『モンスターハンター:ワールド』開発陣インタビュー! フィールドの広さは従来作の約2倍?【E3 2017】

2017年6月13日~15日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催される世界最大のゲーム見本市“E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017”。カプコンのハンティングアクション最新作『モンスターハンター:ワールド』で気になることを開発陣に聞いてみた。

●マップの広さはどのくらい? マルチプレイの仕組みは?

 2017年6月13日~15日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大のゲーム見本市“E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017”。さまざまなサプライズタイトルが発表される中、とくに注目度の高い『モンスターハンター:ワールド』。このタイトルについて、カプコンブースでのハンズオフデモおよびソニー・インタラクティブエンタテインメントブースのシアター映像を観た後、プロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブ・ディレクター/アートディレクターの藤岡要氏、そしてディレクターの徳田優也氏にお話をうかがった。

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▲左から、藤岡要氏(文中は藤岡)、辻本良三氏(文中は辻本)、徳田優也氏(文中は徳田)

●タイトルに込められた思い

――まずお聞きしたいのですが、『モンスターハンター』シリーズにおける本作の位置づけは、ナンバリング相当になるのでしょうか?

辻本 そうですね。コンセプトとして、“いまの最新技術を使って最高のハンティングアクションを作る『モンハン』”という思いがありますから。スピンオフ作品ではない『モンハン』です。ただ、『モンスターハンター5』というように数字を付けてしまうと、「難しそうだ」と構えてしまう方もいらっしゃると思いますので、『モンスターハンター:ワールド』としました。

――サブタイトルの『ワールド』には、どのような意味が込められているのですか?

辻本 『モンスターハンター』の世界、虫や植物にいたるまですべての生物が生きている世界を表現したい、というコンセプトを込めています。また、ワールドワイドに展開していきたい思いもありますので、このタイトルに落ち着きました。そのため、タイトルロゴの雰囲気も、従来のシリーズ作から大きく変えています。

――“オープンワールドの『モンハン』”というわけではないのですね。

辻本 そうですね。フィールド内はシームレスにつながっていますが、いわゆるオープンワールドの作品ではなく、従来通りハンティングアクションの『モンハン』です。

――ハンターが見慣れない道具を使っていたり、初めて見る生物がたくさん出てくるようですが、世界設定はこれまでと共通なのですか?

藤岡 新大陸という位置付けです。プレイヤーを含む登場人物たちが、その大陸を開拓しているところなので、おもに現地にあるものを使って生活することになります。グローバルな『モンハン』という方向性を持つタイトルですから、従来の『モンハン』で当たり前だったものも見直しています。だから……たとえばペイントボールはないんですよ。

――えっ、そうなんですか?

藤岡 その代わり本作では、“導蟲(しるべむし)”といった新たなものでモンスターのもとへ誘導したりしています。

――なるほど。本作ではエリアがシームレスにつながっているのが特徴だと思いますが、フィールドの広さはどのくらいの規模なのでしょうか?

藤岡 従来の2倍くらいになります。

――これまでは森丘や砂漠といった、複数のフィールドが用意されていましたが、本作ではどうなるのでしょう?

辻本 クエストを受注して、それぞれのフィールドに降り立つという流れは、これまで同様です。

藤岡 今回は新大陸を調査していくことになるので、いままでのシリーズに比べフィールド単位のつながりは親和性が高いです。プレイしていると、それが実感できるような見せ方にしていて、未知の大陸で少しずつ行動範囲が広がっていく感じを受けると思います。

――導蟲のことも詳しく知りたいのですが、あれはどういった存在なのでしょう?

徳田 猟犬みたいなものですね。虫ですが。プレイヤーは導蟲用の籠を身に着けていて、利用しています。具体的には、素材が採れるところやモンスターの居場所などを、光って知らせてくれるんです。モンスターの痕跡から匂いをかがせて覚えさせることで導蟲の能力が上がっていき、最終的にはモンスターを追尾できるようになるわけです。

――それで、PVではモンスターの足跡を調べたりしていたのですね!

藤岡 エリアをシームレスにつないだことで、僕や徳田のように方向オンチな人は迷子になりやすいんですよ(笑)。でも、ヒントを辿っていけば、いつかは目的地に到達できる仕組みにしたいと思って、導蟲を導入したわけです。導蟲の能力を上げれば、すごいガイドになって、モンスターのいる場所まで迷わず行けるようになりますよ。ただし、モンスターを相手に武器で立ち回っているあいだなどは、導蟲が籠の中に引っ込んでしまいます。導蟲を利用したくなったら、いかにして平穏な状態に持っていくか考えるのも、本作の楽しみかたのひとつとなっています。


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●ベースキャンプは複数!? ひとつずつ広げていくシステム

――導蟲はすごく便利そうですね。ほかの道具についても知りたいです。実演プレイを見ていたらキャンプの場所まで一気に飛ぶ場面もありましたが……。

藤岡 従来作よりもエリアが増えたので、利便性も上げています。

徳田 モンスターを先回りしておびき寄せたりといった、遊びの広がりも確保したいですし、リトライもしやすくしたいという両面から、キャンプを複数置けるようにしました。

――なんと! リトライ時は、好きなキャンプからリスタートできるのですか?

辻本 最初はキャンプがひとつしかないんですよ。自力で新たなキャンプを作っていく仕組みです。

――開拓感があって楽しそうですね。アクション面のお話もお聞きしたいです。

辻本 話し合いを重ねて調整しているのですが食事のモーションなどは大きく変わっていますね。本作では歩きながら飲み物を飲んだり、肉を食べたりできますし、食べかけでキャンセルすることも可能です。

――“お腹ポンポン”ではないのですね。キャンセルすると、それまで口にしたぶんは……?

辻本 食べたぶんだけ回復しています。

藤岡 シームレスなエリアでモンスターが追いかけてくるため、従来のアイテム使用のモーションではさまざまな面でネガティブな要素が生まれてしまいます。そのため、あのモーションは撤廃しようと。

――お腹ポンポンがなくなって寂しいファンもいそうですが……(笑)。

徳田 あの名残で、腕をグルグル回すようなモーションはあります。「全部飲んだよ」っていう目印として(笑)。

辻本 採取のモーションも同様に、歩きながらもぎ取ったりします。従来作では立ち止まっていたところの多くが、動きながら可能になったとイメージしていただければと。

――もぎ取ると言えば、実演ではお腹が緑色の虫をつかまえて回復していましたね。従来の回復薬はあるのでしょうか?

辻本 虫のほかに、薬草をむしり取って回復もできますよ。

徳田 虫や草はその場で回復可能ですが、携帯はできません。その代わり、虫や草がない場所では従来の回復アイテムを使う感じになります。

藤岡 実演を見て気づいたかと思いますが、持ち込んだアイテムはあまり使わず、現地調達でやっていけるようにしています。

――ああ、たしかにアイテムポーチはあまり使っていませんでしたね。

徳田 現地にあるものをすぐ食べたりすることで、テンポがよくなっています。

――高いところの木の実を撃ち落として拾ったりもしていましたが……。

徳田 ええ。“スリンガー”でポトッと。

辻本 スリンガーの話もしたほうがええんちゃう?(笑)

――ぜひお願いします!(笑)

藤岡 “環境利用”を手助けするものは何か入れられないか? という考えから、小さい弓のようなスリンガーというアイテムを導入しました。これは標準装備になります。

徳田 環境利用というと、従来も石ころを拾って投げるということは可能でした。でもそのときは、拾う→アイテムを選ぶ→投げるという手間がかかるため、割に合わないところが大きかったと思います。そういったものは本作では拾ったものをすぐセットして撃てるように、アイテムポーチとは別の枠に収まるようにしています。

――アイテムポーチではなく円形のコマンドを選んでいたようですが、それですか?

藤岡 それはショートカット用のものなので別ですね。

辻本 話がスリンガーから遠ざかっていくので戻しますが、スリンガーはあくまでサブツールです。アクションの主軸は、皆さんが手にした武器をメインに使う感じになります。

藤岡 スリンガーを利用することで、ロープを飛ばすこともできますが、こちらも状況をサポートするためのものです。ワイヤーアクションでどんどん進んでいくようなゲーム性ではありません。

徳田 ワイヤーでの移動は、引っかけるための虫がいる場所でのみ可能です。どこでもできるわけではないんです。

――なるほど。立体的な構造の地形で、その虫がいる場所なら、地形を利用してワイヤーアクションをしてみよう……となるわけですね。そのほかの使い道はあるのですか?

辻本 地面に向かって撃つことで音を立て、モンスターをおびき寄せるのに活用できますよ。


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