西洋文化圏からみた伝統的な日本像
ドイツの独立系ゲーム開発会社が手掛けた本作は、民衆の不満と権力者の陰謀が渦巻く江戸時代初期の日本を舞台にした、全13ステージのタクティカルストラテジーです。“一事が万事につながる厳重な警戒網を、いかにかいくぐるか?”ということに重点が置かれたゲームデザインは、何かひとつ行動を起こすたびにセーブしたほうがいいくらいシビア。使用するPCキーボードのキー種類が多いなど、とっつきにくいかもしれませんが、精巧に組み上げられたミニチュア世界に耽溺することによって得られる快楽は、極上そのもの。国内向けのローカライズを担当したアクティブゲーミングメディアが絶妙なさじ加減で表現した、“西洋文化圏からみた伝統的な日本像”も魅力的です。2017年春にはプレイステーション4とXbox One版が、国内でも発売予定とのこと。
▼▼▼潜入任務の基本スキル▼▼▼
★視界の可視化★
兵士や住民の視界範囲を見極め、いかにくぐり抜けるかが、潜入の大前提になる。
★気を逸らす★
投石で物音を立てて視界を固定するなど、警戒態勢を揺さぶる戦術も重要。
★地形物利用★
敵を穏便かつ一網打尽にできる地形を利用する。事前にマップを確認すべし。
[仲間の特性を活用すべし]
ゲーム開始時点でのプレイヤーキャラクターは、手裏剣や忍者刀による暗殺術に長けた忍者“ハヤト”のみだが、進行に応じて、最大5人の仲間で共同戦線を張ることができる。
にとって頼もしいサポート役となる。
[難関を突破する最終手段 シャドウモード]
シャドウモードは、あらかじめ指定した複数の仲間キャラクターの行動を、同時に実行させる特殊操作。使いどころ次第では、高い突破力を発揮するだろう。
[美しい舞台で展開する人間ドラマにも注目]
作中に登場するキャラクターたちは、それぞれの境遇に基づいた信念を持って行動している。ゲームの進行によって友情が生まれたり、思わぬ陰謀が露見したりと、ストーリー面でも楽しめるようになっている。
Developer's Interview Johannes Roth氏(Mimimi Productions)
東京ゲームショウ 2016のインディーゲームコーナーにて、本作を出展していた開発元のMimimiProductionsのRoth氏にインタビュー!
――本作を開発することになったきっかけを教えてください。
Roth氏 いまから約15年ほど前に、『Commandos: Behind EnemyLines』という、第二次世界大戦を舞台にしたPC用ゲームが、スペインのゲーム会社によって開発されました(※販売は英アイドス社)。何人かのスペシャリストを操作するステルスアクションゲームで、後に続編もリリースされたのですが、近年はそういうタイプのゲームが作られていなかったので、自分たちで開発することにしました。どのようなシチュエーションがゲームにふさわしいのか考えたとき、「これはもう忍者しかないだろう」となりました(笑)。
――もともと日本の文化には、興味や関心があったのでしょうか?
Roth氏 15人の開発チームのうち、3人は熱狂的な日本文化のマニアです。それ以外のメンバーも、本作のために、日本文化に関する多くの資料や文献をリサーチしました。
――独特のアートは、どのようにデザインされたのでしょうか。
Roth氏 日本文化に精通している、Lucasというデザイナーが中心となって構築しました。ちなみに、彼のガールフレンドは日本人で、プレイヤーキャラクターの“ユキ”(罠の設置を得意とする少女)の顔は、彼女に似せているんですよ(笑)。
――本作はどのようなプレイヤーに遊んでほしいですか?
Roth氏 『Commandos』シリーズや、ステルスアクションが好きなハードコアなゲーマーには、満足してもらえる内容に仕上がっています。そして“戦国の世が終焉を迎えたころの侍”の日常がどのようなものであったか知りたい人にとっても、興味深い内容になっていると思います!
Shadow Tactics: Blades of the Shogun
メーカー | Daedalic Entertainment |
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対応機種 | PCWindows |
発売日 | 2016年12月6日配信 |
価格 | 4480円[税込] |
ジャンル | シミュレーション |
備考 | Steamで販売 ダウンロード容量は約13GB 開発元:Mimimi Productions |