カウントダウンニコ生でポロリも飛び出した!
1986年5月27日に、ファミリーコンピュータ用ソフト『ドラゴンクエスト』が発売されてから、30年――2016年5月27日に、スクウェア・エニックスの『ドラゴンクエスト』(以下、『DQ』)シリーズが記念すべき30歳の誕生日を迎えた。
誕生日の前日となる2016年5月26日の21時半からは、記念すべきを祝うため、ニコニコ生放送“ドラゴンクエスト30周年お誕生日カウントダウンスペシャル”が配信され、シリーズの生みの親である堀井雄二氏を始め、歴代の開発陣が集結し、開発秘話などを語った。
ニコニコ生放送は、“ドラゴンクエストの歴史を振り返ろう”、“とある木曜日の会議室”、“カウントダウン”、そして“エンディング”という構成で進行。ここでは、各コーナーの模様を紹介しよう。
“ドラゴンクエストの歴史を振り返ろう”
歴代ナンバリングタイトルの歴史を振り返るコーナーでは、当時の開発スタッフをゲストに招いたトークがくり広げられたほか、縁のある人物からのメッセージが届けられた。
■『DQI~V』
『DQI~V』コーナーでは、初期のシリーズ作の開発に携わったスパイク・チュンソフトの中村光一氏、歴代作の作曲を手掛けてきた作曲家のすぎやまこういち氏、『ドラゴンクエスト』の誕生に深く関わった鳥嶋和彦氏(元集英社で、現在は白泉社の代表取締役社長を務める)、シリーズの初代プロデューサーを務めた千田幸信氏からのメッセージビデオが公開された。
[2016年5月27日16時08分追記]中村光一氏のお名前を追記いたしました。
また、キャラクターデザインを担当しているマンガ家の鳥山明氏は、イラスト集「鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ」の序文にこれまでの思いを込めたとのことで、集英社の伊能昭夫氏が序文の一部を読み上げた。
■『DQVI、VII』
続いて、犬塚太一氏(スクウェア・エニックス)、山名学氏(ジニアス・ソノリティ)、眞島真太郎氏(アルテピアッツァ)が登場。当時、犬塚さんは新卒で入社したばかりで、いまより痩せていたというエピソードや、『DQVII』のシナリオは、なんとバインダー38冊ものボリュームだったことなどが語られた。
■『DQVIII、IX』
つぎに登場したのは市村龍太郎氏(スクウェア・エニックス)、藤澤仁氏(スクウェア・エニックス)、日野晃博氏(レベルファイブ)。『DQVII』の開発終盤に入社したという市村氏は、若くして貫禄があったらしく、新卒なのに堀井氏から「どこの部署から来たの?」と言われたとか(日野氏からも“態度が大きかった”と評されていた)。そんな市村氏らが手掛けた『DQVIII』について、藤澤氏は、「シナリオはバインダー8冊くらいにしよう」が最初の目標だったことを明かした。
『DQIX』については、すれちがい通信の地図交換が流行ったのは予想外だったという。地図を求めて、堀井氏も秋葉原に行ったとか。
■『DQX』
『DQX』の思い出を語ったのは、藤澤氏と、齊藤陽介氏(スクウェア・エニックス)、そして吉田直樹氏(スクウェア・エニックス)。吉田氏と言えば、『ファイナルファンタジーXIV』のプロデューサー&ディレクターとして知られているが、その前には『DQX』のチーフプランナーを務めていた。
ここで、『DQX』は、もともと『DQIX』として開発されていたという秘話を語る吉田氏たち。その後藤澤氏が『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』の開発のために一度チームを抜け、戻ってきたころには、コードネーム“シェンロン”が立ち上がっていたという。『DQX』については、ほかにもまだまだ秘話があるようだったのだが、途中で「ブッブー」というブザーが鳴ってしまい、残念ながらその内容を聞くことはできなかった。いつか明かされることを期待したい!
■『DQXI』
さて、ここまでナンバリング10タイトルの歴史を振り返ってきたわけだが……ここで、ニンテンドー3DS&プレイステーション4向けに開発中の『DQXI 過ぎ去りし時を求めて』のプロデューサーも務めている齊藤氏が、『DQXI』のロゴを手に登場。『DQXI』についても何か語らねば……ということで、堀井氏からポロリが! 『DQXI』では、なんと“ふっかつのじゅもんを入れたい”という。しかも、“昔の(じゅもん)も使えるようにしたい”というコメントも!? どういう仕様になるのか、いまから楽しみだ。
とある木曜日の会議室
毎週木曜日に、堀井さんとスクウェア・エニックススタッフが行っているという会議を再現したコーナー。このコーナーでは、さまざまな情報が公開された。新たに判明した情報については、追って改めて紹介する。
カウントダウン
あっという間に生放送開始から2時間20分ほどが過ぎ、いよいよ誕生日のカウントダウンへ。スクウェア・エニックス松田洋祐代表取締役社長も登壇し、記念すべき30周年の誕生日を、スタッフ&ファン全員でお祝いした。
カウントダウン後は、30周年を記念して造られた純米大吟醸“そして伝説へ…”で鏡開き。この“そして伝説へ…”は、なんと5月27日(金)11時より、福光屋オンラインショップ専用サイト、福光屋直営店の東京ミッドタウン店、金沢店で販売される。近日中に、玉川店、松屋銀座店、スクウェア・エニックスe-STOREでも販売するとのこと。
エンディング
ニコニコ生放送も、いよいよエンディングへ。最後に、コーエーテクモゲームスのシブサワ・コウ氏、任天堂の宮本茂氏、ミストウォーカーの坂口博信氏という、ビッグなクリエイターのサプライズメッセージが公開され、堀井氏も胸いっぱいの様子だった。
このニコニコ生放送の模様は、こちらのページからタイムシフト視聴が可能。ゲームファンにはたまらない内容になっているので、まだ見ていない人は、ぜひチェックしてみてほしい。
※本記事の画像は、ニコニコ生放送“ドラゴンクエスト30周年お誕生日カウントダウンスペシャル”をキャプチャーしたものです。