「懐かしさ」を追求した2D表示などこだわりも語られる
2017年4月11日、都内某所にてスクウェア・エニックスの人気RPG『ドラゴンクエスト』シリーズ本編最新作『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』の発売日発表会が開催。『ドラゴンクエスト』シリーズを手掛けるゲームデザイン&シナリオの堀井雄二氏やプロデューサーの齊藤陽介氏をはじめ、特別ゲストの本田翼さん、MCのJOYさんなど豪華ゲストが登場! また、発売日が7月29日に決定し、そのほかにも“『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバル”などイベントが多数開催予定であることが発表された。本稿では、発売日発表会の模様をお届けする。
なんと発表会では、オープニングムービーの上映ののち、プレイステーション4、ニンテンドー3DSともに、2017年7月29日発売と早々に発表!!
続いてステージに登壇した『ドラゴンクエスト』エグゼクティブプロデューサー三宅有氏によると、「『ドラゴンクエスト』30周年内(5月27日)に発売したかったが、さらなるブラッシュアップのため2ヵ月ほど必要であると、堀井氏と協議のうえ判断した」とのこと。また『ドラゴンクエスト』シリーズについては、『ドラゴンクエストX』、『ドラゴンクエストヒーローズ』、『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』、『ドラゴンクエストモンスターズや『星のドラゴンクエスト』、『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』などさまざまな形でユーザーに触れていただき、高評価をいただいていると言及した。
続いて、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』宣伝担当より発売までのプロモーションロードマップが公開に。7月29日までの発売日までに大きくわけて3つの施策を行われることが発表された。以下、要約して紹介する。
1、“みんなのスライム”アートプロジェクト
『ドラゴンクエストXI』の発売日を楽しみに待つユーザの気持ちを共有する、プロジェクト。発売日まではマンガ家や『DQ』ファンの著名人によるスライムのイラストが公開されるとのこと。
なお会場では、MCを務めるJOYさんによるかいしんのスライムも披露。個性的すぎるスライムに会場もざわつきと笑いに包まれた。
2、ドラクエライフプロジェクト
Twitterにて、『DQ』ライフがはかどるグッズなどを募集する企画。ユーザーからのアイデアをもとに商品化が行われる。
3、『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバル
そして目玉となるのが、全国5都市で行われる『ドラゴンクエストXI』体験会“『ドラゴンクエストXI』カウントダウンカーニバル”。プレイステーション4版、ニンテンドー3DS版それぞれの試遊台出展以外にも、各種ステージや、じぶんが描いたスライムが画面の中で動き出す“みんなのスライム”出張版が展開されるとのことだ。
さらに、コンビニチェーン“ローソン”とのタイアップも決定。第1段として、5月6日より全国12000店舗で“でからあげクン「かいしんのいちげき味」”(旨塩ペッパー)が販売される。各店舗先着100個でスライム型フタが付くとのことなので、5月6日はローソンをチェックしておくべし。
プロモーションは本日4月11日より本格始動される。上記以外にも、モバイルタイトルとのコラボレーションなども検討しているとのことなので、ファンの皆さんは楽しみにしていてほしい。
ここで、堀井雄二氏と齊藤陽介氏が登壇。本邦初公開となるパッケージイラストがお披露目に。イラストを手掛けるのは、シリーズお馴染みの鳥山明氏。なんとほぼ1発OKで決まったそうだ。
また、早期購入特典として“しあわせのベスト”、“なりきんベスト”が付属することが明らかに。それぞれに、戦闘後入手できるゴールド、経験値が増える能力がついているので、旅の序盤をサクサク進めたい人は購入をオススメする。
さらに、プレイステーション4版、ニンテンドー3DS版のソフトがセットになった『ドラゴンクエストXI ダブルパック 勇者のつるぎボックス』も、スクウェア・エニックスe-STOREとローソン・HMVにて販売が決定! こちらのセットは勇者のつるぎがデザインされた特装ケースが付くので、ニンテンドー3DS版、プレイステーション4版どちらの機種でもプレイしたい方は、ぜひ手に入れてほしい逸品だ。
なお、ニンテンドー3DS、プレイステーション4それぞれで、ソフトと本体をセットにした同梱版の発売も予定されているとのこと。今冬には、アジア版(プレイステーション4版)の発売も予定されていることも明らかに。これらの詳細は、追ってお伝えする。
続いて、ディレクターの内川毅氏、プレイステーション4版ディレクターの岡本北斗氏、ニンテンドー3DS版プロデューサーの横田賢人氏、さらにゲストとして『ドラゴンクエスト』ガチプレイヤーとして知られる本田翼さんが登場! 待ちに待った実機プレイがお披露目されることになった。
まず公開されたのが、プレイステーション4版の実機プレイ。物語の序盤、主人公が住む“イシの村”で本田翼さんがプレイすることに。“イシの村”は緑豊かで奥には滝がある自然溢れる村。本作では、「街や村それぞれの特色を大事にしている」(岡本氏)と言う。また、ストーリーの重要な会話を話してくれるキャラクターはピンク色の吹き出しで表示されるとのことで、「サクサクプレイしたい人はピンクの吹き出しを出しているキャラクターにだけ話しかけたらいい」(堀井氏)とのこと。
移動ではジャンプもでき、段差やオブジェクトを利用して、屋根の上がることも可能となっている。実機プレイでは屋根上に宝箱やキラが配置されているのを確認できた。製品版では、屋根上の隅々まで探索して、アイテムを取りつくしてはいかがだろうか?
また仲間とは、メニュー→仲間から会話をたのしめるように。会話内容はとてもこだわったそうで、ストーリーが少し進むだけで内容が変化したり、道を案内してくれたりと、バリエーションは相当用意されているようだ。
続いて、注目のバトルパートに。本作では、仲間のコマンドをAIに任せることもでき、なんと主人公(プレイヤー)のコマンドもAIに委ねることができる。“さくせん”を設定して、バトルはAIにおまかせすれば、レベル上げもラクチン……なんてことも可能なのかもしれない。
モンスターとのバトルは、既報のとおり接触すると戦闘開始になるので、「強敵とは戦わずにスルーして行くこともできる」と自由度の高さを岡本氏はアピールする。また、キャラクターはストーリーの設定にのっとり職業があらかじめ決められている。装備できる武器もキャラクターごとに違いがあると紹介してくれた。
なお、バトル紹介で使われたマップ“ヒノノギ火山”では、乗り物にのることでボスがいるエリアまで、ショートカットして行けるような作りになっている。乗り物は魔物が乗り込んでいるので、バトルで勝利して奪うことが必要になるが、雑魚敵に突進して蹴散らしたり、岩を砕いて進路を確保したりと便利なことは間違いなし。もちろん、乗り物にのらなくても進むことは可能だ。
続いてニンテンドー3DS版の実機プレイに移る。ニンテンドー3DSは2D表示と3D表示どちらにも対応し、教会で切り替えることが可能になっている。2D表示、3D表示について横田氏は「プロセスが2倍なので、ドット絵のゲームのリメイクを並行して作っているような感じ。2D表示は懐かしさを追求した結果、あえて実装したもので、2D表示と3D表示で手触りが違わないように注意を払っている」と語る。ニンテンドー3DSの実機プレイでお披露目された水上都市“ダーハネールの街”は、2D表示のときはイカダを仕様して水路を進んで行くが、3D表示のときはゴンドラに変更されるなど、2D表示時代の『ドラクエ』らしさ、懐かしさを失わないように細かい変更が行われていることが明らかにされた。
さらに、街の人影が少ないあやしい路地で、プレイヤーをどきどきさせた“パフパフ”お姉さんを発見。パフパフを断ると、「なによ! オカマの どこが悪いのよ!いじわる……」と衝撃の事実が明らかに(笑)。これは『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』のネタで、本作では過去シリーズ懐かしのネタが随所にちりばめられているそうだ。
“ヨッチ村”、そして“ふっかつのじゅもん”についても言及!!
またニンテンドー3DSのすれ違い通信機能の拠点となる“ヨッチ村”の存在も明らかに。すれ違い通信により、ヨッチ村の住民が増えていくそうだ。ほかにも、“時渡りの迷宮”など気になる場所が確認できたが、これは製品版がでてからのお楽しみとのこと。
そして、“ふっかつのじゅもん”についても言及。なんと本作では“ふっかつのじゅもん”を使えるようになっており、さらに過去作で使われた呪文も使用可能。冒険がラクに進められる要素などが用意されているという。
さらに、“ふっかつのじゅもん”の作成も可能であるという。“ふっかつのじゅもん”により完全なデータを再現することができないが、ストーリーの進み具合などを考慮した大まかな状態のデータが作られ、なんと“ふっかつのじゅもん”はハードを問わず入力できるとのことだ。つまり、擬似的なクロスセーブ機能を搭載しているということになる。この発表には生放送視聴者も会場も驚きを隠せない様子。どちらを買おうか迷っているファンの方、ニンテンドー3DSとプレイステーション4版両方買うのもアリですよ!!
発表会最後には、最新映像が公開に。“虹のしずく”など、シリーズプレイヤーならなじみのある要素もチラリ。ゲストとして登場した本田翼さんは、「昔からの伝統であったり、“ふっかつのじゅもん”だったりと、ファンとしてとても楽しみです。楽しみに待っています!」とエールを送る。堀井氏は、「30年経ってもこんな盛大な発表会を開けるとは思っていなかった。本当にファン、スタッフに感謝したい。30年のすべてがつまっているので、楽しみしてほしい。なお、体験会には全部行きます! ぜひ会いましょう」と力強く語り、発表会を締めくくった。