トレーラーだけではわからなかったゲームの内容が一部判明!
ソニー・インタラクティブエンタテインメントアメリカが2016年12月3日、4日(現地時間)の2日間、アメリカ・アナハイムにて開催するコミュニティ・イベント“PlayStation Experience 2016”。開催初日に行われた、『The Last of Us Part II』のパネルディスカッションをリポート。
※2016年12月5日 18:55 一部記事に誤りがあり訂正いたしました。
ディスカッションに参加したのは、ノーティードッグのディレクターであるニール・ドラックマン(以下、ニール)、エリー役のアシュレー・ジョンソンさん(以下、アシュレー)、そしてジョエル役のトロイ・ベイカー氏(以下、トロイ)。本稿では、今回公開された衝撃的なトレーラーに関する話題を中心にリポートをお届けする。
トレーラーの中で、ジョエルからの問いかけにエリーは「最後のひとりまで残らず殺す」といった趣旨のセリフを返す。エリーに何が起きている? エリーは誰を殺すのか? といった疑問が湧くが、これについてはディレクターのニールが言及。「前作はふたりのあいだにある“愛”がテーマだった。今回は、プレイヤーがエリーを通して感じる“憎しみ”がテーマだ」と説明した。『The Last of Us Part II』はエリーの憎しみの物語ということになるが、その動機までは現時点ではわからない。
かなり重々しい内容だが、再び彼らを演じることになった感想についてエリー役のアシュレーとジョエル役のトロイに尋ねると、アシュレーは「すぐに以前の調子に戻ることができた。前回の仕事が終わった時からこの役をまたやりたいと待っていた」と、エリーとの再会を喜んでいる様子。一方のトロイは、「とても感情が昂った。トレーラーの中でジョエルがエリーを見つけるシーンでは、このふたりが自分たちにとってリアルな人間であると感じた。ジョエルの目を通してこのシーンを見たとき、泣いてしまった。感謝しきれないくらいだ」と、とてもエモーショナルな気持ちを吐露していた。
“PART II”ということで、舞台設定に話が及ぶと、こちらもニールが回答。『The Last of Us Part II』は前作の数年後のことで、エリーは19才になっている(つまり、およそ5年後?)。続編を作るということは、その展開次第でこれまでに作り上げたものを壊しかねないので、さまざまな検討が行われたそうだ。ニールは、“これしかない”と思えるアイデアが必要だったと語る。つまり、続編制作の意思はかねてからあったと思われるが、そう簡単ではなかったようだ。
続けてニールは、『The Last of Us』とはジョエルとエリーのストーリーであり、『The Last of Us Part II』はそれをさらに大きく補完するもの。ふたつがいっしょになってさらに大きな物語を作る。しっかりと作るので、信頼してほしいとコメントした。
続いて、エリーがギターを弾く前に手が震えているという描写について話題が移ると、アシュレーは「たいへんなことがあった」と核心は避けつつも意味深な発言を残している。かなり象徴的に描かれていたため、もちろん何らかの意味があるのだろう。
ちなみに、エリーの歌唱部分もアシュレー本人が歌っている。アシュレーにとっては、エリーを裏切るようなことはしたくないと、恐怖を乗り越えてのレコーディングだったそうだが、ニールにはむしろうますぎると感じたようだ。エリーの無骨な部分を表現するため、あえて下手に歌ってもらった部分もあるという。
今回のトレーラーではエリーのほうにフォーカスが当たっている印象だが、実際のゲームプレイについては、「ジョエルが1作目のスター、エリーが今回のスターだ」とニールは語る。「ただし、ジョエルのようなゲームプレイにはならない……」とまで話すと、あとは言葉を濁した。物語の中心にいるだけでなく、ゲームプレイにおいてもエリーがメインとなる可能性が高い。このあたりは徐々にわかってくるのだろう。
なお、『The Last of Us Part II』の音楽は、前作と同じグスターボ・サンタオラヤ氏(以下、グスターボ)が引き続き担当する。じつは、グスターボはこれまで続編を担当したことがないという。『The Last of Us Part II』の物語がグスターボを突き動かしたのだろうか。こういったことからも、期待は高まるばかりだ。
公開したてのトレーラーの秘密だけでなく、ゲームプレイの情報まで飛び出した本パネルディスカッション。今回の内容を踏まえつつ、もう一度トレーラーを観てみてはいかがだろうか。