2016年10月23日、ウォーゲーミングジャパンはPC用オンライン海戦ストラテジー『World of Warships』のオフラインイベント“1st Anniversary Party”を開催した。夜の部の様子をリポートする。

●軍港の街・横須賀に艦長が集結!

 2016年10月23日、ウォーゲーミングジャパンはPC用オンライン海戦ストラテジー『World of Warships』(以下、WoWs)のサービス開始1周年を記念したオフラインイベント“1st Anniversary Party”を開催した。

 本イベントは昼の部と夜の部の2回が行われ、各回ともにおよそ100名のプレイヤーを招待(事前応募制)。本稿では夜の部の内容をリポートする。

▲開催地は艦船とも縁の深い街・神奈川県横須賀市。

 この“1st Anniversary Party”はおもにコミュニケーションを深めることを重視したイベント。トークショーやクイズ大会、未実装艦船の試遊といったアクティビティーも用意されていたものの、メインは歓談である。プレイヤーネーム入りの名刺をメーカー側が用意しており、多くの参加者が名刺交換しつつゲーム&ミリタリートークに花を咲かせていた。

▲ホテルのパーティールームに艦長がずらり。
▲MCは運営チームの加持太郎氏(左)とミリタリーアドバイザーの宮永忠将氏(右)が担当。
▲トークショーを聞くだけでなく、運営スタッフやプロデューサーに直接意見を伝える熱いプレイヤーも多かった。
▲ご飯は食べ放題。シェフがたまたま『WoWs』プレイヤーだったらしい。そうとう気合を入れて腕を振るったに違いない。
▲会場から見える港には護衛艦いずもが停泊。

 最初のステージ企画は“スペシャルトークショー”。1周年の節目と言うことで、『WoWs』のアジアプロデューサー・柳沼恒史氏とゲーム内イベント等の企画を担当するプロダクトスペシャリスト・畑井翔氏が、『WoWs』のこれまでを振り返った。

▲柳沼氏(左写真・左)と畑井氏(左写真・右)。会場には1周年記念のケーキも用意されており、柳沼氏と畑井氏がケーキ入刀をする予定だったが、絵面がきたないということで中止に。ふつうにホテルのスタッフさんがカットしてくれたようです。

 長期に渡るテストを経て、『WoWs』は2015年9月17日に正式サービスを開始した。2015年10月12日には正式稼働を祝うオフラインイベント“進水式”も実施。柳沼氏がプレイヤーの前に初めて顔を出したのはこのタイミングだ。

 柳沼氏は「このとき高雄(日本巡洋艦Takao)を絶対に実装するとお約束したんですけど、だいぶ遅れてしまい、最近ようやく実装できました・・・」と苦笑い。進水式では利根(日本巡洋艦Tone)も開発中であるとアナウンスされ、試遊もできたのだが、現時点では実装日の目処は立っていないとのこと。柳沼氏は「あまり軽く言うもんじゃないな」と反省しつつも、2017年初頭には期待に添える日本艦艇を用意したいらしいので、気長に待ちたいところである。

 およそ1年前の2015年10月19日にはソ連駆逐艦とドイツ巡洋艦ツリーが実装。ソ連駆逐艦は砲が強くてスピードが速い。「Tierによって優位に立てたり立てなかったり(強さや戦いかたがかなり違う)という印象がある」とは柳沼氏の弁。

 畑井氏はプライベートではドイツ巡洋艦を好んで使用。砲が船体後部にも着いているため、逃げながら戦えるのが性に合っているのだという。また、砲の装填時間が短く、ぽんぽん連続で撃てるのも特徴。少しくらい外しても修正しやすいので、初心者にもおすすめだそうだ。

 宮永氏の「こんなイベントもありましたよね」という声とともにスクリーンに“Project R”の文字が映し出されると、会場中から「あ~」とため息が。これは、コミュニティー内の全プレイヤーで協力が必要となるイベント。ミッションを達成することで“パール”というポイントを集め、海底に沈んだ幻の駆逐艦“Kamikaze”を復元するのが目的だ。

▲畑井氏「バランスに難があって、若干炎上しちゃったイベントのひとつですね」。要はかなりパール集めがたいへんだったのだ。

 こういうときに妙に生き生きとするのが宮永氏である。「いろいろツッコミどころはあるんですが、パールって何ですか」と指摘。畑井氏が言うには、沈没船の復元にお金が必要なのは当然だが、ミッション内容を“戦闘でお金を集める”みたいにすると、クレジット(ゲーム内通貨)やダブロン(課金通貨)と勘違いされるかもしれない。そこで、“パール”という第3の通貨を用意したのだという。

 海でたまたま見つけた真珠を持ち帰り、Kamikaze復元スタッフの給与に充てたのだろうか。まさかの現物支給である。

宮永氏「フォローするとですね、彼(畑井氏)はこれにまったく関わってないんですよ」
柳沼氏「今後もバランス調整に失敗したら大富豪(※)が登場するかなと思います」
畑井氏「そういうの炎上するからやめましょうよ!」

(※大富豪:ある日、Kamikaze復元計画に興味を示した大富豪が協力してくれることになったという設定が追加され、パール集めの目標値が緩和された)

 この経験をふまえて始まったのがこちらのイベント。

▲畑井氏「第2の“あ~”じゃないですか」
柳沼氏「この2枚のスライドはつらいですね」
宮永氏「愚痴っていいですよ」

 アニメ『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とのコラボイベントである。コラボ艦艇や艦長キャラクターを入手できるミッションが複数回にわたって用意されたのだが、前半ぶんはかなり難度が高かったのだ。クリアーできるのは上位5~10%という目算だったらしい。加持氏はすかさず「経験、活かしてないじゃないですか」とツッコんだ。

 イベントのバランスを考えているのは、ロシアの『WoWs』開発部隊内のバランスチーム。彼らとしては、手間暇をかけて製作している企画だから、コラボ艦艇を特別なものとして扱ってもらいたいのだろう。その気持ちはわかる。

 とはいえ、日本側としてはより多くのプレイヤーにコラボ艦艇の楽しさを味わってもらいたい。話し合いを重ねて、2016年12月30日まで開催中の“Takao チャレンジ”ではランダム戦を毎週10戦くらいずつプレイしたら3ヵ月ほどで手に入る難度に落着。グローバルな会社ならではのエピソードである。

 2016年2月18日には7人チームを戦える“チームバトル”が実装。まだ改良を重ねている段階ではあるが、データ取りに重要な機能だという。チームを組むことでどれだけ戦いが変わるのか、そもそもチームはいくつくらい結成されるのか。今後予定されているクラン実装の試金石とも言える。

 ソ連巡洋艦ツリーが実装されたのは2016年3月23日。Tier8の巡洋艦Chapayev(チャパエフ)はレーダーを装備可能。敵の位置を把握しやすいため、奇襲を得意とする駆逐艦乗りに大きな影響を与えた。戦いの定石が新技術ツリーの追加でガラリと変わるのも『WoWs』の特徴である。

 Wargaming.netのエイプリルフールは超大がかり。専用のゲームモードを作ってしまうのだ。なかなか評判がよく、上のスライドが出た瞬間に力が抜けたように笑い出す人も多かった。

 天候機能については2015年12月頃からずっと調整が続けられていた。最初は“波で船が揺れて弾着や魚雷の進行に影響する”などの案もあったらしいが、そこまでやるとバランスが崩壊してしまう。『WoWs』はあくまでゲーム。リアリティーよりも楽しく遊べることが重要と言うことだ。

 アップデート0.5.8では要塞戦モードという新モードも実装されたのだが、あえてマッチメーカーの改良を前面に出してきた。高度かつ平等なマッチングは対戦ゲームの根幹とも言える部分だ。今後も改良を重ねていきたいとのこと。

 人気の高いドイツ戦艦ツリーがついに登場。宮永氏はTier10のGroßer Kurfürst(グローサー・クルフュルスト)を自分で使うのが夢らしい。柳沼氏はTier8のBismarck(ビスマルク)が好きなようだ。

 東京ゲームショウ2016で、アニメ『ハイスクール・フリート』とのコラボが発表された。2016年内は少しずつ情報を出していき、2017年にはイベントが本格的に始動予定。「晴風(作中で主人公たちが搭乗する艦船)はどうなるのか」という声はたくさんあるものの、いまは「調整中です」としか返答できないようだ。

 畑井氏は前日に横須賀市内で開催された『ハイスクール・フリート』に参加するほど純粋な本作ファン。宮永氏いわく「アニメ作品への理解度は抜群です」ということなので、完成度の高さには期待できる。

 2016年10月20日にツリーが実装されたイギリス巡洋艦。もともと駆逐艦狩りを得意としていた艦種で、『WoWs』でもその特徴は活きている。宮永氏によるとイギリスの巡洋艦はまだまだ存在しているようなので、将来像も楽しみである。