ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第53回となる今回はドリコムを訪問した。

“ファミキャリ!会社探訪”第53回は、ドリコム!

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第53回となる今回はドリコムを訪問した。
 同社がこのコーナーに登場するのは、2014年11月以来2度目。当時よりも、さらにIP(知的財産)を効果的にスマートフォン向けのゲームとして提供していく戦略へとシフトしている。今回は、フォワードワークスより2017年7月に配信・提供され、ドリコムが開発協力をしている『みんゴル』のディレクター&ゲームデザイナーの甲斐康弘氏に話を聞いた。


独自エンジンを開発し、“『みんGOL』らしさ”を再現した『みんゴル』

ドリコム
ゲームデベロップメント統括部
ゲームデベロップメント2部
企画1グループ
甲斐 康弘氏

――最初に甲斐さんの経歴を簡単に教えてください。ゲーム業界を志したきっかけや、現在に至るまでの経緯をお答えください。
甲斐康弘氏(以下、甲斐) 最初に入社したのはジェイケンという、投稿型着信メロディコンテンツサイトを運営していた会社です。ジェイケンでは、着メロなどの制作やマネジメントなどを担当していました。そのジェイケンが2007年にドリコムの子会社化となり、以降はドリコムに所属しています。ですから、正直に言うと“ゲーム業界を志した”結果、ここにいるというわけではないのです(笑)。

――ドリコムでは、現在どのタイトルに携わっているのですか?
甲斐 2017年7月にフォワードワークスさんより配信がスタートした『みんゴル』です。『みんなのGOLF』(以下、『みんGOL』)をプレイしていたことがあり、また実際にスポーツとしてのゴルフをプレイした経験があったので、社内で企画が立ち上がったときに参加したいと自分から希望しました。

――7月4日に配信された『みんゴル』は、配信からわずか2日で100万ダウンロードを突破するなど、好調&好評ですね。具体的に『みんゴル』ではどういった業務を担当されたのですか?
甲斐 ディレクションやゲームデザインになります。配信元であるフォワードワークスさんと協議しながら、具体的な企画や機能についてのプランニングや、チームスタッフの編成なども担当しています。
 『みんゴル』の開発では、ショットの弾道について独自の物理エンジンを開発し、いわゆる“『みんGOL』らしさ”を表現できるように目指しましたが、それにはかなり苦労しました。実際にプレイしたときに、プレイヤーの方々に“『みんGOL』らしい”挙動を感じてもらうために試行錯誤し、何度も調整をくり返しました。また、プレイヤーキャラクターの3Dグラフィックも、“『みんGOL』らしさ”を残しつつ、キャラクターカスタマイズが多様にできることで、プレイヤーの個性を出せるようにしました。もちろん、ふつうに街中を歩いていてもおかしくないようなオシャレなウェアなども、意識してデザインを作っています。

――『みんゴル』は、2016年12月に行われたフォワードワークスの発表会で初披露されましたが、その発表会以降、どのような反応がありましたか?
甲斐 やはり著名なIP(知的財産)シリーズですので、反響が大きいなと感じました。しかし、それを開発チームとしてプレッシャーに感じるのではなく、みなさんからたくさんの期待をいただいているというポジティブな反応として捉えていました。

――『みんゴル』のように協業タイトルも多いかと思いますが、開発や運営に際し、気を付けていることはありますか?
甲斐 弊社はIPをお預かりしている立場ですから、IPの魅力を活かすコンテンツ作りが必要です。それと並行して、“そのIPらしさ”を活かしつつも、ドリコムならではと言ってもらえるコンテンツ作りも重要だと思っています。今回の『みんゴル』の場合は、『みんGOL』の開発元であるソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイドスタジオ JAPANスタジオさん、配信元であるフォワードワークスさんとの3社間で、密にコミュニケーションを取りました。先ほどお話した“『みんGOL』らしさ”の世界観の表現に最後までこだわったおかげで、『みんGOL』シリーズの開発チームの方から、「これ(『みんゴル』)はもうこれまでのシリーズの『みんGOL』だよね」という言葉をいただいたときは、本当にうれしかったです。

――8月31日に、プレイステーション4用ソフト『New みんなのGOLF』も発売され、一段と『みんGOL』熱が盛り上がっていると思いますが、今後『みんゴル』ではどのような施策を予定されているのでしょうか。
甲斐 施策については、フォワードワークスさんとも話し合いながら検討していますが、その中のひとつは、大会やプレイヤーのランキング機能などの搭載ですね。また、みんなで集まってワイワイと楽しめることも『みんGOL』の魅力のひとつですから、リアルなコミュニティーを活かしながら、『みんゴル』が浸透できるようにしたいとも思っています。やっぱり友だちがいいショットを打ったら、本人に「ナイスショット!」と言いたいじゃないですか。

――確かに、みんなで集まってプレイするのに向いていますね。
甲斐 いわゆるコミュニケーションツールにもなり得ると思うんですよ。プレイステーションで初代『みんなのGOLF』が発売されてから、20年が経過しました。これまでシリーズをずっと楽しんできたプレイヤーで、現在でもプレイしてくれている方もいると思いますが、その方々だけではなく、当時と同じように、現在20歳前後くらいの若い人たちにもどんどん参加してもらって、新しい『みんGOL』ムーブメントを起こしたいとも考えています。