今回はシングルプレイ編

 未来の兵士となり、巨大ロボット“タイタン”に搭乗して戦うエレクトロニック・アーツのFPS『タイタンフォール2』。PS4/Xbox One/PCで発売予定の本作の体験会が、開発元のRespawn Entertainmentで先週開催され、新たな映像も先ほど公開。日本から参戦してきたFPSライターのBRZRKに、新たなタイタンフォールの姿をリポートして貰おう。


 エレクトロニック・アーツが8月5日に、アメリカはロサンゼルスにあるRespawn Entertainmentのスタジオ内で『タイタンフォール2』の体験会を開催した。ここでは、体験会に先立って行われたシングルプレイヤーのビデオプレゼンテーションについて簡単なレポートを行いたいと思う。

 まずシングルプレイキャンペーンについて説明しておきたいのだが、前作のタイタンフォールはキャンペーンモードもあったが、マルチプレイ対戦と融合した仕様で、試合の前後にストーリーを補足するカットシーンが挟まれており、負けても物語が進むという、一風変わったものだった。
 しかし、これには問題点もあり、発売から一定期間が経過してしまうとキャンペーンモードよりもマルチプレイを遊ぶ人がほとんどになってしまい、ストーリーを楽しみたい人はマッチングが滅多に成立しない結果を産んでしまった。

 そこで、ユーザーからもっと深く世界観を楽しみたいという要望に応えるべく、タイタンフォール2では一般的なFPSと同様に、ひとりでも腰を据えて遊ぶことが可能でストーリー性もしっかりしたシングルプレイヤーを新たに制作することになった。

FPS『タイタンフォール2』待望のシングルプレイキャンペーンには“会話するタイタン”も登場。海外イベントから最新プレゼンの内容をリポート_06
▲初代『タイタンフォール』では、キャンペーン(ストーリーモード)がマルチプレイに融合されていた形で、普通のFPSのキャンペーン並にド迫力のシーンが連発するものの、シングルプレイのキャンペーンというものはなかった。

 プレゼンテーションで公開された映像は残念なことに写真や映像での撮影が一切禁止されていたため、事細かくお伝えすることは困難なのだが、筆者の記憶をたよりにおおまかな内容をザックリではあるが書き記していこう。

 主人公は前作にも登場した勢力”ミリシア”所属のライフルマン、ジャック・クーパー。しかし、映像の冒頭で上司が瀕死の重傷を負ってしまう。命の灯火が消える直前、クーパーに専用機となるバンガード級タイタンとヘルメットを託し、全権を移譲して死亡(今回公開された映像のヘルメットを拾い上げるシーンで写っている石の山が彼のお墓)。
 この惑星には恐竜にも似た人を食い殺してしまいそうな野生生物が跋扈していることもあり、タイタンが手に入ったのは不幸中の幸いだ。だが、肝心のバンガード級タイタンはバッテリー不足で行動が大幅に制限されている。そのため、AIからの助言もあって、クーパーは敵勢力の拠点に単身で潜入し、バッテリーを盗み出すことに。

FPS『タイタンフォール2』待望のシングルプレイキャンペーンには“会話するタイタン”も登場。海外イベントから最新プレゼンの内容をリポート_02
▲E3トレイラーに出てきた異星の生物たち。前作でも背景で飛んでたりしたが、ついに戦うことになるのか?

 敵地には多数の歩兵が行動しているため、発見されると袋叩きとなってしまう。そこで、極力隠密行動を心がけて少しずつ移動し、敵施設からバッテリーを盗み出し、バンガード級タイタンへと装着。そしてタイタンと協力し合いながら戦局の打破を目指し、戦っていくことになる…………。

FPS『タイタンフォール2』待望のシングルプレイキャンペーンには“会話するタイタン”も登場。海外イベントから最新プレゼンの内容をリポート_04

 以上が大筋の流れなのだが、注目したいのは、ジャック・クーパーが搭乗することになるバンガード級タイタンは一般的なタイタンとは異なる特殊部隊仕様であるということ。会話時の口調に若干の硬さはあるものの、パイロットとコミュニケーションを円滑に取ることが可能だ。これは、前作には無かった要素である。

 タイタンとのコミュニケーションは一方的ではなく、プレイヤー側にも途中で会話の選択肢が出現し、お互いに受け答えをすることが可能になる。つまり、これまでよりもタイタンという存在がより物理的ではなく精神的な意味合いで近付くのだ。

FPS『タイタンフォール2』待望のシングルプレイキャンペーンには“会話するタイタン”も登場。海外イベントから最新プレゼンの内容をリポート_03

 この日に見ることが出来たシングルプレイの映像は本編のごく一部、断片中の断片であることから、全体的なストーリーがどうなっていくのかまでは想像もつかない。しかし、前作の正直言ってしまえば“おまけ的な”キャンペーンモードとは比較にならない作りこみ具合となっているため、前作を遊んだ人だけでなく、新たにプレイをする人でも気兼ねなく楽しめるのではないだろうか?

エグゼクティブ・プロデューサーに聞く、新たなシングルプレイ

 会場では、本作についてエグゼクティブ・プロデューサーのドリュー・マッコイ氏に話を聞く機会もあったので、シングルプレイに関連する部分を掲載しておこう。

――先ほど見せてもらったシングルプレイヤーの映像は、前作と比べて明らかにパワーアップしていて驚きました。また、パイロットとタイタンの距離(物理的な距離ではない)がより密接で近いものだと感じましたが、どのようにしてこの方針を決めたのでしょうか?

マッコイ おっしゃる通りで、タイタンフォール2を制作するにあたり、私たちはシングルプレイヤーをもっと強化しようと考えました。それにともない、パイロットとタイタンの関係性をもっともっと深いものにしていきたいと考え、タイタンの見た目や動きだけでなく、パイロットとの会話をどう成立させればいいのかなどを長い時間話し合いました。

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▲本作に出てくる戦闘用二足歩行ロボット“タイタン”は、パイロットと一体となって戦う相棒だ。

――前作で登場したタイタンと比べて、今作のタイタンはロボット特有の硬さがありながらもパイロットと普通の会話をしていたのですが、過去のタイタンで使用されているAIやOSから大幅にアップグレードされたのでしょうか?

マッコイ 今回のデモで登場したバンガードタイタンは特殊部隊仕様のタイタンとなります。設計思想として、パイロットに兵器であるタイタンを信頼に足る存在であるようにと作られたものです。

――ちなみにですが、前作と今作ではストーリーにどれくらいの期間が開いているのでしょうか? 登場するタイタンのタイプが変わっていることからも、直後ということではなさそうですが?

マッコイ おっしゃるとおり技術的にも進んでいるので、それなりに時は進んでいます。ですが、前作のキャラクターが再登場することもあり、何十年という時が経過している訳ではありません。

 ……とのこと。まだまだ全貌が見えないタイタン帝国の一丁目といったところだが、期待で胸が膨らむ思いである。

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▲体験会の合間にインタビューを行う筆者。右がマッコイ氏。

近日解禁の後編もお楽しみに

 さて、冒頭でもお伝えしたが、今回は体験会ということで実際にゲームをプレイし、その模様をキャプチャーしてきたのだが、NDA(機密保持契約)を結んだこともあり、何を遊んだのか書くことが許されていない(想像はつくと思うが!)。コチラについては近日お届けする予定なので、今しばらく続報を待って欲しい。