スマートフォン用タイトルや海外の家庭用ゲームが好調

 バンダイナムコホールディングスが、平成29年(2017年)3月期の決算短信を発表した。業績は、売上高6200億6100万円(前期比7.7%増)、営業利益632億3800万円(前期比27.4%増)、経常利益632億9000万円(前期比24.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益441億5900万円(前期比27.7%増)となった。

 ネットワークエンターテインメント事業においては、欧米地域における新作『DARK SOULS III』や『ドラゴンボール ゼノバース2』が好調に推移。スマートフォン用タイトルなどのネットワークコンテンツにおいては、ワールドワイド展開している『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』や『ワンピース トレジャークルーズ』などに加え、『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』などの国内主力タイトルも人気となった。また、家庭用ゲームや業務用ゲーム機においては、VRなどの新技術を取り入れた商品・サービスの開発にも積極的に取り組んだ。結果、ネットワークエンターテインメント事業における売上高は3802億7300万円(前期比18.5%増)、セグメント利益は442億9800万円(前期比85.1%増)となった。

 トイホビー事業の業績は、前年同期を下回ったものの、定番IP商品が好調に推移したという。国内では『機動戦士ガンダム』や『仮面ライダー』、『スーパー戦隊』、『プリキュア』などの商品が好調。アジア地域では『機動戦士ガンダム』、欧米地域では『Power Rengers(パワーレンジャー)』の商品が人気だったという。

 映像音楽プロデュース事業では、引き続き『ラブライブ!』が人気。また、『ガールズ&パンツァー』が劇場版を中心に人気となり、関連商品が好調に推移したとのこと。

 今後の見通しについては、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスを提供することでIP価値の最大化をはかる“IP軸戦略”をさらに強化。海外での事業も強化する。そして、環境やユーザー嗜好の変化が速い業界においても、売上高5800億円、営業利益500億円を安定して達成し続けられる基盤を強固なものとしていくという。なお、平成30年(2018年)3月期の連結業績は、売上高6000億円(前期比3.2%減)、営業利益570億円(前期比9.9%減)、経常利益580億円(前期比8.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益400億円(前期比9.4%減)を見込んでいる。