気になるタイトルが目白押し!
2017年9月21日(木)から9月24日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2017(21日・22日はビジネスデイ)。インディーゲームコーナーでは、日本だけでなく全世界からインディーデベロッパーが集まり、数々のゲームを出展されている。本記事では、筆者が体験した注目タイトルを、ピックアップして紹介しよう。
『Last Standard』(I From Japan)
PC(Steam)でのリリースを予定している、対戦型の3Dアクションゲーム『Last Standard』。本作の特徴はなんといっても、Twitterと連動することで、そのユーザーの深層心理を解析し、ゲーム中に自分だけの武器が具現化される“サイコダイブシステム”だ。武器は剣、ハンマー、斧、鎌などとして具現化され、その形状だけではなく、武器の扱いやすさ、振りの速さまで変化。さらに、武器にはそれぞれ6つのアクションが用意されており、そのアクションも具現化した武器によって異なってくるのだ。アクション部分などもまだまだ開発段階とのことだが、サイコダイブシステムは今回しっかりと味わうことができ、さまざまな武器を生み出すことができた。今回は1対1の対戦モードとなっていたが、将来的には多人数対戦なども予定しているとのこと。また、キャラクターのアバターなども、サイコダイブシステムによって具現化される機能も考えているそうだ。リリース時期は未定で、来年にはアーリーアクセスの開始を予定している。なお、一般公開日のTwitterの混雑を避けるために、サイコダイブシステムの事前登録をこちら(https://psychodive-gamma.herokuapp.com/login)で行っているため、体験したい方はぜひ登録してからブースへ足を運んでみよう。
『BreakArts2』(PLAYISM)
ロボットをカスタマイズし、武器やブーストを駆使しながらゴールを目指すレースゲーム『BreakArts2』。前作はスマートフォンでリリースされたが、本作はPCでの配信。おかげでカスタマイズ性は各段にアップし……というか、ほかに類を見ないほどカスタマイズできるロボットゲームへと進化していた。腕や頭などのパーツを選んで装着するのはもちろん、ロボの各パーツに接続パーツを付けることで、さらにそこへいろいろなパーツをつなげられたり、レース中に加速をするブーストモード時の、各パーツの動きかた(羽が開いたり、ブースターが変形したり)を変えられたりと、細かく細かくカスタマイズを楽しめるのだ。さらに、武器も自分で組み立てることができるので、そのカスタマイズ性は無限大(試遊でカスタマイズを本格的にやると、1日はかかることを覚悟しておこう)。また、レースには2種類のロボを持ち込むことができ、性能の違うロボにチェンジしてコースを攻略するといった戦略性もあるとのこと。今回の試遊ではカスタマイズと、タイムアタックレースを体験することが可能だ。なお、リリースは今冬を予定しているとのこと。
『ジット・ウィン・ヤーン』(Peakware Studio)
タイ発のデベロッパーが送る『ジット・ウィン・ヤーン』は、白黒の世界を旅するアクションRPG。プレイヤーは魂の抜け殻となった主人公を操作しながら、感情を取り戻すために負の感情(モンスター)と闘い、世界や魂を救っていくこととなる。今回の試遊ではストーリーよりも、おもにアクション部分を試遊することができた。たいまつや拳銃を駆使してモンスターと戦うのだが、攻撃すると自身の体力まで減ってしまうため、やみくもに攻撃するとピンチに陥ってしまうなど、ストイックなアクションを体験できた。まだまだ開発初期段階とのことで、将来的にはストーリーが自動生成されるというシステムが搭載されるそうで、ローグライクらしい要素も備わっていくとのことだ。プラットフォームはPCを予定している。
『ゲーム天国 CruisinMIX』(シティコネクション)
PS4、PC(Steam)でリリース予定の『ゲーム天国 CruisinMIX』は、知る人ぞ知る名作シューティングゲームの移植作。『ゲーム天国』は、1995年にアーケードでリリースされ、ジャレコのキャラクターたちがハチャメチャに暴れまわる世界観などが人気を博した作品。本作では、1997年にリリースされたセガサターン版に移植版を、さらに移植。当時のスタッフたちが再集結し、ゼロベースの状態で1から作り直しているというのだから驚きだ。また、本作はモードが分かれており、セガサターン版の完全異色モードのほかに、“アーケードモード+”を搭載。こちらのモードでは、新キャラクター“クラリス”(『シティコネクション』の主人公)が使用可能となるそうだ(購入特典のダウンロードコンテンツ)。今回の試遊では、セガサターン版完全異色モードが遊べるので、気になるファンはぜひ訪れてみよう。発売は今年冬を予定している。
ちなみに、TGS2017内の一般デイ1日目となる9月23日(土)、Tokyo Otaku Modeブースの15時30分より、本作のセリア役・かないみかさんなどが登場するスペシャルトークショーが行われる。このステージにてクラリスの声が誰なのかも発表されるそうなので、シティコネクションブースと合わせてぜひチェックを!
『Zold:out』(C4Cat Entertainment Limited)
香港の少人数チームが制作した、アニメライクなシミュレーションRPG『Zold:out』。プレイヤーは武器屋として、キュートやクールな仲間たちともに、多彩な武器を作りながら戦っていく。戦略シミュレーションのように移動範囲を指定した後に敵へ攻撃するのだが、その攻撃方法は手札の武器を仲間に持たせること。たとえば強力な魔法が手札にあっても、魔法が使えないキャラクターなどもいるため、適切な仲間に持たせるのがコツとなる、カードゲームとシミュレーションRPGが合体した作品だ。現在はiOS、Androidでリリース予定。ゲームは基本無料で、武器やキャラクターなどの課金要素があるとのことだ。試遊では、バトルなどを体験することができ、しっかりと日本語化もされていた。
『ノナプルナイン 被験体:999999999』(ノナプルナイン開発チーム)
『ノナプルナイン 被験体:999999999』は、元は成人向け作品だったが、ユーザーの要望により全年齢版にシフトしたアドベンチャーゲーム。舞台となるのは32階だけがループする謎に包まれたビルで、プレイヤーは閉じ込められた一室から、モニターに映し出される謎の少女とコミュニケーションを取りながら脱出を目指していく。アクションシーンなどはなく、純粋に探索をしながら進めていくもので、とくにストーリーに注目してほしいとのこと。すでに5年は開発を続けているものの、脚本などは最初から決まっているそうで、最後にはとてつもないラストシーンが待っているのだとか。試遊では、多彩なアニメーションで動き回る少女や、イベントシーンなどを堪能することができたほか、独特かつ美麗なグラフィックは必見。一見すると見た目はかわいらしいものの、物語を進めていくうちにグロテスクでハードなストーリーが待ち構えているのも特色だ。リリースは来年を予定している。
『Garrison: Archangel』(Indigo Gaming)
フィリピン発のロボット対戦アクション『Garrison: Archangel』。機体を選びパーツを組み替えて、1対1またはチーム戦をくり広げる、対戦メインの作品だ。武器にはミサイルやライフルなどの遠距離武器のほか、ビームサーベルやドリル、変形するハンマーに、巨大なシールドなどが用意されており、多種多彩なウェポンが使えるのが本作の特徴だ。ちなみにプロデューサーへ話を伺うと、『装甲騎兵ボトムズ』、『機動戦士ガンダム』、『超時空要塞マクロス』など日本のロボットアニメが大好きらしく、とにかくロボットゲームが作りたかったそうで、「フィリピンからの、日本のロボットアニメへのラブレターです」と笑顔で語っていた。試遊ではカスタマイズのほかに、1対1の対戦モードや練習モードを遊ぶことができた。配信は来年春を予定。ロボットバトルが好きな方は、ぜひ遊んでみてはいかがだろうか。
『Dead Cells』(架け橋ゲームズ)
フランスのディベロッパー・Motion Twinが開発中の、探索型アクション『Dead Cells』。本作はいわゆる“メトロイドヴァニア”(メトロイド+キャッスルヴァニア(悪魔城ドラキュラ)の合成語)と呼ばれるジャンルに、ローグライクの要素がプラスされたタイトル。爽快感がバツグンの軽快なアクションの中で、アイテムや武器を探っていくのが本作の醍醐味となっている。現在アーリーアクセス配信を行っているが、日本語版はこの出展が初めてのお披露目。通常アーリーアクセスでは言語対応は行わず、リリース後などに行われがちなところ、ディレクターの意向により今回実現したとのこと。日本のゲームが大好きな開発者なのでその恩返しをしたかったことや、日本のユーザーの反応を間近で見てみたいとのことだ。試遊ではガッツリとアクションを体験できるので、ぜひその反応を見せてあげてほしい。
『修羅道(Shurado)』(ガンバリオン)
ダークな雰囲気漂うスマートフォン用タイトル『修羅道(Shurado)』は、剣と剣を交え1対1で戦っていく骨太な剣戟アクションゲーム。操作は左画面タップで防御、右画面タップで刀を振るとシンプルなものの、相手の動きを見極めてしっかりと隙を突かなくてはならない、緊張感の溢れる戦いを味わうことができる。今回の試遊版は、なんと開発期間3ヶ月のものとのことだが、すでに完成度は高く、しっかりと本作の魅力が伝わってきた。将来的には刀を収集する要素が追加されるそうで、多彩な効果を持つ刀を切り替えながら、より強い敵を倒していく修羅の道を歩むゲームになるとのこと。なお、リリースは今年中を予定しているとのことで、創立18周年を迎えたガンバリオンの開発力の高さが伺えた。