新宿の赤十字社に『ストV』ファンが集結
TOPANGAチャリティーカップは、格闘ゲームの大会やイベントを企画運営する団体“TOPANGA”が年1回のペースで開催している、『ストリートファイター』シリーズの5on5大会。前年までは『ストリートファイターIV』を題材としていたが、第6回目を数える2016年は新作の『ストリートファイターV』(以下、『ストV』)を種目として実施された。会場となったのは東京・新宿にある日本赤十字社東京都支部。1Fエントランスホールと2F会議室にプレイステーション4版の『ストV』対戦台が複数台設置され、約200チーム1000名近くの参加者を歓迎した。
大会レギュレーションは、5人ひと組のチームどうしの勝ち抜き戦で勝敗を決し、勝利したチームが勝ち上がるトーナメント形式を採用。試合中はどの選手も真剣勝負な雰囲気ながら、会場のいたるところでチームメイトを応援する声が上がり、賑わいつつ楽しまれていた。
出場選手の中には世界で活躍するスタープレイヤーがちらほら見受けられ、数多の注目カードや番狂わせが発生しつつトーナメントが進行。
ベスト16では、オンライン対戦でLP(強さを表す数値)が世界一に達したこともある“おさゆー”選手(キャミィ)と、弟子とともに参戦したEG | Momochi選手が対決。キャミィの思い切りの良い攻撃が決め手となり、おさゆー選手が勝利し、オフライン対戦でも変わらない実力をアピールしていた。
また、TOPANGA代表取締役の豊田氏を擁する“勝ちたがり”チームはメンバーにYOUDEAL MJS | Haitani選手、RZR | Fuudo選手、RB | Bonchan選手の3名のプロゲーマーを含むも、“合計年齢二桁”という若者揃いのチームに敗退。とくに竹内ジョン選手(ラシード)の活躍が凄まじく、若い勢いを存分にアピールして会場を大いに沸かせていた。
■決勝戦
12時間近くの長期戦の末、決勝戦に進出したのは以下の2チーム。
・Hail x Razerチーム
GO1選手(春麗)、えいた選手(ケン)、どぐら選手(ネカリ)、Xian選手(ファン)、エスタ選手(ガイル)
ゲーミングチームHail MaryとRazer所属のXian選手が中心となって構成されたチーム。Xian選手はシンガポールから来日参戦。
・1992チーム
イニシャル教祖選手(ララ)、ガチくん選手(ラシード)、ストーム久保選手(アレックス)、りんた選手(ケン)、ふりくり選手(ケン)
1992年生まれの同世代プレイヤーで構成したチーム。準決勝では大将として登場したガチくん選手が5人抜きを達成して決勝に辿り着いた。
先鋒戦はエスタ選手がふりくり選手を倒し、続いて登場したストーム久保選手がエスタ選手を倒す一進一退の展開。そして、Hail x Razerチームの次鋒で登場したのはGO1選手。春麗の手堅い立ち回りとオフェンス力を駆使しストーム久保選手を倒すと、その勢いのままりんた選手とイニシャル教祖選手を撃破し、優勝にリーチをかける。1992チーム最後の砦のガチくん選手は、本日のMVPとも言える勝ち数をあげてきた選手。第1ラウンドでは6連続で投げを通す読みの強さを見せて先取し、ここからの巻き返しを多いに予感させた。しかし、第2ラウンドは春麗の低空百裂脚と通常攻撃の置き技が的確に機能してGO1選手が取り返す。最終ラウンドは体力をリードした春麗が下がりつつラシードの前進に対応し、最後はラシードの大技にしゃがみ弱パンチから反撃を決めてフィニッシュ。第6回トパンガチャリティーカップはHail x Razerチームが優勝となった。
写真左奥GO1選手、左手前エスタ選手、中央えいた選手、右奥Xian選手、右手前どぐら選手。
なお本イベントはその名の通り、チャリティーをテーマとしている大会。表彰式後には日本赤十字社の松田氏がマイクを持って挨拶。本イベントの参加費は日本赤十字社に寄付されるのだが、当日の寄付金と合わせて110万円以上の寄付が集まったことを発表。併せて58名からの献血の協力があったことを伝え、感謝の念をコメントした。
続いて本イベント主催者の豊田氏がマイクを持って閉会の挨拶。家庭用機で行う初めてのチャリティーカップだったため手探りな部分が多かったが、大盛り上がりで終えられたことをうれしく思っている旨をコメント。参加者や生放送リスナーに感謝の念を伝えるとともに、チャリティーカップは今後も毎年開催していきたい思いを述べ、本イベントの幕を閉じた。