発売日決定記念!『ワールド オブ ファイナルファンタジー』千葉広樹氏と橋本真司氏にインタビュー

2016年10月27日に発売されることが決まった、スクウェア・エニックスのプレイステーション Vita、プレイステーション4用ソフト『ワールド オブ ファイナルファンタジー』(以下、『WOFF』)。ディレクターの千葉広樹氏と、プロデューサーの橋本真司氏に、本作の魅力についてうかがいました。

●かわいい見た目で中身は濃厚! 大注目の『ワールド オブ ファイナルファンタジー』

 2016年10月27日に発売されることが決まった、スクウェア・エニックスのプレイステーション Vita、プレイステーション4用ソフト『ワールド オブ ファイナルファンタジー』(以下、『WOFF』)。ディレクターの千葉広樹氏と、プロデューサーの橋本真司氏に、本作の魅力についてうかがいました。さらに、千葉氏がみずから実機プレイをお披露目してくれたので、気になることをアレコレ聞いてみましたよ!

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▲橋本真司氏(左、文中は橋本)と千葉広樹氏(右、文中は千葉)。

●ふたりのキーマンに聞く『WOFF』の魅力

――発売日が決定したということで、『WOFF』はどんなコンセプトで作り始めたのか、改めてお聞かせいただければと思います。

橋本FF』シリーズは来年で30周年になるタイトルですが、当時小学生だったファンの方々もシリーズとともに歩まれてきたわけですから、大人になられていまして。若い世代が少なめなんです。そこで、いまの『FF』ファンはもちろん、若い世代の皆さんにも、敷居を低くすることで『FF』を楽しんでもらえたらなと思いまして、今回の『WOFF』のような企画はどうだろうと提案しました。

千葉 そのお話を受けて、まず“プリメロ”の絵を担当した泉沢(康久氏)にノセノセの原型となる、二頭身キャラクターのタワーの絵を描いてもらったんです。これをそのままバトルシステムに取り入れられないかなと練っていって、形にしていきました。シナリオでは若い人たちも入りやすいように、キャラクターの掛け合いをコミカルにしたりもしています。

――キャラクターは世界観はかわいらしいですが、ゲームとしてはなかなか骨太なのだとか。

橋本 かわいらしいキャラクターだからといって、内容が中途半端なものではないですね。逆に、かわいらしいからハードな内容でもある程度中和されるかなという思いもあって。それで開発スタート時に「シナリオも千葉の代表作に掲げられるくらい書き込んじゃっていいんじゃないの」と伝えました。それと「長く遊べるように」ともお願いしていました。

千葉 単にモンスターを捕まえるゲームではなくて、ちゃんと『FF』らしいゲームになっています。ユーザーの皆さんが遊んだシリーズ作品によって『FF』らしさというのは違うと思うんですけど、どの世代の人たちにも「『FF』ってコレだよね」と感じられる要素を詰め込んでいて。もう欲張りなくらいです。また、コミカルな部分もあるけれど、お話自体はシリアスだったりもしますよ。

――幅広いユーザーさんが楽しめるようにされていると。

千葉 操作方法も、ボタンひとつで行動を決定できる“シンプルタイプ”と、ターン制でコマンドを一覧から選ぶ“クラシックタイプ”を用意しています。ストーリーを追うのも迷わないようにしていますし、すぐ拠点に戻れるのでいつでも中断できます。また、カットシーンも手を抜かずに作っていますし、コレクションや育成を楽しみたい人もじっくり遊べるようにしています。どんな遊びかたでも楽しくプレイできるのではないかと自負しています。

橋本 親子でも遊べると思うんですよね。これまでの作品の多くは大人向けだったかもしれませんが、『WOFF』はかわいらしいキャラクターで、親御さんがお子さんに『FF』というものを伝える手段になりうると思うんです。


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――ところで、登場する『FF』シリーズのキャラクターは、どんな基準で選ばれているのでしょうか。

千葉 当初は相当な数のキャラクターを出そうと思っていたんです。でも、その数で1本のストーリーをしっかり作ろうとすると、「このままだとまとまりきらないぞ」と。それで厳選したんですが、人気があるキャラクターだから残すわけではなく、お話と世界観をちゃんと描くために合う人物を選びました。たとえば、「ここは海賊のお話だから、ファリスがハマるんじゃないか」とか。キャラクターありきでお話を作っているわけではないんです。

――なるほど。お話もガッツリありそうですが、ストーリーのボリュームは?

千葉 ナンバリングタイトルと同等、もしかするとそれ以上のボリュームになりました。フルボイスなのですが、収録期間は10ヵ月以上にも及んだほどで。その一方で、ゲームを早く進めたいという方もいると思うので、ムービーの早送り機能もつけています。また、レジェンドキャラクターの頼みを聞いてあげたりと寄り道も楽しめます。

――ボリューム満点ですね! 本作ではさらに、ミラージュと呼ばれるモンスターを集めるのも重要な要素だということですが?

千葉 ミラージュ集めは本当におもしろいですよ。ミラージュは、ただのアイテムや素材みたいにならないようにしています。どのミラージュでも育てれば最後までいっしょに戦えます。進化した後も、育てた能力はそのままに、姿だけまた元の姿に戻したりもできますので、愛着が湧くと思いますよ。ノセノセの戦略はサイズが重要なので、どの姿にするか考えるのも奥深いんです。

橋本 ミラージュは200体以上登場するのですが、その組み合わせのパターンが膨大で。そのパターンの検証が果たして終わるのかが、いま僕の悩みでもあるんですけど(笑)。でも、皆さんに愛着を持っていただくというのは、大事にしているところですね。


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■千葉Dに根掘り葉掘り! 実機プレイで気になるアレコレを聞きました

――今回、見せていただくのは、どのような場所なのでしょうか。

千葉 グリモワルの中には、いろいろなテーマを持った大陸があるんです。今回は、“夜しかない”大陸です。ラァンとレェンはここに、“鍵”を探しにやってきます。

――ここはずーっと夜なんですね。ちょっと不気味な感じもします。

千葉 レェンはちょっと怖がりなところがあるんですよ。だから、サボテン車掌に脅かされたりして(笑)。

――怒ったレェンが叩き潰そうとしています(笑)。それにしても、サボテン車掌役の千葉繁さんの演技がハマっていますね!

千葉 そうなんです。キャスティングもこだわりました。登場するミラージュの個性を大事にしていて、サボテン車掌に限らず、『FF』シリーズでおなじみのミラージュは、強い個性を持たせてあります。こういった愉快なシーンもふんだんに入れていますよ。


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――予想以上にコミカルでした。一連のシーンの長さもたっぷりですね。さて、お話が進んで“連邦”というキーワードが出てきましたが、これは双子に敵対する勢力なのでしょうか。

千葉 はい。バハムート軍のことですね。グリモワルでは“バハムート連邦”を名乗る連中が、さまざまな国を侵略しようとしています。その連邦に属してうまく生きている人たちもいるんですが、やはり困っている人も多いわけです。

――かなりの勢力のようですね。複数の国があるということは、『FF』らしいワールドマップもありますか?

千葉 あります。飛空艇もありますよ。飛空艇には終盤あたりで乗れるかなと。メニューからも各地へ行けるので、移動という面ではちょっぴり重要度は低めかもしれませんが、飛空艇でないと行けない場所も存在します。そこでなければ戦えない敵もいるかも……?

――それがまた、やり込みにつながると。そして双子は『FFV』がモデルの古代図書館にやってきましたが、ここでクラウドと出会うわけですね。このかわいらしい見た目で、カッコイイ声というギャップがいい(笑)。

千葉 『FF』シリーズのキャラクターたちの性格は変えてはいません。ボイス収録のときも、キャストさんには本作に合わせてかわいらしくしゃべるのでなく、いつも通りに、むしろ原作から変えないでほしいとお願いしていました。

――ファンの方も、イメージが崩れることなく安心だと思います。ところでグリモワルの人は、双子を“丘”から来たオオビトと呼んでいますが、丘とは?

千葉 双子たちが住んでいた世界、ナイン・ウッズヒルのことですね。この世界に伝わる予言に、「丘から来たオオビトが、グリモワルで“あること”をする」というものがあるんです。その結果が、「世界を救うか、破滅かのいずれかをもたらす」と言われている。果たして予言は主人公たちとどう関連してくるのか……実際のプレイをお楽しみに、ということで。

――壮大なお話になりそうですね。……おっ、実機のほうでは古代図書館にセリスが登場しました。

千葉 セリスは今回初めてボイスがつきました。初ボイスとなるキャラクターは、野村(哲也氏)とも相談しながらキャスティングしています。ユーザーの皆さんの持つイメージに合ったキャラクターに仕上がっていると思いますよ。


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――そして、メカのシドも現れましたが……いろいろな意味でぶっ飛んだキャラですね!(笑)

千葉 はい(笑)。シドはシリーズ作品によってガラリと異なるので、最初はどのシドを出そうか悩んだんです。その末に、「いままでにいないシドにしよう」と決めまして。キャラクターデザインの泉沢とも相談して、新しいシドが誕生しました。


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■横道に逸れる楽しみも! 浜渦正志氏の楽曲も大きな魅力

――フィールドでは、画面上部につぎに行くべきところや目標が表示されていて、迷うことなく進められるようになっていますね。

千葉 ナビゲートには気をつかっています。また、拠点であるナイン・ウッズヒルにすぐ戻れたり、ダンジョンの入り口にはほかの国へ飛べるゲートを設置していたりと、ストレスなく、とにかく気軽に遊べるように作っています。横道にそれたりと、気ままに遊びすぎて目的を忘れる場合もあると思うので(笑)。

――横道というと、ストーリーの本筋とは関係ないクエストがあったりするのでしょうか。

千葉 ええ、クエストもかなりのボリュームがあります。それをできるだけ削りたくなくて、いま僕が四苦八苦しているところです(笑)。クエストは、「○○を持って来て」と言われて、持ってきたらアイテムをゲットできるという味気ない“お使い”ではなくて、カットシーンが入ったり、お話を絡めたものになっています。『FF』シリーズのキャラクターに関連するクエストが多いかな。そのキャラクターらしさを感じられるものから、ほかのキャラクターとの絡みの中で、彼らの新しい側面が見られるお話もありますよ。もちろん、フルボイスです。

――それはすごい! 拝見していると、グリモワルのフィールドだけでなく、ナイン・ウッズヒルもなかなか広いですね。

千葉 エリアを移動できるショートカット機能もあるので、移動は快適ですよ。ナイン・ウッズヒルでもユルい会話劇があったりします。


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――こちらのBGMはボーカルも入っています。本作は全体的に、サウンドがすごく素敵です。

千葉 作曲者の浜渦(正志)さんが、「ヤバイ! 今回とくに上手くできちゃった」と(笑)、自画自賛するほどイイものが上がってきています。それに、僕は浜渦さんとはすごくやりやすいんです。『ダージュ オブ ケルベロス -ファイナルファンタジーVII-』や、『シグマ ハーモニクス』のときなどもそうだったんですが、イメージを伝えやすいし、「こういう曲が欲しい」と言うと、それ以上の曲を出してくださる。浜渦さんも、やりやすいと言ってくださっていて。

――相思相愛なんですね(笑)。

千葉 そうみたいです(笑)。とても乗って曲を書けたみたいで、予定よりも多く作曲していただきました。オリジナル曲だけでなく、既存の『FF』楽曲のアレンジ監修などもしてもらっています。楽曲は、本作の大きな魅力のひとつになっていますよ。


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