映画『ファインディング・ドリー』ハンク役を務めた上川隆也氏にインタビュー! ゲーム好き俳優の“マイ・ベスト・ゲーム”とは!?

絶賛公開中のアニメーション映画『ファインディング・ドリー』。その日本語吹替版では、主人公のドリーの仲間であるタコのハンクに、俳優の上川隆也氏が声を当てている。本記事では、上川氏にインタビューを行い、ハンク役を演じることに決まった経緯や、キャラクターの見どころなど、さまざまな秘話をうかがった。さらに、ゲーム好きとして知られる氏に、ゲームにまつわるアレコレを直撃取材! 上川氏のファンはもちろん、『ファインディング・ドリー』が好きな方も必見の内容だ。

●ハンクを担当するうえで、上川氏が意識したこととは?

 絶賛公開中のアニメーション映画『ファインディング・ドリー』。その日本語吹替版では、主人公のドリーの仲間であるタコのハンクに、俳優の上川隆也氏が声を当てている。本記事では、上川氏にインタビューを行い、ハンク役を演じることに決まった経緯や、キャラクターの見どころなど、さまざまな秘話をうかがった。さらに、ゲーム好きとして知られる氏に、ゲームにまつわるアレコレを直撃取材! 上川氏のファンはもちろん、『ファインディング・ドリー』が好きな方も必見だ。

――作中でも重要な役割を担う、タコのハンクを演じる声優に選ばれた際の経緯を教えてください。

上川隆也(以下、上川)まさか僕にそんなお話が来るとは夢にも思っていなかったので、最初お声掛けいただいたときは純粋に驚きました。とは言っても、最初から指名という形のオファーではなく、オーディション形式で決まるとのことだったので、この際やれるだけのことはやろうと思いました。

――オーディションを受けるまでに、どんな準備をされたのでしょう?

上川 大まかな内容は事前に聞かされていたのですが、ハンクというキャラクター自体の性格や役回りは、わかっていなかったんです。ですので、むしろハンクに対する演技はフレキシブルな感じでやろうと、イメージを固めずにいました。オーディションの際に演じたのは、初登場シーンとシロイルカのベイリーやジンベエザメのデスティニーといっしょにいるシーンを抜粋したもので、そのときは静かな雰囲気や、ちょっと怖ろしげな感じなど、いろいろな性格のパターンを試しながら演じてみました。その後、オーディションから少し日が経って、僕に決まったという連絡をもらいました。その知らせを聞いたときは、改めて非常にうれしかったです。

――正式に演じることになった後、監督からはどんな指示がありましたか?

上川 ハンクは、作中で雰囲気を変えていくキャラクターなので、その展開に合わせた演技を大事にしようと言われました。最初の得体の知れない雰囲気から、中盤の苛立った感情、後半は……と、その立ち位置も含めて変わっていく。登場したばかりのハンクは、ギャングっぽいイメージでと言われました。ただ、ハンクは言葉もさることながら、同時に目で語るタイプというか、目の動きでも大きく感情表現をするキャラクターなんです。芝居にもその影響は及びましたし、そのあたりにも注目しながら、楽しんでいただきたいです。

――収録にはどれくらいかかったのでしょう?

上川 期間で言うと、1ヵ月くらい回数は全部で5回ほど収録に臨みました。収録は個別で行われたのですが、後収録になるほど、ほかの方が担当されたキャラクターにも声が少しずつ入っていたりして、それは印象深かったです。直接、顔を合わせて仕事をしてはいないのだけれど、足並みが揃って完成に近づいているんだ、という実感を感じた覚えがあります。

●ハンクはなかなかクセの強いキャラクター!

――ハンクがどういうキャラクターか、読者に説明するとどんな感じですか?

上川 ひと言では説明しにくいのですが、ほかのキャラクター同様、彼もまた大きなコンプレックスを持っているんです。そんな彼が、ドリーの生きかたを見ているうちに、閉じていた心が徐々に開いていく……。そんなところが愛らしいと思います。ハンクが初めてドリーと会うシーンはなかなかに興味深いですね。ハンクは勝手に水槽を抜け出して、ドリーのもとに行くんですが、それができる時点で、じつは彼は自由なんです。気ままに過ごせる海に逃げることも、行きたい場所も選べるのに、なぜかそうはしない。この複雑な気持ちの動きにも注目していただけたらと思います。安住を求めているのに、妙なこだわりが捨てられない滑稽さというか、複雑な心情を抱えている。そんな彼の心の動きを想像するのも楽しいと思います。

――ハンクを演じたことに対する、手応えはありますか?

上川 手応え……これは難しい質問ですね(笑)。早くお客様の感想が聞きたいです。しかし、タコという、これまでにない役を演じたのは新鮮でしたが、彼もひとつの人格ですし、いままで演じてきた役と同じように、全力で演じました。それと、今作は対象年齢の広い作品なので、どなたでも聞きやすいような演技や発音には、心がけていました。

――ちなみに上川さんご自身がハンクと同じ立場なら、海に出て冒険するか、保護された水槽で暮らすか、どちらを選びます?

上川 僕がハンクの立場なら……。どちらか片方は選ばなさそうです。彼の能力ならそれができる。基本は水槽で暮らしながら、たまに海に出るみたいな、イイトコどりの生活をしたいですね(笑)。

●『ファインディング・ドリー』への、上川氏の強い思い入れ

――完成された映画はもうご覧になられましたか? また、前作も鑑賞されていたのでしょうか?

上川 はい、拝見しました。もう、純粋に“一観客”として楽しんでいました(笑)。本当に素敵な物語だと思います。それと、これは前作もそうですが、キャラクター以外のCG、たとえば回想や水面からの光などの背景も、リアルで美しいと思いましたね。CGなのに、そう感じない、何気なくそこに存在する背景。それがとても自然でリアル。ひとつひとつの何気ない表現に目を奪われるような、この技術の高さが、さすがはピクサーさんの作品だと感じました。すごいです。すごいと言えば、デスティニーを演じた中村アンさんの演技にも感銘を受けました。かわいらしくて明るくて、でもちょっとドジなところもあって(笑)。いろいろなキャラクターの魅力も詰まった作品だと思います。

――最後に、これから観る人にメッセージをお願いします。

上川 前作を好きな方はもちろん、今作で初めてご覧になる方にもオススメの映画です。私的な意見としては、前作と今作は見事につながっていますので、『ファインディング・ニモ』をもう一度見てから今作をご覧になると、さらにおもしろく感じられると思います。より進化した映像表現の比較もできて、きっと何倍も楽しめますよ。とにかくこのシリーズは、老若男女を問わない、万人が楽しめる作品です。『ファインディング・ニモ』をはるかに上回る、見どころ満載の冒険と感動がたっぷり描かれていますので、きっとどなたでも惹き込まれるはずです。クオリティーは保証されたピクサーブランドですから、安心して楽しんでいただけますよ(笑)。この夏、ぜひご家族皆さんで、彼らの冒険を楽しんでください。

(C)2016 Disney/Pixar.