『ReCore』以降の注目タイトルが目白押し
日本マイクロソフトは、本日2016年9月12日、都内でXbox OneおよびWindows 10 PC向けのゲームタイトルを紹介するプレス向けの“Xbox Showcase”を開催。9月に発売される『ReCore』や『Forza Horizon 3』など、注目タイトルについてプレゼンテーションが行われた。
執行役員 常務 コンシューマー&パートナーグループ担当
高橋美波氏
発表会の冒頭、日本マイクロソフトの高橋美波氏は、Windowsの世界観や実情を報告。昨年以来、Windows 10で動いているデバイスは数億台にのぼるという。それにより、Windows 10を介した“クロスデバイス”により、いろいろな新しい機能を体感できるようになった。Windows 10では、生体認証やインギング(ペンによる入力)など、新しい機能を搭載しており、ゲーミングに対して新しい提案をしていきたいと語る高橋氏。
「年末に向けて、Windows 10 PCやXbox Oneといったクロスデバイスに提供して、新しい価値体系を作っていきたいと考えている」(高橋氏)
Xboxゲーミング戦略本部
プロダクト マネージャー
南雲 聡氏
続いて登壇した日本マイクロソフトの南雲氏からは、この秋から年末にかけて発売されるタイトルの紹介が行われた。まずは、今週9月15日に発売となる『ReCore』。本作は、日本を代表するゲームクリエイターの稲船敬二氏と、『メトロイドプライム』の開発陣による壮大なアクションアドベンチャーゲームだ。そして、『Forza』シリーズ最新作で、クルマと音楽が融合した『Forza Horizon 3』(9月29日発売)。追加DLCがセットになったアルティメットエディションは、アーリーアクセス権がつき、9月23日より先行プレイが可能になる。
さらに、クリスマスシーズンの12月8日には、ゾンビゲームの代表作『デッドライジング 4』。新たなゾンビや武器、EXOスーツといった新要素も搭載。上記3タイトルは、Xbox OneとWindows 10 PC向けに発売される。
そして、2017年は、『Halo』シリーズ最新作『Halo Wars 2』、『Sea of Thieves』、『Scalebound(スケイルバウンド)』の発売が控えているなど、豊富なラインアップを一挙に紹介した。。
また、『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』のパッケージ版が、日本マイクロソフトから2016年11月4日に発売されることが明らかにされた。『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』(通常版)と『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア レガシーエディション』2作で、本日9月12日より、全国のXbox One取扱い店で予約が開始された。なお、早期購入特典として、ゲーム追加コンテンツのダウンロードコードが同梱される。
“東洋と西洋の融合”が実現した『ReCore』はじめ、注目作をプレゼン
続いてcomceptの稲船敬二氏が登壇し、9月15日に発売が迫った『ReCore』についてのプレゼンが行われた。
約3年前、「自分たちの作りたいゲームを作ろう」と、アメリカ・テキサスにあるアマチュアという開発会社のメンバーと企画を始めたのが本作。企画が立ち上がった当時は、対応ハードなどを考えずにスタートし、その後マイクロソフトにプレゼンすることになったそうで、マイクロソフト側も当初から気に入ってくれて開発を進めたそうだ。同作における稲船氏の立場は、コンセプターとして、コンセプトの立ち上げや世界観やストーリーラインの構築といった“コア”になる部分を担当した。
『ReCore』で稲船氏が示したかったのは、「人類の未来」。というのも、いまのままでは絶滅するかもしれないし、そうなったときに人類はどうするのかを描いたのが本作。重要なのは“Core”で、それぞれに性格やパーソナリティが設定されていて、それらを組み合わせ、カスタマイズすることで、ロボットに個性を持たせているという。
また、本作で重要視したのが、稲船氏が従来主張している「西洋と東洋の融合」だという。独特の世界観ではあるが、日本だけでも、また海外だけでもない、お互いのいいところを合わせ、世界に向けたゲームを目指したそうだ。アートデザインなら、アニメっぽくなり過ぎないように、またフォトリアルになり過ぎないように、何度も話し合って現在のようなものになった。また、ロボットが登場することになったのも、「好きなものをやりたいことから、ロボットに対するロマンを詰め込むことになった」(稲船氏)という。ロボットは人の使いかた次第で、敵にも味方にもなる……そういったメッセージ性も込められたのが本作だ。
「日本だけでも、アメリカだけでも生み出せないゲームができ上がったと思う。アクションも多彩で、撃つ、避ける以外にも、いろいろと考えながら楽しめるゲームになったと思う。苦労はしたが、いい作品に仕上がったと思う」(稲船氏)と同作の魅力を語った。
Global Product Manager-Forza Franchise
Chris Bishop
続いては、『Forza Horizon 3』について、同フランチャイズのプロダクトマネージャー、クリス氏が登壇した。
膨大なゲームボリュームを誇る同シリーズだが、本作も前作『Forza Horizon 2』の倍だそうだが、それは単に規模が大きいだけではなく、ゲームが多様性に富んでいるためだという。オーストラリアを舞台に、350台以上に及ぶすばらしい車種が登場する本作。Xbox OneでもWindows 10 PC間でも、シームレスにオンラインプレイが楽しめるのも魅力だと語ってくれた。
Director of Product Operations
Jon Airhart
最後は、『デッドライジング 4』について、カプコンUSAのJon Airhart氏が登壇した。
本作の見どころの第一は、初代『デッドライジング』のフランク・ウェストが主人公として登場する点だという。さらに、ゲームの舞台も1作目のウィラメッテとなっている。また、季節はクリスマスなのだが、Jon氏によると、この季節のショッピング施設は「みんながゾンビのような状態で最悪(笑)」で、ゲームのような状況になってもおかしくない、と笑いを誘った。本作でもこれまでのシリーズ同様、なんでも武器として使うことができる。さまざまなコンボ武器も健在なうえ、作りやすくなっているそうだ。
本作の新要素のひとつが“EXO(エクソ)スーツ”だ。これは、対ゾンビの最終兵器であり、一時的にしか装備できないが、重いものを持ち上げたり、速く走ったりといったことが可能になる。フランクはフォトジャーナリストなので、ゲーム中はカメラが大活躍するそうだ。これまでのフォトコンテストだけではなく、カメラを使った探索ミッションをクリアーする必要がある。暗い場所で周囲を見やすくしたり、隠されたアイテムを見つけたりと、とにかくカメラは重要なアイテムになるようだ。
実機でのデモプレイでは、いきなり“EXOスーツ”を装着。これにより、装備中はゾンビに掴まれることはなく、専用のフィニッシングムーブもある。強力過ぎるので、装着する時間が制限されていて、時間経過とともに、青→黄色→赤→赤の点滅と変化していく。また、生存者を助けて、アイテムや武器をもらうことができるので、なるべく助けたほうがいい。さらに注目されるのは、シリーズで初めて日本語のボイスが収録されているそうだ。
ご存知の通り、日本マイクロソフトは東京ゲームショウ 2016に出展しない。しかし、会場では、PC版『ReCore』をDELLのブースで、『Forza Horizon 3』はアイ・オー・データのブースで試遊することができる。
2017年以降のマイクロソフトのパブリッシングタイトルは、Xbox OneとWindows 10 PC向けに発売され、“Xbox Play Anywhere”(※ダウンロード版を購入すれば、両方のデバイスでプレイすることが可能になる)に対応する。またID@Xboxでは、現在約300タイトルを全世界に投入し、約1000タイトルが開発中だという。日本でも約100社に開発機材を提供し、約10タイトルが発売されていて、インディーゲームにも注力している。
Xbox One Sの国内発売日は発表されず……
最後はハードウェアについて。E3 2016で発表された“Project Scorpio”、そしてXbox One Sについて、トレーラーなどで紹介されたが、残念ながらいずれの発売日の情報も更新なし。とくに2016年内発売予定のXbox One Sについては、発売日のアナウンスが期待されたが、この発表会では言及されなかった。
発表会の最後は質疑応答となったが、やはりXbox One Sの発売時期についての質問が集中した。気になるところなので、ともに掲載しよう。
Q.Xbox One Sの国内発売日は?
A.今日の時点では、2016年内。今後の発表をお待ちください。Xbox One S、そして現行Xbox Oneユーザーに向けても、ゲームの楽しさを伝えていくことがとても大事だと考えています。(Xboxマーケティング戦略本部 グループシニアマネージャー 井上正之氏)
Q.Xbox One Sの発売日が発表できなかったのはなぜか? また、日本マイクロソフトが“Project Scorpio”に言及するのは始めてだと思うが、日本でも、グローバルの発表と同じ“2017年ホリデーシーズン”の発売だととらえてよいか?
A.まず、“Project Scorpio”については、E3 2016では“2017年ホリデーシーズン”だが、日本を含め、各個別の国や地域についてはまだ発表していません。今後の発表をお待ちください。本日言及したのは、Xbox One Xbox One S、そして“Project Scorpio”と、Xboxの製品として、お客様に選択肢を提供していくという思いからです。
Xbox One Sは現在準備中です。発表・発売に向け、準備をしています。(井上氏)
A.2016年内に発売したいという思いはありますが、生産のポジショニングなど、細かい調整が必要なため、具体的に何月何日という発表は、今日のところは控えさせていただきました。ただ、年末商戦にめがけて準備はしています。また、“Project Scorpio”もグローバルで発表がありますので、日本法人としても、2017年の発売に向けて、本社といろいろと調整して行きたいと考えています。(高橋氏)