「どのエピソードにも、胸に刺さる要素が盛り込まれていて演じていて切なかった」(豊口)
2016年10月13日発売予定のプレイステーション Vita用ソフト『プラスティック・メモリーズ』。同作に登場するキャラクターを演じる声優陣に、ファミ通.comが独占インタビューを敢行。9回にわたって、そのインタビューをお届けしていく。第4弾は、桑乃実カヅキ役の豊口めぐみさんだ。
■豊口めぐみさん(文中は、豊口)
1月2日生まれ。『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 THE ANIMATION』(江ノ島盾子役)、『PERSONA3 THE MOVIE』(岳羽ゆかり役)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』(東方朋子)など。
■キャラクター紹介
桑乃実カヅキ
第1ターミナルサービスに所属する、主人公・ツカサの直属の上司。男勝りな口調で話し、面倒見もいいが、喧嘩っ早い一面もある。かつてはアイラとペアを組んでいた。
――『プラスティック・メモリーズ』がゲーム化されることを聞いたときの感想を聞かせてください。
豊口 ギフティアを始め、ゲームに適したキーワードが満載の作品なので、じつはアニメの収録をしていたときから、「いつかゲーム化するだろうな」と予想はしていたんです。ですので、ゲームのお話が来たときは、「ついに来たな」という感じでした。
――アニメのアフレコから1年ぶりということでしたが、ひさしぶりにカヅキを演じてみた感想は?
豊口 もともと、私自身と似た性格のキャラクターだったので、台本を読み始めたら、すぐに勘を取り戻せました。曲がったことが嫌いで、言いたいことはハッキリ言う。そういった部分は、演じていて気持ちよかったですね。
――気の強さが注目されがちなカヅキですが、ほかにも好きな部分はありますか?
豊口 凶暴だけれども、根は素直なところですね。自分の行動に信念を持っているけど、間違ったと思ったら素直に謝って、反省するところはエラいなって思います。そうして得た経験を、ちゃんと活かせているからこそ、人の気持ちが理解できるし、みんなからも慕われているんでしょうね。
――本作には、ゲームオリジナルのエピソードも多数収録されているとのことですが、具体的にどのようなシーンがあるのでしょう?
豊口 アイラとの別れのシーンが、何パターンも用意されています。アニメではツカサが担当した役割を、ほかのキャラクターが果たすとしたら? そうした“もしも”のエピソードが楽しめるようになっています。アイラを中心に、各キャラクターの関係性もより掘り下げて描かれているので、そのあたりも見どころですね。
――本作は、人間とギフティアと呼ばれるアンドロイドがペアを組んで、さまざまな事件に挑むところが特徴的な要素ですが、豊口さんから見て、いちばん相性のいいコンビは?
豊口 今回、ゲームのアフレコを終えて、改めてカヅキとコンスタンスはベストパートナーだなと思いました。カヅキが感情的な分、コンスタンスが冷静に物事を見て、フォローしてくれるので、熱量のバランスがちょうどいいんですよ。彼くらい冷静で、穏やかな性格じゃないと、カヅキとコンビを組むのは難しいでしょうね。
――カヅキにクローズアップしたエピソードの中で、印象的だったものは?
豊口 カヅキはほかのキャラクターよりも、アイラとの関係が深いので、単純に明るくて楽しいエピソードというのは、ほとんどなかったですね。どのエピソードにも、胸に刺さる要素が盛り込まれていて、それが演じていて切なかったです。過去を振り返るよりも、「いかにして未来に希望を見出すか?」という部分を意識して、仲間たちを引っ張っていこうとする姿勢が印象的でした。
――悲しむだけではなく、残されたメンバーを気遣えるところもカヅキの魅力ですね。ちなみにゲームでは、アイラとツカサの最後の1ヵ月間を、ユーザーが好きなように予定を組んで楽しめますが、豊口さんだったら、どのように過ごしたいですか?
豊口 アニメのアフレコのときも考えたんですけど、やっぱり辛いですよね。私の場合、別れの瞬間までは気を張って、明るく振る舞えると思うんですけど、アイラがいなくなった途端、一気に落ち込んでしまって、そこからはなかなか立ち直れないと思います。そういう意味では、カヅキやツカサは本当に心が強いですね。
――1ヵ月のあいだに、行きたい場所や、やってみたいことはありますか?
豊口 ツカサと同じように、遊園地に行ったり、買い物をしたいですね。形見といいますか、思い出になるものを残したいので、お揃いで何かを買ったり、記念写真を撮ったりすると思います。
――そうして過ごした楽しい思い出の後に、必ず訪れてしまう別れというのも、『プラスティック・メモリーズ』の重要な要素になっています。豊口さんなら、どのように気持ちに整理をつけますか?
豊口 こればかりは、時間が解決してくれるのを待つしかないですね。私は、気持ちの切り換えが下手なので、何とか気を紛らわせようとしても、ふとした瞬間に思い出し、そのたびに涙が止まらなくなっちゃうと思います。ただ、仕事に取り組んでいるときは、そうした悲しい気持ちを忘れて、目の前のことだけに集中できるので、家に帰っても台本を読んだりして、なるべくほかのことを考える時間を多く持つようにしますね。そうして、少しずつ悲しい記憶が薄れていくのを待ちます。
――最後に、本作の発売を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
豊口 アニメの放送から1年が経って発売される本作ですが、『プラスティック・メモリーズ』をご覧になられていない方でも、スムーズに世界観に入り込めるよう、細部まで丁寧に作られています。逆に、アニメを見たくださった方に対しては、「アニメではこういう終わりかただったけど、別の結末も見てみたい。自分なりに物語を演出したい」という要望を叶えてくれるゲームになっているので、じっくりプレイして、すべての要素を楽しんでいただけるとうれしいです。
【次回更新】2016年9月9日(金)12時公開予定
第6弾 赤崎千夏さん(絹島ミチル役)(※“崎”はタツサキ)
第7弾 矢作紗友里さん(ザック役)
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プラスティック・メモリーズ
メーカー | 5pb. |
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対応機種 | PSVPlayStation Vita |
発売日 | 10月13日発売予定 |
価格 | 6800円[税抜](7344円[税込]) |
ジャンル | アドベンチャー |
備考 | 限定版は9800円[税抜](10584円[税込])、ダウンロード版は6000円[税抜](6480円[税込]) シナリオ:林直孝ほか |