『Total War: WARHAMMER』な『ペルソナ5』なども好調

 2017年5月12日、セガサミーホールディングスが、2017年3月期の連結業績を発表した(2016年4月1日~2017年3月31日)。
 決算短信によると、売上高は3669億3900万円(前期比5.4%増)、営業利益は295億2700万円(前期比67.6%増)、経常利益は285億4200万円(前期比73.9%増)となった。また、固定資産売却益など特別利益を133億1900万円、減損損失など特別損失を81億2300万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は276億700万円(前期比414.2%増)となっている。

 セグメント別に見ると、エンタテインメントコンテンツ事業の業績が好調。
 デジタルゲーム分野では、配信開始から4年目を迎え、2016年4月にプレイステーション4版でもサービスを開始した『ファンタシースターオンライン2』が引き続き好調に推移。スマートデバイス向けタイトルでは、『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-』や『ぷよぷよ!!クエスト』などの既存主力タイトルを中心に、各種イベントやアップデートなどを実施し、堅調に推移したとのことだ。
 パッケージゲーム分野では、欧州を中心に高い人気を誇り、16年間で合計2000万本以上を販売している『Total War』シリーズの新作『Total War: WARHAMMER』や、『ペルソナ』シリーズの新作『ペルソナ5』などの主力タイトルを発売し、販売本数は1028万本(前期は922万本の販売)となった。
 アミューズメント機器分野では、新作タイトル『艦これアーケード』などのレベニューシェアモデルによる収益貢献や、人気トレーディングカードゲームの新作『三国志大戦』などの販売が好調に推移。アミューズメント施設分野では、既存のゲームセンター業態における『艦これアーケード』などのビデオゲームの稼動が好調なことから、国内既存店舗の売上高は前期比で108.5%と堅調に推移した。

 以上の結果、エンタテインメントコンテンツ事業の売上高は2057億400万円(前期比8.0%増)、営業利益は111億7600万円(前期比165.1%増)となっている。

 今後の見通しとしては、エンタテインメントコンテンツ事業では、「スマートデバイス向けなどのデジタルゲーム分野で引き続き有力パブリッシャーによる優位性が増すものと予想され」るとした上で、「スマートデバイス向け新作タイトルの投入数が前期比で増加することに加え、既存主力タイトルにおいて、各種イベントやアップデートなどの実施による継続的な収益貢献を計画しております」とのこと。
 パッケージゲーム分野においては、2017年4月に全世界での累計出荷数が150万本を突破した『ペルソナ5』の海外展開を引き続き進めるほか、PCゲームの新作『Warhammer 40,000: Dawn of War III』や、『Endless Space 2』、『Total War: WARHAMMER 2』などの販売タイトルの拡充を図ることから、販売本数は1160万本を計画している。
 アミューズメント機器分野では、大型タイトルの販売が集中した前期に比べ、タイトルが少ないものの、引き続き人気タイトル『艦これアーケード』を中心とした、レベニューシェアモデルによる収益貢献を見込むほか、“マルチデバイス×ワンサービス”の取り組みとして、新作『SOUL REVERSE』などの投入を予定しているという。
 一方、アミューズメント施設分野では、既存のゲームセンター業態における、電子マネーの導入を進めるほか、引き続きプライズを中心とした施設オペレーションの強化に取り組んでいく方針だ。

 以上の結果、2018年3月期の売上高は3800億円(前期比3.6%増)、営業利益は200億円(前期比32.3%減)、経常利益は160億円(前期比43.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は110億円(前期比60.2%減)を見込んでいる。