ。
挑戦者の中には、siorin選手のウィドウメーカーに頭を撃ち抜かれた瞬間に「すっげー!」と喜ぶ人もいた。話を訊くと「プロからヘッショ(ヘッドショット)されるなんて、なかなかないですから!」と大興奮。アントニオ猪木氏のビンタみたいなものだろうか。
個人的には移動スピードを限界まで上げた高速ウィンストン(ゴリラ)を見たかったのだけど、制御するほうも難しいので実現しなかった。残念。
StylishNoob氏とsiorin選手は(妙な状況を呼ぶ力を)持っている
続いては『PUBG』のデモプレイ。StylishNoob氏とsiorin選手がDUO(コンビ)を組むことに。『PUBG』は100人ほどが同時にプレイし、マップ内で武器やアイテムを調達しながら、最後まで生き残るのが目的のゲームだ。DUOモードでは密な連携が重要である。
StylishNoob氏はドイツで開催された国際大会にも招待されるほどの実力者。siorin氏はどうなのだろうか。
YamatoN氏 siorinさん、『PUBG』はやってますか?
siorin選手 150時間くらいはやってます。
StylishNoob氏 初心者っすね。
会場では笑いが起きたのだが、僕は近くの人が「ザコ死(序盤でやられること)フラグがすげえ」と言ったのを聞き逃さなかった。いいツッコミだな、と思った。
序盤の組み立ては見事だった。お互いに適度な情報共有をしながら物資を集めていく。結論から言うと優勝はできなかったものの、やられかたが特殊でよかった。妙な状況を呼び込むと能力が高いというか。
とある建物内に入ったとき、内部には先客がいた。StylishNoob氏がグレネードのピンを抜いたところで倒され、地面を転々とするグレネード。siorin選手は助け起こそうと駆け寄り、敵は状況を確認するために接近し、そして3人まとめてどーん。マンガみたいな状況である。
ファンの賑わいを見ると気分がいい
『Overwatch』も『PUBG』もいい感じに盛り上がった。ファンがにこにこしているのを見るのは気分がいい。
ひと言でファンと言ってもタイプはさまざまだ。プレイ技術に惚れる人もいれば、単純に顔が好きという人がいたっていい。前のほうで見ていた女子に話を訊いたら、その人は“配信を見る専”だそうだ。ゲーム好きな妹からDeToNatorの配信番組を教えてもらったのがきっかけらしい。
そもそも、映画も美術品もスポーツも、見るのが専門のファンは圧倒的に多い。eスポーツを盛り上げるためには、彼女のようなファンを増やすことも重要だとされている。
10月21日ぶんのリポートはここまで。翌日は『PUBG』大会出場のため、YamatoN氏とStylishNoob氏は欠席。ピンチヒッターとして、チーム代表・江尻勝氏とコスプレイヤー・古宮彗。氏が出演した。
こっちはこっちで楽しかったので、別の形で記事を作ろうと思う。
おまけ
ファンの笑顔と同様に、見ていて気分がいいものと言えば、ヨドバシカメラ マルチメディア梅田のホスピタリティと現場対応力である。来場者がなるべく見やすいようにと、イベント中に環境がアップグレードされていった。
本イベントの開催を記念して、ヨドバシカメラ マルチメディア梅田でエムエスアイのゲーミングノートPC対象モデルを買うと最大20000円の商品券がもらえるキャンペーンを実施中だ。台数限定で、期間は2017年10月29日まで。直接的な売り上げにつながれば、またイベントが開催される可能性が上がる。これを機に購入を検討するのもいいと思う。
広告記事でもないのに宣伝で終わる。