7作目にして、ストーリーが大きく動き出す!
ドイツ・ケルンにて2016年8月17日~21日(現地時間)の期間で開催されている、ヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2016。同イベントにて、バンダイナムコエンターテインメントより2017年春に発売予定のプレイステーション4、Xbox One、PC用ソフト『鉄拳7』の最新情報が公開されたのは、既報の通りだ。
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本記事では、『鉄拳』シリーズを手掛けるバンダイナムコエンターテインメント 原田勝弘氏のインタビューをお届け。『鉄拳7』のストーリーや、参戦が発表された“李 超狼(リー・チャオラン)”についてうかがった。
(文中は原田)
――今回新たに、家庭用ゲーム機版に李 超狼(ヴァイオレット)が参戦することが発表されましたが、なぜ、リーを追加することにしたのですか?
原田 大きくふたつの理由があります。ひとつは、正統ナンバリングタイトルである『7』は、ストーリーモードを重要なモードとして位置付けていますが、彼は三島家を語るうえで欠かせない存在だった。もうひとつは、『鉄拳』が世界市場で拡大しているなか、リーの復活を望むファンの数がこのところ多かったというのがあります。
――ストーリーモードでは、リーとカズヤのライバル関係も描かれることになるのでしょうか?
原田 この辺りはネタバレになるので秘密ですが、リーは『鉄拳6』のストーリーやCG映画の『ブラッド・ベンジェンス』を観てもらえば理解していただける通り、もはや単なるライバル心だけで行動する人物ではありませんね。
――『鉄拳7』では、(操作面では)リーはどのように進化するのでしょうか?
原田 『鉄拳7』はベースとなるゲームシステムが従来のゲームから大きく進化していて、新システムも多いため、リーも自然にその仕組みに引っ張られる形で進化します。ご期待ください。
――今回、ヤングヘイハチと少年カズヤのシーンが公開されましたが、どのようなシチュエーションとなるのでしょうか。
原田 ストーリーモードでの一場面ですが、今回のストーリーモードは、三島家のカズヤと平八がなぜ争うことになったのか? という過去のエピソードや三島家の秘密に迫るだけでなく、ゲーム内にも通常対戦モードでは味わえないさまざまな仕掛けがあります。とだけ言っておきましょう!
――ヤングヘイハチと少年カズヤは、プレイアブルキャラとして使用可能になるのですか?
原田 未定です。要望が多ければ、ですかね。
――平八が我が子のカズヤを崖から落としたシーンが入るということは、その理由や、デビル因子についても明らかになっていくと期待していいのでしょうか?
原田 明らかになっていくでしょうね。ちゃんと語る時がきたかと思っています。
――一美の登場から始まり、平八が我が子のカズヤを崖から落としたシーンが描かれるなど、ストーリーがかなり大きく動きますが、なぜ7作目でこれらの物語を語ることにしたのですか?
原田 ひとつは20周年という節目を越えたというのがあります。今回のストーリーの根幹は、1998年には設定されていたものがほとんどです。ですので、もっと早くにストーリーを進めることはできたかもしれません。しかし格闘ゲーム世代の多くの方が覚えていらっしゃると思いますが、90年代から2000年代初期は全世界でびっくりするぐらいの格闘タイトルが生み出されており、同時に恐ろしい数の格闘タイトルが消えたり休止していった時代でした。そんな中で、我々は10年後、20年後に残る格闘タイトルにしようと、さまざまな新しい試みをしながら休むことなくコンスタントに業務用と家庭用を出してきたのですが、ゲームとしての取り組みに割く時間が多くなり、ストーリーに関してはなかなか進行できなかったというところはあります。
――7月に稼動が開始された、『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』への手応えをお教えください。とくに、豪鬼に対するユーザーからの反応はいかがですか?
原田 明らかに新しい客層は増えましたね。稼動当初はずっと海外に居て、海外プレイヤーが遊ぶ様しか見ることができなかったのですが、グラフィックが格段によくなった、システムが新しい、キャラ追加がある、というところで好評でしたね。豪鬼のフィードバックはさまざまです。反響は大きいですね。EVOでは豪鬼が、3位にひとり食い込みましたが、あれは2D格闘と3D格闘が初めて融合した瞬間だと現地では多くの人から言われました。これまでもコラボはありましたが、やはり2Dか3Dのどちらかにしか寄らなかったですからね。そういう意味では、1体のキャラでしかありませんが、確かにある意味歴史的な融合を実現できていると思います。
――9月に開催される東京ゲームショウでも、『鉄拳7』の新情報を期待してよいでしょうか?
原田 やはり日本で生まれたゲームですから、何か日本のゲームショウでも言いたいです。日本の宣伝担当と海外宣伝担当とのせめぎ合いですね!
――サービス精神旺盛な原田さんに、無理を承知でうかがいます! 『鉄拳7』の新情報を何かお願いします!!
原田 まだまだ開発中で言えないことも多いですけど、これからもキャラクターはまだ出ますよ! とだけ言っておきましょう!