北の地で新たな戦いが始まる

「凧が上がる前にはリリースしたい」『討鬼伝 モノノフ』中臺Pインタビュー【TGS 2016】_02
▲中臺重人プロデューサー。

 2016年9月15日(木)から9月18日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ 2016(15日・16日はビジネスデイ)。その会場で、コーエーテクモゲームスの新作スマートフォンゲーム『討鬼伝 モノノフ』のプロデューサー、中臺重人氏にお話をうかがった。

──まずは、『討鬼伝 モノノフ』を立ち上げた経緯をお教えください。

中臺 コーエーテクモゲームスでは、スマートフォン用タイトルをいくつかリリースしていますが、ω-Forceブランドとしても、しっかりとしたアクションゲームを出したいという思いがありました。であれば、ハンティングアクションはどうかということで、『討鬼伝』というIP(知的財産)を使ったゲームを作ることになりました。

──本作は、“オオマガドキ”という災厄の後の物語で、これまで家庭用のシリーズでは語られなかった北の地“シノノメの里”が舞台になるそうですね。時代設定としては、どのくらいの時期になるのでしょうか?

中臺 『討鬼伝 極』の数ヶ月後、という設定です。オオマガドキの8年後が初代『討鬼伝』で、その数ヶ月後が『討鬼伝 極』、またさらに数ヶ月して『討鬼伝 モノノフ』があって、『討鬼伝 モノノフ』の約1年後が『討鬼伝2』、といった流れになっています。

「凧が上がる前にはリリースしたい」『討鬼伝 モノノフ』中臺Pインタビュー【TGS 2016】_01

──なるほど。『討鬼伝 モノノフ』ではオリジナルキャラクターも登場するのでしょうか?

中臺 はい。里を守る“神垣ノ巫女”である雪華を始め、男性1名、女性4名のオリジナルキャラクターが登場予定です。

──その中には、仲間のモノノフたちもいる?

中臺 オオマガドキの際に、いっしょに戦ったモノノフがいます。彼らは、いまはわけあって、よろず屋や武器屋をしていますが。物語としては、主人公がシノノメの里のモノノフとして成長し、ほかのモノノフたちを率いて、ともに戦う存在になっていきます。

──では、バトルはどのようなシステムで行われるのでしょうか。

中臺 “鬼”との戦いは、“サークルハンティングシステム”という仕組みで行われます。“鬼”の周囲に近距離と遠距離、ふたつの円がありまして、プレイヤーキャラクターは、スワイプすることで前後左右に移動できます。“鬼”とプレイヤーは必ず正対するようになっていて、“鬼”が攻撃する際には予兆が出るので、それを見たらスワイプで回避しつつ攻撃を叩き込む形でバトルが行われます。

──攻撃はどのようにくり出すのですか?

中臺 基本は画面をタップするだけで、コンボがどんどん続いてきます。また、太刀であれば上方向にスワイプすることで“残心”ができたり、双刀であれば上にスワイプしてジャンプした後、画面を押し続けている限り“回天”ができるなど、武器種ごとに設定された“固有技”を使うことも可能です。家庭用のシリーズの“特殊技”とは異なり、気力という概念がないため、いくらでも使うことができます。

──気力がないなら“残心”も使い放題というわけですね。ミタマの要素はあるのでしょうか?

中臺 はい。武器や防具にミタマを装備できるのですが、武器に装備したミタマはタマフリ(特殊能力)を使うことができます。画面を押し続けるとミタマの顔が表示されるので、そこに向かってスワイプすると、体力回復や攻撃力上昇といったタマフリが使えます。

──攻や迅といったミタマのスタイルは存在するのでしょうか。

中臺 スタイルはあります。各武器と相性がいいスタイルというのも決まっており、相性がいい組み合わせで装備するとスキルが発動する、という仕組みです。風や土といった五大攻撃属性の概念もありますので、“鬼”に合わせて武器を使い分けていただければと思います。

──武器種はどのくらい用意されるのでしょうか?

中臺 これはまだ検討している段階です。『討鬼伝2』では全11種の武器種がありましたが、サービスインの時点では5~6種類は実装したいと思っています。残った武器に関しても、以後のアップデートで随時追加していく予定です。

──武器はどうやって手に入れるのでしょう?

中臺 武器や防具は、ガチャで入手する形です。“鬼”を倒して得る素材は、武具を鍛えるために使用します。

──“鬼”を倒すプロセスについてもうかがいたいです。家庭用の『討鬼伝』シリーズでは、“鬼”の部位を破壊し、むき出しになった紫色の部分“マガツヒ”を攻撃することでダメージを与えられるという仕組みでしたが、本作でもそれは継承されるのでしょうか?

中臺 いえ、『討鬼伝 モノノフ』ではわかりやすさを重視して、攻撃するだけでダメージを与えられる形にしています。ただ、部位破壊の要素はありますので、そこはぜひ狙っていただければと思います。また、わかりやすさというところでは、攻撃した際に与えたダメージを数字で表示するようにもしています。グラフィックも非常にキレイですし、『討鬼伝』シリーズ初体験の方にも楽しんでいただきたいです。

──いまのスマートフォンは、携帯用ゲーム機と遜色ない性能を持っていますものね。

中臺 そうですね。携帯ゲーム機のグラフィックモデルなどを、あまり手を入れずにそのまま使っています。

──アクション面についてもう少しうかがいたいのですが、『討鬼伝2』であった“鬼ノ手”は使えますか?

中臺 いえ、鬼ノ手はありません。本作は『討鬼伝2』より前の時代ですから、まだ博士が開発していないのでしょう(笑)。

──なるほど(笑)。仲間全員でくり出すようなアクションはありますか?

中臺 『討鬼伝 極』の“鬼千切・極”に近いものなのですが、“鬼千切・廻”という技があります。オンラインマルチプレイの際に誰かひとりが発動ボタンを押すと、ほかの3人の画面の発動ボタンが受付状態になりまして、それを押すことで、みんなで一斉に発動できます。ハンティングアクションゲームの醍醐味は、仲間との共闘にあると思いますので、それを感じられるようなシステムにしました。

──早く遊んでみたいです。ちなみに、ゲーム内イベントはどのようなものをお考えですか?

中臺 期間内に“鬼”の討伐数を競うようなイベントですとか、あとはレイド系ですね。すごい強敵が出てきて、みんなで体力を削りましょうというようなものを考えています。

──気になるサービスイン時期ですが、いつごろの予定ですか……?

中臺 うーん、そうですね……凧が上がるまでには出したいです(笑)。

──わかりました! 期待しています。では最後に、『討鬼伝』シリーズのファンの方にメッセージをお願いします。

中臺 『討鬼伝 モノノフ』は、2016年内のサービスインを目指して開発を進めています。爽快なアクションが手軽に、短時間で楽しめるようになっていますので、ぜひご期待ください。事前登録のほうもよろしくお願いします!