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SUPERHOT TeamのFPS『SUPERHOT』PC/Mac/Linux版が、ValveのPCゲーム配信プラットホームSteamなどでいよいよ配信開始される(※編注:Steamでの配信は日本時間の26日早朝を予定。なお海外ではXbox One版も3月配信予定)。
本作は、「普段は超スローで、移動する時だけ時間が動く」というヒネリの効いたギミックが特徴的なFPS。プレイヤーは一発の攻撃で即死なうえ、基本的に敵に周囲を囲まれた圧倒的に不利な状況下からスタートするのだが、立ち止まった状態なら敵の動きはもちろん、弾丸が飛ぶさますらも目視できるので、敵の攻撃を縫うようにすり抜けてバッタバッタと倒していく、現実時間では不可能な超人プレイが可能となる。
いわばFPSをパズルとして再現したかのようなプレイ感覚なのだが、立ち回りが見事にハマって、白一色のスタイリッシュな世界に赤い仮想敵たちが崩れ落ちていくのを眺めるのは快感! 「マトリックス」のネオや、「リベリオン」のガン=カタの達人ジョン・プレストンになったかのような気分を味わえる。
SUPER HOTな陰謀メタフィクション
元々は2013年夏に行われた7日間で何かFPSを開発してみるイベント“7DFPS”を契機に開発され、そのユニークなゲームプレイが話題を呼んだために製品化が決定。クラウドファンディングを経て開発が続けられてきた『SUPERHOT』。
製品版では、30面以上で構成されるストーリーモードをベースに、ステージ内にわく敵を倒し続ける“エンドレスモード”、「素手のみ」や「リスタートなし」といったお題に沿ってプレイする“チャレンジモード”などを搭載。リプレイを編集して写真投稿サイトのインスタグラムのようにWeb経由でシェアできる“Killstagram”機能もついている。
ゲームの各モードは往年のコンピューターOS風のCUI(テキストベースのインターフェース)から選択することができ、メインのストーリーモードも、このインターフェース画面と(ゲーム内OSの)実行ファイル“SUPERHOT.exe”を軸に展開していく。
ストーリーはメタフィクション的な構成になっており、当初プレイヤーの友人から「ネットで見つけた謎の面白ゲーム」として送られてきた(作中世界の)『SUPERHOT』が、プレイを進めていく内に、どうやらただの「白い世界で赤い敵を倒していくだけのゲーム」ではなく、犯罪組織か国家組織が何らかの黒い意図をもって開発したものであるらしいことが判明する。
果たして『SUPERHOT』は、秘密組織の超人暗殺者養成プログラムか何かなのか? 檻に閉じ込めた状態で犬のように従うことを命じてくる謎のステージの出現、友人へのチャット内容のハッキングによる改変、そしてついに直接コンタクトしてきた内容からプレイヤーへの組織的監視まで判明し、事態は陰謀論めいたものへと発展していく。
日本語には対応していないが、そんなに難しい単語や言い回しは出てこないので、英語版ゲームをいくつか遊んだことがある人なら大して苦労せずに進められるはず。というか実際かなり面白いので、気になった人はチャレンジしてみてはいかがだろうか。