リアルの動物に恩返し
ゲームオンが運営するPC用MMORPG『黒い砂漠』では、2016年5月18日から6月15日にかけて、クラウドファウディング企画“黒い砂漠×動物保護プロジェクト”を実施した。
これはクラウドファウンディングサービス“COUNTDOWN”を通して支援を募り、集まった資金を動物保護施設へ寄付するというもの(賛同者には金額に応じたリターンを用意)。『黒い砂漠』内では多くのプレイヤーが犬や猫といったペットたちから冒険のサポートを受け、また癒されている。言わば、リアルの動物への恩返しである。
支援先のひとつは神奈川県動物保護センター。神奈川県はこの取り組みに感謝し、2016年6月20日に感謝状の贈呈式が行われた。神奈川県庁の知事室で実施された贈呈式には、『黒い砂漠』日本運営プロデューサーの麥谷将人氏とマーケティング部長の新倉敬二郎氏、声優の後藤友香里さんが出席。代表して麥谷氏が黒岩知事から感謝状を受け取った。
そもそも今回の動物保護プロジェクトは、ゲームオン運営のPC用MMORPG『ArcheAge』がきっかけ。同タイトルでは神奈川県の森林保全活動に協力しており、その際にゲームオン社長のイ・サンヨプ氏が黒岩知事から動物保護活動の説明を受けている。『黒い砂漠』内でペットとして犬や猫を連れている人は多く、また麥谷氏自身も動物好きということもあり、支援企画の実施につながったのだという。
麥谷氏によると、賛同者から「自分もペットを飼っているので何とか協力したいです」などのコメントも寄せられたとのこと。動物が好きな人は多いが、保護センターの現状などを身近な問題として感じる機会はあまりない。ゲームが殺処分の問題について考えるきっかけになったのだとしたら、今回の支援企画は成功と言えるだろう。
知事との歓談後、麥谷氏に感想を聞いてみると「表彰状をいただくなんて学校の卒業式以来なので、すごく緊張しました」と、ホッとした様子。知事とお会いするのはこの日が初めてだったが、感謝状を手渡されたときに「すごいことができたんだな」と実感がわいたという。
後藤友香里さんが所属するTrefleには動物好きも多いが、いちばんのゲーム好きである後藤さんが代表として贈呈式に出席。今回はサイン入りポスター5枚の提供に留まったものの、「もしつぎの機会があれば、もっと協力させていただきたいと思います」と意欲的だった。
なお、賛同者へのリターン用グッズとして麥谷氏のサイン入り色紙もラインナップされており、「サインってどうやって書けばいいんですか?」と後藤友香里さんに質問する一幕も。後藤さんの返答は「気持ちで!」。動物の保護もサイン書きも、まずは気持ちが大切ということか。