最新バージョンでは、より激しいバトルに!

 バイキングが手掛けるアーケード用ゲーム『マジシャンズデッド』は、今冬稼動を予定している意欲作。稼動に先駆けて、2016年10月29日(土)よりゲームを無料で楽しめる全国キャラバンを実施することを発表しているほか、来年開催されるタイトー主催のアーケード格闘ゲームの全国大会“闘神祭2017”の種目に採用されており、稼動前から注目を集めているタイトルなのだ。

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 本記事では、全国キャラバンの開催に向けた最新開発バージョンを事前にプレイする機会をいただいた。ロケテストなどでプレイしたことのある担当編集者と、本作を初めてプレイしたライターの、プレイインプレッションとプレイ動画を掲載。記事の最後には、バイキング代表取締役であり『マジシャンズデッド』のディレクターを務める尾畑心一朗氏へのインタビューもお届けしよう。

【動画あり】今冬稼動予定の『マジシャンズデッド』最新バージョンをプレイ! より激しさを増したバトルの模様を、インプレッションと動画でリポート!!_13
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『マジシャンズデッド』とは?

 インプレッションの前に、『マジシャンズデッド』の概要を改めて説明したい。本作は、魔法と超能力が混在する世界を舞台に、迫害に抵抗するマジシャン(魔法使い)と、それを殲滅しようとするサイキッカー(超能力者)の戦いを描いた、3対3のオンライン対戦型アクションゲーム。最大の特徴は、右手の動きだけで攻撃の照準を合わせたり、攻撃を放てる非接触型モーションセンサーの存在だ。これにより、プレイヤーはまるで右手から本当に魔法や超能力が使えるかのように、キャラクターを動かすことができるのだ。

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▲こちらがゲームの筐体。基本的には、ゲームセンターで多く普及している汎用のVEWLIX筐体で遊べる作品だが、稼動に合わせてオレンジ色の専用筐体も販売されるとのこと。ちなみに、今回プレイしたバージョンは、“闘神祭2016”で試遊できたものと同一だ。
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▲コントロールパネルの全体はこちら。
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▲パネルの中央上部に設置されているのが、モーションセンサー。この上に手をかざし、指を曲げたり握ったりして、キャラクターを操作していく。また、下部のボタンは近接攻撃をくり出す際に使う。
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▲キャラクターの移動やターゲットの切り換えに使用するのが、こちらのアナログコントローラ。
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▲アナログコントローラにはふたつのボタンがあり、写真から見て右上のボタンがターゲットのロックオンの変更。右下のボタンがジャンプボタン。また、アナログレバーの押し込みと上ボタンを同時押しすると、フリーカメラになる。また、アナログレバーを2回押し込むと、味方をロックオンすることも可能だ。
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▲画面の見かたが書かれたインストラクションカード。
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▲各キャラクターには、固有の“フォースセット”(武器セットのようなもの)が設定されており、選んだフォースセットに応じて異なる3種類の攻撃が行える。また、フォースセットによってキャラクターの“コスト”も変動し、敵チームを倒して総コスト10000をさきにゼロにしたチームが勝利となる。

【キャラ技紹介】シヴァン

【キャラ技紹介】クラリス

【キャラ技紹介】ドス

【キャラ技紹介】リプル

【キャラ技紹介】ロキニオン

【キャラ技紹介】アイス

【キャラ技紹介】アクシリア

【キャラ技紹介】ロック

気になるプレイフィールはいかに?

 ロケテストではキャラクターボイスが未実装だったりと、まだまだ開発途中なことがうかがえた本作。今回はボイスの実装や、新アクションも搭載され、グッと完成系に近い体験をすることができた。その遊び応えを、週刊ファミ通編集部のしんのすけと、ライターの西川くんがインプレッションでお届けする。

■徐々に“完成”に近づいてきた、その手触りのよさ
Text by しんのすけ

 2016年5月に実施されたロケテストでも、既存タイトルにはない操作方法のおもしろさや、どちらかと言えば展開がじっくり目なチーム戦が展開する雰囲気などは感じられた。でも、今回プレイしたバージョンは、そこからビックリするくらい“完成”に近づいたな……というのが、正直なファーストインプレッション。キャラクターに声が吹き込まれ、ステージの色合いやギミックが調整され、細かくはわからないけれど各種攻撃の威力なども細部まで手が加えられている手応え。率直にいって、ロケテスト版よりも数段、手触りのいい作品となっていた。
 具体的に、どこがロケテスト版から変わったかも説明したい。まず、攻撃によってヒットした際、敵のやられかたのバリエーションが増えていた。たとえば、シヴァンの“レイ・ブレイズ”(火炎レーザーのような攻撃)なら、ヒットした際に少し敵が浮き上がるようになっており、状況によってはほかの魔法や格闘攻撃で追撃できそうな雰囲気。ちょっと細かい部分ではあるけれど、そういった“状況に応じて、工夫すればさらなる追撃が加えられる”という要素はアクションゲームが好きなアーケードゲーマーは大好物なはずだ。また、空中でも格闘攻撃が出せるようになっていたり、“テレポート”や“ブラックホール”などの新しい武装も増えているので、単純に同じキャラクターでも、フォースセットに応じてチーム内での役割が変わってきそうなのも、好印象。
 初めて本作を触る方はもちろんのこと、ロケテストなどで本作を遊んだ経験がある方こそ、全国キャラバンで遊べる現在のバージョンをプレイしてほしい。そして、その手触りのよさを実際に感じてほしいなーと思う。開催地域も多いので、お近くに住んでいる方は、ぜひキャラバンに足を運んでみてはいかがだろうか?

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■僕は、魔法と超能力が使えるようになりました
Text by 西川くん

 生まれたときからサイキッカーだった西川くんです。このゲームを体験してるあいだは、もう「ヤベー、スゲー」しか言えなかった! 試しに敵を攻撃しようと、右手の人差し指を伸ばしてみるじゃないですか。そうしたら、もう指先から直線ビームが出るんですよ!! その感覚が、もうヤバい! 「うわー俺、魔法出せるわー! 俺、魔法使いだったわー!」って思わず叫びたくなりましたよ。なかでも気に入ったのが、フィールド上にある物体を投げ飛ばせる“サイコキネシス”。右手を握るとクルマ、電車、コンテナなどをグワンと持ち上げて、手を広げると照準に向かってドカンっと敵に投げつけられるんですが、これがもう爽快&新感覚! 「俺、サイキッカーだった!」と納得しながら、ぼんぼん敵にぶん投げちゃいましたね。
 さらにスゲーのが、マップのオブジェクトに炎、雷、氷などの属性攻撃が付与できるという点! たとえば木に火を放ってから、木を相手に投げつけると炎のダメージも加算されて大ダメージ……というわけ! ほかにも、噴水の中に雷を放つと、その水に入っていた敵が感電してダメージを受けるのですが、噴水に氷を放つと水が氷結し、雷を放っても感電不可に! しかし炎の魔法で氷を溶かせば……と、噴水ひとつだけでも、属性ごとの多彩なギミックが満載なんです。とにかく敵を狙い撃ちするのもいいですが、攻撃しながらもいろんなことを試してみたくなっちゃうのも魅力のひとつですね。
 気になるのは、たった1ボタンだけコンパネに配置された格闘攻撃の存在。右手の操作が忙しい本作は、素早く近接戦闘に移行するのが、なかなか難しい。ちなみに格闘系の魔法を使った後に格闘攻撃をすると、コンボのようにつなげることもできたので、まだまだやり込みの余地がありそうでした。また、左手がモーションセンサーに触れると右手と勘違いされてしまうので、しっかりと膝のほうに下げておくのがベストだと思います。稼動したらまずは、本作における体のホームポジションを模索したいですね。みなさんもぜひ、全国キャラバンで魔法使い、超能力者としての力に目覚めてください! ……と、最後にまだまだつたないですが、僕のプレイ動画を掲載させていただきます。ゲームの雰囲気を味わっていただけたら、うれしいです!

『マジシャンズデッド』プレイ動画

尾畑心一朗氏に『マジシャンズデッド』の今後を訊く!

 記事の最後では、バイキング代表取締役兼『マジシャンズデッド』ディレクターの尾畑心一朗氏(文中は尾畑)に、本作の完成度や、今後のビジョンについてうかがったミニインタビューをお届け。

――今冬に稼動を控えていますが、『マジシャンズデッド』の現時点での完成度はどれくらいなのでしょうか?
尾畑 %で言いますと、80%くらいですかね。今冬の稼動日ギリギリまで調整して、そこで100%に近づけていきます。……僕らはいつも本当に稼動ギリギリまでゲームをイジっているので、怒られるんですが(笑)。

――(笑)。現在のバージョンから、さらにパワーアップするのでしょうか?
尾畑 現在マジシャンが4人、サイキッカーが4人で合計8人が使えるのですが、さらにキャラクターを追加します。また、直接はゲーム内の要素ではないですが、モバイルサイトも準備しています。ユーザーネームの変更や戦績の確認はもちろん、ゲーム遊ぶと溜まるポイントを使って、コスチュームやフォースセットを購入して、より『マジシャンズデッド』が楽しめるようになります。

――そのほかに、注力している部分とは?
尾畑 筐体ですね。今回遊んでいただいた専用筐体のほかにも、まだお見せできないのですが筐体上部のポップにも力を入れています。ゲームセンターで目立つはずなので、稼動後はぜひ注目してください(笑)。

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▲『マジシャンズデッド』の筐体用ポップ。こちらはキャラバン版。

――楽しみです(笑)。では、ゲーム稼動前の施策に関してももう少し聞かせてください。まずは、今月末から全国キャラバンが始まりますよね。
尾畑 全国各地を回るわけですが、会場では『マジシャンズデッド』が無料で遊べます。稼動してない最新のアーケードゲームが1日無料で遊び放題というのは、中々ないんじゃないかなと思ったので「やっちゃえ!」という気持ちで(笑)。会場によって出演者は変わるのですが、我々やキャラクターの声を担当してくれた声優さん、コスプレイヤーの方などがキャラバンに駆けつけますので、そちらも楽しみにお待ちいただければ幸いです。

――なるほど。では、全国キャラバンを開催しよう思った経緯をおうかがいしたいです。
尾畑 ゲームセンターのゲームに携わるようになって20年、プレイヤーとしてなら40年以上関わってきた経験なのですが、やはりアーケードゲームは、その地域ごとに違う盛り上がりを見せることってありますよね。また、ゲームセンターに足を運んでいただき、実際にゲームを遊んでもらってなんぼの世界です。すでに人気のシリーズタイトルなら、新作を出すというだけで当然ファンはプレイします。でも、『マジシャンズデッド』は完全新規のこれからのタイトルです。まずは皆さんにご挨拶をしに行って、実際に触っていただこうと。その中で「もっとこうしたほうがいいよ」という意見があったら、どんどん言ってほしいです。実際、ロケテストで挙がった意見から“瞬間移動”や、“ブラックホール攻撃”が実装されました。「こんな魔法、超能力が欲しい!」という意見だけでも、ドンドンもらえるとうれしいです。

――個人的には、透明になって相手の裏をかく魔法とかが使いたいなぁと……。
尾畑 なるほど……。ちょっとプログラマーと相談してみますね。(プログラマーに電話を掛ける尾畑氏)もしもし? あの、キャラクターを透明にしたいんだけど……、え、本当? 考えてくれるの? えーっと、考えてくれるそうです(笑)。

――速度感がすばらしい(笑)。
尾畑 実際に導入できるかは別の話になりますが、このくらいの勢いで実際に検討させてもらっています。ぜひとも、ユーザーさんからのご意見がいただけるとうれしいですね!

――それでは最後にメッセージをお願いします。
尾畑 ゲームセンターには、チームで戦うアクションゲームが増えていますよね。『マジシャンズデッド』はその中でも、かなり住み分けができているタイトルだと思います。そして1作目なので、すべてのプレイヤーさんが同じスタートラインに立てます。このスタートをぜひみんなで切ってもらって、全員が初心者のころから楽しんでほしいです。また、全国キャラバンは無料の体験会ですので、壊れるぐらい遊んでくれたらうれしいなと思います(笑)。

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