緻密に構築された『Horizon Zero Dawn』の世界
ソニー・インタラクティブエンタテインメントアメリカが2016年12月3日、4日(現地時間)の2日間、アメリカ・アナハイムにて開催したコミュニティ・イベント“PlayStation Experience 2016”。開催2日目に行われた、『Horizon Zero Dawn』のパネルディスカッションをリポート。
2017年3月2日に日本での発売を予定している『Horizon Zero Dawn』。動物の姿をした機械たちに支配された地球で、熟練ハンター“アーロイ”の戦いが描かれるオープンワールドアクションRPGだ。開発を手掛けるのは、『KILLZONE』シリーズで知られるオランダのGuerrilla Games。今回のディスカッションに参加したのは、Guerrilla Gamesの脚本ディレクター、ジョン・ゴンザレス氏(以下、ジョン)と、同じくGuerrilla Gamesのマネージングディレクター、ヘルマン・フルスト氏(以下、ヘルマン)。『Horizon Zero Dawn』の開発秘話を披露した。
まずは、『Horizon Zero Dawn』の開発の経緯から。ヘルマンによると、企画が立ち上がったのは2010年。しかし、オープンワールドのアクションRPGという、彼らにとってまったく新しいジャンルのプロジェクトとしてスタートしたのは、そこから少し経った2011年のことだという。
『Horizon Zero Dawn』の世界は、草が生い茂る美しく壮大な舞台に、機械の動物が並列に存在する。こうした世界設定は、現在から数千年後に地球はどうなるかを想像し、構築していった。結果として、古代ミステリーを持った世界になったとジョンは語る。
主人公であるアーロイや、種族のディテールについては、コンセプトアートをもとに、山岳地帯に住む荒っぽいハンターを思い描き、そこから彼らの文化を考察していったという。ひとつ確信があったのは、彼らは“母性(女性)を中心とした宗教”を持つこと。また、家の中にハンティングした機械の部品をトロフィーのように飾ったり、女性が身につけている髪飾りには、木や動物の毛皮、機械から取った透明な光学ケーブルを編んだようなものが入っていたりと、習慣や生活様式も緻密に設定されている。
『Horizon Zero Dawn』で描かれる物語については、ネタバレとなるため詳細は伏せたが、「アーロイは社会から隔絶されている」とヘルマンがコメント。なぜ機械が世界中で繁栄しているのか、そして“Zero Dawn”の意味もゲームを進めていくうちに解明されるという。
オープンワールドのRPGは世界そのものがコンテンツであり、発売前にあまり多くのことは語れないようだ。日本での発売は2017年3月2日。世界に張り巡らされたクエストを解き、機械の恐竜や動物たちと戦って、その世界の秘密に迫っていこう。