地球の生態系をシミュレーション!

 アークシステムワークスから2017年1月19日に発売予定のプレイステーション4用ソフト『Birthdays the Beginning(バースデイズ ザ ビギニング)』のプレイリポートをお届け!  “ハコニワ”に生態系を作り、さまざまな生き物を生み出して遊ぶ本作の魅力をご紹介します。

 『バースデイズ』は、四角形の“ハコニワ”のなかに生態系を作り、生き物を生み出して遊ぶまったく新しいシミュレーションゲーム。過去の地球で繁栄し、そして衰退していったさまざまな生き物を誕生させ、その様子を眺めたり、そこから新しい生き物を生み出したりと、さまざまな遊びかたができるのが特徴です。また、本作のプロデューサーを務めるのは、『牧場物語』シリーズなどの作品を手掛けてきた和田康宏氏という点にもご注目。氏が手掛けてきたタイトルのファンにも、要チェックな1作です! 今回は本作のプレイリポートを、ファミ通.comのライター、リプ斉トンがお届け。実際の地球の歴史に基づいて生き物の系譜を作るもよし、本来はありえない生き物たちが共存する大地を作るもよし。プレイすればするほど楽しみが増しそうな“スルメゲー”ともいえる本作のその魅力をご紹介します。

地球の生態系をシミュレーション! 密かな話題作『Birthdays the Beginning(バースデイズ ザ ビギニング)』のゲームシステムに迫る!_22
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大地の環境を整えて生き物を繁栄させよう!

 まずは本作のゲームシステムから解説。プレイヤーは現実の世界から四角形の不思議な世界である“ハコニワ”に迷い込んでしまった主人公になって、これまた四角い謎の物体“ナービィ”のアドバイスのもと、生き物の誕生を手伝うことになります。プレイヤーができるのは、大地の地形を変形させることと、生き物の進化を手伝うこと、そして、ハコニワの時間を経過させることの3つ。この3つをくり返して地球の生命の歴史をなぞりつつ、生き物を誕生させていくことが目的となります。

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大地を隆起させて陸地を増やすと、ハコニワ全体の気温が下がる。逆に大地を下げて海の面積を増やすと、気温が上昇します。最初はナービィの指定する生命を誕生させることが目的で、大地を上げ下げして適温にすることで、新しい生命が誕生します。
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ゲーム序盤は原初の生物といわれるプランクトンを誕生させることが目的。指定された気温に整えて、ゲーム内のアイテムを使用すると……。
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植物プランクトンが誕生!
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さらに時間を経過させると、つぎつぎと新しい生命が誕生していきます。これをくり返してたくさんの生命が住まうハコニワを作るのが、本作の楽しみかたになります。
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最初は植物も動物もまったくいなかったハコニワですが……。
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時代が進んでいくと、こんなにも緑豊かな大地に! 動物もたくさん住まうハコニワになりました。

生き物をキャプチャーして図鑑にコレクション!

 本作には、植物・動物を問わず多種多彩な生き物が登場。新しい生命が誕生したら“キャプチャー”を行うことで、プレイヤーの図鑑に登録できます。図鑑に登録すると、その生き物の詳細が確認できるように。その生物が繁栄するために必要な環境もチェックできるので、特定の生き物を増やしたいときなどにチェックするとよさそうです。

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新しい生き物が誕生したら、その生き物の場所まで移動してキャプチャー!
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植物だけでなく、動物のデータももちろん登録可能。すべての生物には進化の歴史である“ツリー”が存在し、どの生物がどんな進化をしていく可能性があるのかも確認できます。
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一気に年代を進めると、どんどん新種の生き物が誕生していきます。図鑑の生き物すべてをキャプチャーするのは、なかなかのやり込みが必要そうです。

ハコニワの生活をまったり眺める!?

 先述のとおり、ゲーム序盤に誕生する生物は植物がメインになりますが、ゲームを少し進めると、陸地に動物が登場するようになります。どの生物のデザインもかわいらしく、見ているだけでも楽しくなります。たくさんの種類の動物が誕生したら、地形を拡大してハコニワの様子を眺めるのもオススメです。また、本作のメインビジュアルは粘土キャラクターデザイナーであるおちゃっぴ氏とおりっぴ氏が担当した粘土ジオラマを起用しています。ゲーム内に登場するキャラクター達とはまた違った魅力が感じられるので要チェックです。

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クラゲのような生き物。フワフワと漂う姿に癒されます。
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地上を征服していた肉食恐竜ティラノサウルスは、恐ろしくもかわいらしいデザインに。
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生き物によっては、食べ物を食べるアニメーションなどもあり、それぞれどのような行動をするか観察しているだけで非常に楽しい!

プレイインプレッション! 遊べば遊ぶほどに広がるハコニワに無限のやり込みを感じる!

 街を作るゲームや特定の生き物を育てるゲームなど、シミュレーションゲームにはさまざまなジャンルがありますが、今回注目したのは、地球を育てるシミュレーションゲーム! スケールの大きさを感じます。私は街を作るタイプのシミュレーションゲームが大好物で、細かい部分をチクチクを整えていくようなプレイをしていると、えも言われぬ充実感を感じてしまうようなゲーマーです。私のような性格のゲームプレイヤーには、本作はかなりオススメだと感じます。今回のプレイでは、ゲーム序盤にプレイできるチャプターのみをプレイできました。最初はナービィの指示のとおりにハコニワの環境を整えていけばシナリオが進みます。チュートリアル部分も非常にわかりやすく、一回で各要素を覚えることができました。初プレイでも難なくゲームを進めていけるわかりやすさがあるので、こういったタイプのゲームに不慣れな人でも楽しめると思います。チュートリアル部分が終わるころには、「こういうふうに環境を整えるとこういった生物が生まれる」というのが少しずつわかってきて、それが理解できるころには、本作が持つゲームの魅力にどっぷりと浸かっていました。

 また、ゲーム中では生物を強制的に進化させたり、天変地異を起こしたりといったアイテムが登場します。これは救済措置的なものなので使わなくてもいいですが、使ってみると意図しない生物が誕生することもあり、いろいろな発見を見つけつつ楽しむことができます。気温を上げたいけど、地形は変化させたくないなど、初心者から上級者でも利用できるアイテムの充実っぷりから、練りに練られたゲームデザインを感じます。

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進化さきがある生き物にアイテムを使うと、さまざまな生物が誕生。ですが、その生物が繁栄できる環境にしていないとすぐに絶滅してしまいます。諸行無常です。

 最初はちいさいハコニワからのプレイになりますが、ゲームを進めていくと遊べるハコニワのサイズがどんどん大きくなってきて、地形を作り上げることにも熱が入りそうです。実在する地球上の大陸を模した地形を作ったりしても楽しそうですね。

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 個人的には、広大なマップを早く解放して図鑑のコンプリートを目指すプレイがしたいと思っています。コンプリートは、ゲーマーなら目指すべきひとつの高み……なのですが、今回プレイできた範囲では、中盤から思うように新種の生き物を反映させることができず、苦戦をしてしまっていました。どうやら、繊細な生き物ほど繁栄させるのに必要な気温や湿度、補色対象となる生き物の数が重要になる模様。「この生き物を誕生させるためには、こっちの生き物の繁栄が必要。でも気温を下げすぎちゃうとあっちの生き物が絶滅しちゃうから気温はこれくらいにして……」といったように、ハコニワのバランスを整えるのが『バースデイズ』の重要なテクニックになりそうです。

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 現実の生物の進化と誕生は、植物から海の生物へと進み、つぎに海から陸地へと舞台を変えます。陸地には爬虫類から恐竜などの巨大な動物が誕生し、果ては哺乳類へと進化していきました。現在の地球には人間が繁栄していますから、ゲーム中でも人間が登場するのでしょうか? 今回のプレイではそこまで発見できませんでしたが、発売後はもっともっとやり込んで、さまざまな生き物をキャプチャーしてみたいと思わせてくれるようなゲーム内容でした。本作はすべてのシーンでプレイステーション4のシェア機能が利用できるようなので、ほかのプレイヤーが作ったハコニワも見てみたいですね。自分でも個性的なハコニワを作って、ほかの人と共有していきたいです。来年の発売が、非常に待ち遠しい!!

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Birthdays the Beginning(バースデイズ ザ ビギニング)
メーカー アークシステムワークス
対応機種 PS4プレイステーション4
発売日 2017年1月19日発売予定
価格 6264円[税込](5800円[税抜])
ジャンル シミュレーション
備考 ダウンロード版は6264円[税込](5800円[税抜])