オーディションの参加条件は“猫好き”!?
スマートフォンで気軽に見られる新感覚のアニメ配信アプリ“タテアニメ”にて、2017年10月より配信予定の『くるねこ』のキャストインタビューをお届けする。
・タテアニメとは?
タテ型アニメを見る、新感覚のアニメ配信アプリで、作品はスマートフォンで気軽に見られる約3分の新作ショートアニメ。アプリは、アップルアップストア、グーグルプレイから無料でダウンロード可能。
・くるねことは?
作者のくるねこ大和(やまと)氏が、捨て猫を放っておけず、里親募集のためブログで拾った猫の生い立ちや、同居する猫たちの日常をマンガに描きおろしを加えて書籍化した作品。キャラの立った猫たちと作者がくり広げる、噴き出し笑い必至のエピソードと、ほっこりしたイラストが魅力の猫マンガとなっている。
そんな『くるねこ』がタテアニメにて2017年10月5日より配信予定。アニメは、監督はもちろん、キャストオーディションで“猫好き”が参加条件にあったというほどの“猫”にこだわった作品となっている。本記事では、同アニメに出演する今井麻美さん(くるさん役)、悠木碧さん(もんさん役)、井口裕香さん(ぽっちゃん役)、高垣彩陽さん(カラスぼん役)、諏訪彩花さん(トメ吉役)、藤井ゆきよさん(胡ぼん役)、笠間淳さん(ナレーション)へのインタビューをお届けする。

■くるさん役 今井麻美さん(文中は今井)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
今井 私は、猫との共存歴がまだまだ未熟者なので、猫の扱いかたをそっと教えてくれる存在です。「猫に愛されたければ、こういう態度をするといいよ?」と教えてくれます。そして、くるねこ大和さんのうちに訪れた猫たちは本当に幸せだなと感じます。一時的でも、家族となっても。猫、動物と共存するという人間の責任感に関して、さまざまなことを感じさせてくれます。
――オーディションに“ネコ好き”という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
今井 オーディション自体はふつうに名前を言って、演技をしただけでしたよ(笑)。もし、うちの猫殿を愛している気持ちがダダ漏れしていたとしたら、それは良かったです!
――実際に演じてみていかがでしたか?
今井 実際に存在している人物を演じていて、しかもご本人が現場にいらっしゃったので、どういう風に感じられたのだろうかと、少々不安もありますが、共演者や監督に「ぴったり!」と言っていただけたので、ひとまず安心しました。あとは見てくださる方の反応も早く聴きたいですね。
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
今井 この作品の作者にして、猫たちのお母さんのような存在です。マンガだととてもシャイなイメージの方で、謙遜をされる印象を持っていましたが、直接ご挨拶をさせてい
ただいてマンガのイメージ通りの方だなと思いました。オーラがやさしいというか。そして、猫に対して、その個性をとことん大事にされる方だなぁと。一律に同じように接するのではなくて猫の個性に合わせて対面しているのを感じて、そういう印象が出せたらいいなと思いました。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
今井 私(くるさん)を見てほしいというより、猫たちを見てほしいです! ぽっちゃの「うえええええええええ」とか、ぼんのこりない攻撃のタイミングとか、トメの存在してるだけでかわいい感じとか、胡ぼんくんの愛されオーラとか、もんさんの強オーラとか! とにかく、「猫っておもしろいなぁー」と感じてほしいです。
――ネコを飼われていたり、ネコ好きであったりすることが、今回の役を演じる上で役立ったことはありましたか?
今井 猫って本当に人間に近いというか、個性が強いというか、性格がはっきりしているので、猫と共存していないときだったら「この表現は誇張しているのかな?」って思った
かもしれないですね。でも、いまは「本当にそうなんだろうなー」と実感が湧いてきます。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
今井 選べません! みんなそれぞれ愛らしいのです。もちろん相性がいい猫とかはいると思いますし、うちの猫殿に似ているところがあるとキュン! としますが、みんなみーん
な特別な存在です。
――もし、ネコの役を演じるなら、どのようなネコを演じてみたいですか?
今井 運動音痴で、食いしん坊で、すぐにお腹を壊してご主人に心配かけて、いつもご主人を観察しているような、ドジ成分多めな猫を……。あ、うちの子ですね(笑)。
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
今井 スコの耳立ちで、中毛、白茶、病弱なくせに食いしん坊で、ほっとくとすぐデブってしまう、運動音痴の猫です。お薬を手からぱくっと食べてくれるので、獣医師さんに褒められました。幼少期はいろいろ心配をかけられましたが、いまはとっても元気でほっとしています。ベッドとかひんやりシートとか、どんなに買ってあげても一切使っていただけず、昼間は私の布団でお腹を出して大の字で寝ている危機感のない猫です。ただ、毛玉をこっそり吐くときは、防水シートの上でことを運んでくれる、ご主人思いの子です。お腹がゆるくなりがちなので、すぐウンチテロをされて、猫との共存はウンチとの戦いだと、この子に教えられました。あと、大きめの地震が来ても、一切動じません。やっぱり危機意識の低い子ですね。
――『くるねこ』の中に、飼われているネコと似ているネコはいますか?
今井 少しずつ似ているところもあれば、そうでないところがありますね。人間とやっぱりいっしょだと思います。
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードなどがありましたら教えてください。
今井 私が小さいころ、実家に猫が生まれて、生後三ヵ月位のときに、1週間だけうちで預かることになったのですが、体中にノミがいたので、家中に巨大なノミがぴょんぴょん跳ねていてお母さんにダイニングテーブルの上に避難させられました。目の高さまで巨大なノミが跳ねているのが見えていたのですが、あれが夢だったのか、記憶が大げさになったのかが分かりません。ノミの放物線を見ながら、「自分が同じように飛ぶことができたら、月まで届くかな?」と思っていました。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
今井 『くるねこ』の世界は本当にやさしい世界です。猫は昔から人間とともに共存してきたパートナーでもあります。猫の世界を知れば、より猫に魅了されていくと思いますので、猫のこと知らない方も、大好きな方も、沢山の方に見ていただいて、ずっとこの作品が続いていったらいいなと思いました。どうぞよろしくお願いします。
■もんさん役 悠木碧さん(文中は悠木)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
悠木 ネコを飼っていたら間違いなく「あるある」と思うことが詰まっている作品です。「ほかの家のネコもこんな感じなんだ」と共感できる部分があったり、逆に「ほかの家のネコはこんななの!」とビックリするような部分があったりと、より自分の飼っているネコの個性が引き立って、『くるねこ』を見ると、いままで以上にネコとの幸せライフを送れるようになると思います。
――オーディションに"ネコ好き"という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
悠木 私はとくにそういったことはしなかったです。ただ、以前に監督(芦名みのる氏)と『幼女戦記』という作品でごいっしょさせていただきました。そのときに監督が獣医さんをされているということを聞いて、うちのネコの相談をしていたので、私がネコ好きだということを知ってくださっていたんだと思います。
あと、私は親バカでCDのジャケットやMVの撮影などにもネコを連れて行って、いっしょに映っていたりするので、なんとなくネコ好きのイメージがあったのかもしれないですね。ちなみに撮影のときは、ネコは初めての場所が得意ではないので、いつも馴らしているネコ用のサークルゲージを搬入して、ご飯やトイレなども完備した状態を用意していただくという、私よりネコのための現場になっていました(笑)。
――大好きなネコを演じることになったお気持ちをお聞かせください。
悠木 『くるねこ』では、いわゆる「ニャー」と鳴くようなネコではなく、ネコをネコ格として扱っているのですが、この「ネコは動物ではなく、ほとんど人だよ」という感覚は、ネコを飼っている人しかわからないと思うので、「こんなにも自分の好きなものを活かせるときがくるなんて」と、とてもうれしかったです。
――実際に演じてみていかがでしたか?
悠木 うちは多頭飼いをしたことがないんです。もちろん、多頭飼いの様子を映像で見たり、想像したりすることはありましたが、みんなといっしょに掛け合ってみて「こんなに賑やかなんだ!」といままで以上に理解できて、すごく楽しかったです。たとえば、もんさんだと「ベランダ超楽しー!」と、はしゃいでいるのに、横ではポっちゃんが「えっ!?」と、冷静に見ているシーンは、ネコどうしっぽい感じがしてお気に入りです。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
悠木 もんさんは「とにかく、美輪明宏さんのような雰囲気で演じてください」というディレクションだったので、美輪明宏さんのボイスを聞きながら、いろいろ試行錯誤しました。あと、もんさんはネコたちの中でもいちばんドッシリしているのですが、テンポだけは出そうと思って、皆のテンポを意識しながら楽しく演じました。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
悠木 みんなかわいいので迷っちゃいますけど、やっぱり、胡ぼんちゃんかな。胡ぼんちゃんの「(病気が)治ったの?」と心配して聞かれているのに、まったく興味のないように返事をする感じが好きですね。でも、ぼんちゃんのめちゃめちゃワンパクで迷惑を掛けているのに、本人はまったく悪気がない感じもすごく好きだし……選べないです(笑)。本当にみんなかわいくて、それぞれがとても魅力的だと思います。
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
悠木 名前はアシュベルで、足の短いマンチカンという種類のネコです。うちネコは、毛が真っ白で、目が青くて、耳が大きいというように見た目にすごく恵まれたタイプの子なので、何をしてもつい許してしまうので、ワガママ放題にされています。でも、寝るとすごくブサイクなんです(苦笑)。
――『くるねこ』の中に、飼われているネコと似ているネコはいますか?
悠木 うちのネコはワンパクなので、ぼんちゃんですかね。ただ、ぼんちゃんほど身体能力が高くないので、高いところに上るというようなことはあまりないです。
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードがありましたら教えて下さい。
悠木 最近 "ウツボカズラ"という食虫植物を買ったんですけど、ネコがひっくり返したり、食べたりすると危ないので、天井から吊り下げているんですけど、それが気になるようで、絶対に届かないのにずっと下から必死にジャンプしています(笑)。
あと、アシュベルは私の父の膝の上には座るんですけど、私だと膝の上が狭くて座りにくいみたいで隣に座るんです。ただ、座っている席で家族を覚えているみたいで、私がいつもの席ではなく、父の席に座っていると、スッと近付いてきて迷いもなく私の膝の上に座るんですよ。でも、やっぱり違和感はあるみたいで、すぐに降りて「おかしいな?」という反応をするんですけど、けっきょく、「間違ってない」と言わんばかりにまた座ってくるんですよ。それがすごくかわいくて。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
悠木 『くるねこ』には、すごくかわいいことだけでなく、ネコを飼ことのたいへんさみたいなものもいっぱい詰まっています。でも、そこも含めてネコって愛おしいと感じてもらえる作品になっていると思いますので、よろしくお願いします。
■ぽっちゃん役 井口裕香さん(文中は井口)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
井口 もう癒しそのものです。家で読んでもよし、外出先で読んでもよし! 猫好きだけでなく、動物好きにはたまらない着眼点で描いてくれるお話には思わず「そうそう」、「うんうん」、「わかるわかる」、「かわいい……」、「すき……」、「泣ける」、「はぁ、いますぐ家に帰りたい……」となります。
また、マンガだけでなく迷い猫ちゃんの捜索願を載せて下さっていたり、里親募集をしてくださっていたりするので、保護された動物たちのお世話をしてくれている団体さんの存在を身近に感じさせてくれるのではと思います。動物を家族にするのは、ペットショップだけでなくて、もっと選択肢があることを知るきっかけになっていると思います。
――オーディションに“ネコ好き”という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
井口 お芝居の中に、できるだけ“猫好きだからこそ伝わるやーつ!”みたいな雰囲気を出せたらと思って頑張りました。「うちの猫たちもやるなぁー、これ……」と共感できるところが沢山あったので、経験が活かせたらと思って頑張りました!
――大好きなネコを演じることになったお気持ちをお聞かせください。
井口 たまらなく幸せでした。声優になれて、本当に良かったと感じた瞬間です。本当に幸せな時間でした。また演じたいです!
――実際に演じてみていかがでしたか?
井口 猫だけど、みんなそれぞれ“猫格(人格)”があって、個性豊かで、それぞれのキャストの方のお芝居を聞きながら演じるのは本当にたのしかったです。ぽっちゃんの仔猫時代、そして成猫のいまと、どちらも演じられて、とても幸せでした。仔猫と成猫、どちらのぽっちゃんも、かわいい!
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
井口 登場猫物みんなかわいらしいのですが、ぽっちゃんは、とにかくかわいらしい女の子猫ちゃんです。仔猫時代にくるねこ大和さんに拾って育ててもらったので、そんなお母ちゃん大好きな感じを大切に、でも文句言うときは言う、そのメリハリを大切にしました。お母ちゃんに文句を言うときの「うぇぇぇぇええ」という鳴き方、猫飼い的にはあるあるであり、萌えポイントのひとつなので、とても大切に演じました。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
井口 「うぇぇぇぇええ」、 「あーーーぁ」、 「おてて痛いの」このセリフが大好きです。原作読んでいるときから好きでした。意識したポイントなので、くすりと笑っていただけたらうれしいです。
――ネコを飼われていたり、ネコ好きであったりすることが、今回の役を演じる上で役立ったことはありましたか?
井口 ありまくりです。愛おしさがここまでお芝居に活かせることって、なかなかないです。どのお話もキューンときて、愛しくてたまらなくなりました。うちの子も文句を言うときの表情や鳴き方がぽっちゃんみたいになるので、とても役立ちましたし、愛しくてたまらなかったですし、「あぁ……はぁはぁ!」となりました。幸せです。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
井口 カラスぼんの「タンスのなか、異常ありやっせぇぇええん!」と言うシーンがおバカでかわいい! おバカちゃんであればあるほど、愛しくて好きです。
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
井口 小太郎くん(雑種)は、短い短い鍵シッポが特徴で「ドロ水跳ねた?」みたいなブチ模様が魅力的な小太り王子です。とにかく気が小さくて、初めてのモノ、コト、ヒトが大の苦手です。引き篭もり系男子ですが虫は狩ります。あと、控えめに「キャ」って鳴きます。
とちぎちゃん(雑種)は、オカメさんみたいな髪型(模様)の女の子猫ちゃんです。シッポの先っぽはくるりんと巻いていて、とにかく好奇心旺盛。初めてのモノ、コト、ヒト、大好きですで、穏やかな性格です。小太郎には厳しめです。「や~ん」って鳴きます。
しろちゃん(雑種)は、真っ白でお目目くりくり、天使みたいな女の子猫ちゃんです。気が強くて、甘え上手な姫ですね。自分中心に世界は回っていると思っています。小太郎に対しては「シャー!」って鳴きます。
みんなそれぞれ別の保護団体から、里親募集のサイトで出会って引き取った大切な家族です。先代の猫ちゃんも、近所で出会った里親募集の猫ちゃんでした。ミィ太郎と、おじいちゃん、という名前の猫でした。そして現在は、サスケとハルくんというワンコも2匹いて、大家族です!
――『くるねこ』の中に、飼われているネコと似ているネコはいますか?
井口 人間が近くでクシャミをすると、我が家のしろがぽっちゃんみたいに「うぇぇぇぇええ」って言います。「うるせぇええええ」ということ見たいです。あと猫ではないのですが、うちのサスケ(犬)と胡ぼんくんが、ちょっと性格似ています。
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードなどがありましたら教えてください。
井口 ビビりだけどやるときゃやる小太郎くんがやってくれました。夏のある日の夜、私が布団で寝ていたら、ふと気配を感じ「……ッハ!」と目を覚ますと、わたしの寝ている顔の真上に「ゴキ◯リ」を咥えている小太郎くんが!? 「んぎゃあああああ!」顔面に落とされました……恐怖……。
別の日、また、小太郎くんがやってくれました。夏のある日の夜、2階の寝室に行こうとすると、なんだかご機嫌なご様子の小太郎くん。私の後ろをルンルンくっ付いてくるので、ふと足元を見ると……細黒い棒。もう少し…また細黒い棒。その先には羽。点々と転がっていて、私の寝室に続いている「小太郎……またゴキ◯リ殺りやがったな……」。でも、パーツは転がっているのに本体が見当たらないので、恐る恐る自分の布団のほうに行くと私の枕の下にゴキ◯リ本体を隠していました。
そんな感じで基本的に獲物を私のところにまず、持ってきてくれます。小太郎は、その瞬間とてもうれしそうなので、よかれと思ってやっているのかなと思います。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
井口 オールスタッフ猫好きよる、全世界の猫好きのための、猫アニメができました! 癒されること間違いなしです。ぜひ、原作とあわせて楽しんでいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
■カラスぼん役 高垣彩陽さん(文中は高垣)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
高垣 くるねこ大和先生の愛情が溢れている作品だなと感じました。笑える日常のエピソードから出会いと別れ……共感する部分もたくさんありますし、登場する猫ちゃんたちが他人ならぬ他猫ではないような気持ちになります! この作品に出会い、改めて自分と自分の家の猫たちとの関係を見直すきっかけにもなりました。
――オーディションに“ネコ好き”という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
高垣 いくつかの台詞と、猫の鳴き声を一声入れるオーディションだったので、猫の鳴き声はリアルに近付けたいなと思い臨みました。あとは、マネージャーさんを通じて猫を飼っているかどうかを聞かれました。でも、マネージャーさんが飼っていた数を少なく伝えてしまっていて、「我が家の猫愛が伝わらなかったかも?」と心配に思っていましたが、このようにご縁があってよかったです(笑)。
――大好きなネコを演じることになったお気持ちをお聞かせください。
高垣 猫的な役は何度かご縁がありましたが、今回はエッセイマンガがアニメ化ということで、先生ご自身が飼っていらっしゃる実在する愛猫ちゃんたちの役。オーディションで合格はいただきましたが、実際の収録でも先生に納得していただけるだろうかと少し緊張しました。
――実際に演じてみていかがでしたか?
高垣 収録現場に先生もいらしていただきましたし、みんなと掛け合っているうちに緊張よりもどんどん楽しくなってきました。アドリブを入れてみたらオーケーをいただけてうれしかったです!
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
高垣 カラスぼんはオスの黒猫で、作中では江戸っ子口調で話します。内弁慶な部分もありますが、苦手なはずの高いところに登っては降りられなくなるなど、まっすぐなおバカで、憎めない子だと思います。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
高垣 「江戸っ子江戸っ子アンド江戸っ子で」とご指導いただいたので、やはり彼らしい江戸っ子口調を意識しながら、思い切りな部分はノリノリで楽しんでマイクに向かわせていただきました。
――ネコを飼われていたり、ネコ好きであったりすることが、今回の役を演じる上で役立ったことはありましたか?
高垣 猫が何匹かいるのは私にとっても日常なので、役立っていたらいいなと思います。
作中では台詞として日本語ですが、「実際はこんな感じで鳴いていたのかな?」という様子を自分が見てきた猫の様子に置き換えてみたりしました。そのニュアンスがセリフの中に入れられていたらといいなと思います。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
高垣 胡ぼんくんです。とにかく見た目も美しくて……! 毛並みの色合いに瞳! さらに性格も……たまりません!
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
高垣 私の家には生まれる前から猫の存在があったのですが、我が家は一度もペットショップで猫を飼ったことがありません。みんな拾った猫や引き取った猫です。いまは家の中に4匹、外猫が6匹いて、外猫の面倒はおもに叔母たちがみています。家の中には、お局のような貫禄のチロル、おでぶで臆病なラブ、美人でかしこい杏、おバカで憎めないフィオレくん(ふーちゃん)がいます。
――『くるねこ』の中に、飼われているネコと似ているネコはいますか?
高垣 家猫は4匹なのですが、お局的な子がいたり、おバカな子がいたり、食い意地がはっていたり、自分の可愛さを存分に武器にしている子がいるので、この部分はあの子に似てるな、この子みたいだなぁと共感しながら楽しくマンガを拝見しました。
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードなどがありましたら教えてください。
高垣 追いかけっこやかくれんぼが好きな子がいて、ときどきいっしょに遊ぶのですが、撒いたと思いきや反対側からまわってきたり、待ち伏せしたりしていて頭がいいんです! 必死に逃げたり隠れたりしても、だいたい私のほうが負けます(笑)。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
高垣 『くるねこ』がタテアニメになって登場ということで、原作の雰囲気を残しながら、テンポ良く気を張らずに見て癒されるようなアニメになっていると思います。猫好きな方、飼っている方はもちろん、そうでない方にも「猫っていいな」「こんな子もいるのか!」と猫との生活の魅力や面白さを感じていただければ幸いです。ぜひ原作とあわせてお楽しみください!
■トメ吉役 諏訪彩花さん(文中は諏訪)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
諏訪 猫暮らしのあるあるが沢山詰まっていて、共感できますし、とにかく猫ちゃんたちがかわいい! それぞれ性格や行動も違うし、猫なんだけど、人間のようで、猫どうしの会話やくるさんとのやりとりも、クスッとなるユーモアに溢れていて、とても癒されます。
――オーディションに“ネコ好き”という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
諏訪 とくにフリートークのようなことはしていなかったのですが、すべての役をやらせて頂けたので、なるべく猫ちゃんたちのそれぞれの性格を大切に演じようと心がけました。
――大好きなネコを演じることになったお気持ちをお聞かせください。
諏訪 とにかくうれしいです! 原作本や昔のアニメも拝見させて頂いていたので、決まったときは本当に嬉しくて舞い上がりました。実際のトメ吉の動画も拝見したのですが、あまりに可愛すぎてもうメロメロです。
――実際に演じてみていかがでしたか?
諏訪 トメ吉は、ふだんはほわーんとのんびりしているけど、びっくりするときや、飼い主のくるねこさんと、とことこやはぴはぴはーぴーしてテンションあがるときが激しいのでそこは楽しんでやらせて頂きました。あとは、本当に現場の皆さまが猫愛に溢れていたので、収録中も皆さんの演技に悶えつつ、休憩中も猫トークがとまらないという、とても癒される空間で幸せでした。
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
諏訪 トメ吉は、4匹目にやってきた女の子なのですが、おっとりしていてちょっぴり小心者なところもある天然でかわいい猫ちゃんです。よく自作の歌を歌ったり、ほっくり(タオルや衣類を掘り返したりする行動)したりするおもしろい面もあります(笑)。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
諏訪 穏やかでおっとりした雰囲気だけど、遊ぶときはおもいっきり遊ぶ! 注目してほしいところは、トメ吉の特徴でもあるトメほっくりや、歌っちゃうところでしょうか!?
――ネコを飼われていたり、ネコ好きであったりすることが、今回の役を演じる上で役立ったことはありましたか?
諏訪 『くるねこ』は、「猫はじつはこんなに人間らしいんだよー!」っていうところがいっぱい詰まっていて、共感できる部分が沢山あるんです。「ああいう顔するなぁ」とか。あとは、ほっくりなど一見謎の行動でも、「あっ、もしかしてあれに似た行動のことかな?」ってイメージが湧きやすかったです。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
諏訪 うーん、どの猫ちゃんも魅力的なので凄く迷いますし、トメ吉はもう特別に愛着も湧いているのですが、ボンちゃんのあの物怖じしない大物感とかマイペースでちゃっかりしているところがとても可愛くて毎回クスッとなります(笑)。
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
諏訪 いまは実家で、アビシニアンの男の子を飼っています。ハルという名前でもう10才くらいなんですけど、親バカかもしれませんが美男子だと思っています。ふだんは大人しくてわりとクールなんですが、ふたりきりになると甘えてきてくれたり、ブラッシングが大好きでゴロゴロ喉を鳴らしてきたり、手足をフミフミして喜んでいる姿がたまらなくかわいくて癒されます!
――『くるねこ』の中に、飼われているネコと似ているネコはいますか?
諏訪 うーーーん、あえてあげるならモンさんかな(笑)。うちはトイプードルも4匹飼っているんですが、その子たちをいなすときの迫力とかがちょっと似ているかな?
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードなどがありましたら教えてください。
諏訪 アビシニアンって運動神経がいいと言われている猫なんですが、ハルはあんまりで(笑)。2階から降りてくるときに、階段から滑り落ちちゃったんですけど、目があった瞬間「えっ、何か?」みたいな顔でとぼけていたのがすごくかわいかったです。「いやいや全部見ていたよー(笑)」ってなりました。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
諏訪 本当にこの作品に関わらせていただくことができて幸せを感じています。くるさんと猫ちゃんたちの日常にとにかく癒されますし、それぞれの猫ちゃんたちが本当にかわいくておもしろいのでぜひ堪能してください!
■胡ぼん役 藤井ゆきよさん(文章中は藤井)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
藤井 猫を飼ったことがある人ならみんな共感できるエピソードが満載です! 生き物と暮らすのは「かわいい、かわいい」だけじゃなく、病気のお世話や辛いお別れがあることも丁寧に描かれていて、ペットをこれから飼う人にもぜひ読んでいただきたい作品です。読みながらいままでいっしょに暮らした猫たちのことを思い出しました。
――オーディションに“ネコ好き”という条件があったとのことですが、オーディションではそういったアピールもされたのでしょうか?
藤井 猫を飼った経験があるか質問されました。小さなころから飼っていて、捨て猫を保護したりもしていたので、猫に関わる作品に出演できてうれしいです。
――大好きなネコを演じることになったお気持ちをお聞かせください。
藤井 猫と言っても実際にいる人様の家の大切な猫様なので、「他人のわたしが演じていいのですか!?」とたいへん恐縮しております。可能ならば1カ月はその猫様といっしょに暮らしてから演じさせていただきたいです(笑)。
――実際に演じてみていかがでしたか?
藤井 収録はとにかく楽しかったです! 日頃から「猫になりたいなぁ」と思っていたので、今世で叶って幸せでした(笑)。
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
藤井 胡ぼんは“ナルシスト気味な謎ポジティブ猫”なのですが、今回のシーンはまだ子ども時代なので、そこまでその個性は強く出ていません。セリフから受けるイメージのまま、無邪気さが残る感じに演じさせていただきました。
――ネコを飼われていたり、ネコ好きであったりすることが、今回の役を演じる上で役立ったことはありましたか?
藤井 監督やスタッフ、出演者がみんな猫を飼ったことがある人たちだったので、ディレクションのときも「猫ってこういうときー」や、「あー、あれですね」という感じで話が早いのがおもしろかったです。
――自身が演じているキャラクター以外に、お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
藤井 それがですね……どの猫もみんなそれぞれ昔飼っていた猫たちと似ているところがあって選べないんです。選ぶのが苦しい…みんな愛しいです!
――飼われているのはどのようなネコなのか教えてください。
藤井 いままで飼っていた猫は、ケムケム(サバトラの美猫で芸達者、泣くと慰めに来てくれる)、くまごろう(黒のデブ猫で猫用の首輪が入らず犬用の首輪を付ける、暴れん坊で甘えん坊、病気がち、しゃべる)、でんでん(黒の臆病な女の子、水を手ですくって飲む、メーメー鳴く)、カズビー(体が小さく、気まぐれ屋で怖がり)、しっぽ(しっぽがイナズマに曲がった、おっとりした男の子)、花(すごく頭がよくて食意地がはっていてお茶目なブサカワ猫)、ののじ(アメリカンショートヘアもどきの、しっぽがのの字なやさしい男の子、最近太り気味)です。
一旦保護して里親に出した子も紹介するともっと長くなるので、ここで辞めておきます(笑)。
――『くるねこ』の作品内に登場してもおかしくないような、ネコとの思い出エピソードなどがありましたら教えてください。
藤井 昔飼っていたくまごろうが病気になり、治療のため獣医で買う決まったカリカリご飯しか食べられなくなりました。ほかの猫たちがこっそり大好きな缶詰を食べているのを横目に、自分はカリカリご飯……。何年もそんな可哀想な状態が続いたある日、くまごろうでも食べられる缶詰が発売されたんです。何年かぶりに缶詰のご飯を出してあげたら、しばらくご飯を見つめたまま固まって、フンフンと匂いを嗅ぎ、またじっと見つめてなかなか食べません。しばらくそうしていると、ポロポロっと両目から涙を流し、ゆっくり噛みしめるようにご飯を食べ始めたんです。「えっ! 嘘でしょ!? 猫って泣くの!?」と信じられず、つぎの日もう一度缶詰をあげてみたら、また涙をポロポロっと流してから食べ始めました(3回目からは泣かなくなりました)。よっぽど缶詰ご飯が食べたかったんだね……。家族以外に言ってもなかなか信じてもらえないんですけど、猫も泣くんですよー!
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
藤井 猫を飼ったことがある人は100%共感でき、飼ったことがない人も読むと猫を愛でたくなってしまう『くるねこ』に声が付きました! スタジオで聞いていても、「はぁ……かわいい……かわいい……」と悶えため息がでてしまうほど、どの猫も個性的でかわいくて愛しいです。いろいろな方に見ていただいて、猫好きが増えて、幸せな猫たちが増えますように! よろしくお願いいたします!
■ナレーション 笠間淳さん(文中は笠間)
――ネコ好きの皆さんから見て、『くるねこ』はどのような作品ですか?
笠間 猫と暮らすことのすべてが詰まっているなと感じました。かわいいのはもちろんですが、それだけじゃない、たいへんなことも怒ることも悲しいこともあって、でも決してそれが嫌ではない、そんな猫との生活の空気感みたいなものが沢山描かれているなと思いました。甘くはない、でもとっても甘い。そんな猫に対する愛おしさで一杯です。
――出演が決まったときのお気持ちを教えてください。
笠間 純粋に嬉しかったというのもありますし、同時に「うちの子が巡り会わせてくれたのかな?」と思ってとても感動して、「わー!」って抱きしめました。まぁ、逃げられましたけど(笑)。
――自身が演じているのはどのようなキャラクターなのでしょうか?
笠間 ナレーションを担当させて頂いています。くるさんと猫たちの生活に、ときに鋭く、ときにゆるーく寄り添わせて頂いています。
――演じる際に意識した点や注目してほしいポイントなどはありますか?
笠間 前述したように“寄り添う”ということをもっとも意識しました。淡々とした喋りの中にも感情を滲ませたりして、猫たちとの日常に流れる独特な空気感みたいなものを表現できていればいいなと思います。
――お気に入りのキャラクターがいましたら、理由とともに教えてください。
笠間 みんな個性があってかわいくて本当に選べないのですが、敢えて選ぶとするなら胡ぼんくん! うちの子と同じオス猫で、天真爛漫ですぐ気移りしちゃうところなんてそっくりです。あぁ、でもやっぱり一匹には選べませんね(泣)。
――最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
笠間 猫は無愛想でツンツンしているというイメージがありますが、決してそうではなくて、甘えん坊な子もいれば気位の高い子もいたり、不思議ちゃんな子もいたり、さまざまです。『くるねこ』はそんな魅力的な猫たちに沢山出会える作品です。作品を通して、いっしょに“猫たちとの日常”を楽しみましょう!

■作品情報
【配信開始予定日】
2017年10月5日
【キャスト】
くるさん:今井麻美
もんさん:悠木碧
ぽっちゃん:井口裕香
ぼん:高垣彩陽
トメ ちゃ:諏訪彩花
胡ぼんくん:藤井ゆきよ
ナレーション:笠間淳
【スタッフ】
原作:くるねこ大和『くるねこ』(KADOKAWA)
プロデューサー:大塚裕司、横山 稔
作画監督:ぼんで
キャラクターデザイン:ぼんで、たけはらみのる
音響監督:郷文裕貴
音楽制作:片山修志(Team-MAX)
監督:芦名みのる
アニメーション制作:スタジオぷYUKAI
製作:タテアニメ
※場面写真は制作中のものです。