コックピットやエンジンを再現
2016年4月29日・30日、千葉県・幕張メッセにて開催されるニコニコ動画最大のイベント“ニコニコ超会議2016”。同イベントで、記者が個人的に注目していたのが、JALブース。なぜなら、Microsoft HoloLensが日本初公開出展を果たしたのだ。いまさら説明の必要もないかもしれないが、Microsoft HoloLensはマイクロソフトが開発中のARデバイス。昨年のE3 2015でも出展されており、業界でも大きな注目を集めるテクノロジーだ。既報の通り、JALでは、Microsoft HoloLensのコンセプトモデルを開発中であることを発表したばかりだが、今回デモ出展と相成った。E3 2015以降、(日本においてはとくに)Microsoft HoloLensの進捗があまりなかっただけに、「これは見逃せない!」ということで、朝いちばんにJALブースにかけつけてMicrosoft HoloLensを体験してみた。
というわけで、Microsoft HoloLensを実際に試遊。記者はE3 2015でMicrosoft HoloLensは体験済みだが、フィット感などは1年前よりも明らかに向上しているとの印象(あくまで印象ですが……)。そして驚かされたのが、瞳の位置を機械のほうで自動認識できるようになっていた点。Microsoft HoloLensでは、最適にコンテンツを楽しむために、個人差がある左右の目の距離にあわせてデバイスを調整する必要があり、E3 2015では、試遊前にアナログで左右の瞳の距離を図って……というプロセスを踏んでいたのだが、今回の試遊では瞳の位置を自動認識。格段に利便性が高まっているのだ。
体験できたのは、ボーイング737の運航乗務員訓練生用ツールとボーイング787型用エンジン 整備用訓練用ツール。ボーイング737の運航乗務員訓練生用ツールは、AR空間にボーイング737のコックピットを再現。副操縦士昇格訓練での補助的なトレーニングができるようになっている。コクピットの計器やスイッチを目視して確認していく……という仕組みだ
一方のボーイング787型用エンジン 整備用訓練用ツールでは、VR空間にエンジンを再現。360度ぐるりと見回すことが可能で、エンジンの構造や部品などが勉強できる。立体的に表示されるとやはり構造が理解しやすく、ARならではと言える。JALの担当者の方によると、「AR空間というのが大きいですね。教官の指導することを実際に確認したり、メモを取ることもできますから」とのこと。JALによる、Microsoft HoloLensのコンセプトモデルはゲームとは一切関係ないが、Microsoft HoloLensのひいてはARの大きな可能性を感じさせるコンテンツだ。
JALブースのMicrosoft HoloLensは、1日45名限定で体験可能で、ニコニコ超会議2016会場直後からJALブースにて整理券が配布される。1日45名となると、相当な狭き門となってしまうが、体験の価値はあり!
そのほかJALブースでは、“超ネ申ヒコーキ operated by JAL”が展開。こちらは、来場者が自分で紙ヒコーキを作り、タラップカーの上から飛ばすという催し。的にあたればJAL航空券などがあたる素敵なプレゼントが用意されているという。さらには、実物の航空機のエンジンの展示(ボーイング767)やフライトシミュレーターなども体験可能。JALがニコニコ超会議に出展するのは今回で2回目。「若い方に飛行機の魅力を知ってほしい」(JAL広報さん)とのことで、まさに飛行機の楽しさが満喫できるブースとなっている。飛行機ファンならずとも、JALブースをお見逃しなく!