海辺や砂浜をリアルに体験できる『屋内砂浜 海の子』の魅力とは?【CEDEC 2016】

“CEDEC 2016”8月25日に開催された“子供とバーチャルリアリティー 『屋内砂浜 海の子』による遊具とデジタル技術をミックスしたゲームデザインの新たな方向性について”をリポート。

●最新のVR技術で海岸遊び体験を実現!

 2016年8月24日~26日の3日間、パシフィコ横浜で開催されている、日本最大級のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス“CEDEC 2016”。8月25日には、“子供とバーチャルリアリティー 『屋内砂浜 海の子』による遊具とデジタル技術をミックスしたゲームデザインの新たな方向性について”と題されたセッションが行われた。その模様をリポートしよう。

 セッションの題材となっている『屋内砂浜 海の子』とは、ショッピングセンターなどで、砂浜での海遊びが体験できる子ども向けVRコンテンツ。講演者は、同作でディレクターを務めた、バンダイナムコスタジオのゲームデザイナー・本山博文氏だ。


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▲本山氏はセガやユービーアイソフトでもゲームデザイナーを担当してきたキャリアを持つ。

 セッションは3部構成で、1部では『屋内砂浜 海の子』がどんな内容なのかが、プロモーションビデオを交えて本山氏より説明された。このアトラクションでは、子どもたちが遊ぶフィールドに複数のカメラで映像を投影して、砂浜を再現。時間経過とともに、浅瀬、潮だまりといったシチュエーションは変化し、手持ちの網で魚をすくうような感覚も味わえるのが特徴。一定間隔で大波が押し寄せるなど、リアルなギミックも搭載されている。


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▲波打ち際で遊んでいる気分が街なかで味わえる。

▲網で魚をすくったり、クジラに触れ合えるような演出も。

 ここでは補足として、実際に設置するにはどんな条件が必要なのか、また現在どのくらい普及しているのかという部分も、本山氏より語られた。ちなみに現在、『屋内砂浜 海の子』は国内8ヵ所で稼働中。


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▲設置にはそれなりの広さが必要だ。いま運営されているのは国内で8店舗。いずれは海外進出の予定もあるという。

●大勢で楽しめる、VRならではのあそび場を提供

 2部でテーマとなったのは、“子どもとバーチャルリアリティー”。強調されたのは、HMDを使わない、多人数で気軽に楽しめるなど、子どもならではのVRの楽しみかただ。ここでもスクリーンで例を示しながら、本山氏が概要を説明した。


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▲大人とはちょっと違う、子ども向けならではのVRの特徴が解説された。

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 ラストの3部は、“遊具とデジタル技術をミックスしたゲームデザインの新たな方向性について”がテーマ。ここでは本山氏は、アナログとデジタルがミックスすることの魅力、プリミティブな遊びの気持ちよさなどを説明。印象的だったのは、「あえてゲーム性を減らしました」というコメントだ。たとえば魚を何匹ゲットするかといった勝負性を加えると、海辺をじっくり体験できなくなる。そうした要素は、なるべく排除しているそうだ。


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▲VRを気持ちよく感じるには、もちろんそれなりのメカニズムがある。

 まとめとして、本山氏がこのコンテンツに名付けて発表した名称は、“プレイグラウンド(あそび場)ゲーム”。VRの新たなスタイルとして、今後も積極的に推進していく構えだ。


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▲子ども向けに特化したVRとして、今後の可能性に期待が高まる。