待望のエリーン専用新クラスが実装
ゲームオンが運営するPC用MMORPG『TERA :The Exiled Realm of Arborea』(以下、『TERA』)において、2016年3月9日に新クラス“くノ一”が実装予定だ。ティザーサイトで公開されているPVでは、ミニの着物のような衣装をまとった人気種族エリーンが軽やかに舞っている。イメージビジュアルでは桜の花びらが散っていて美しい。
【公式】ファンタジーMMORPG「TERA」2016.3.9新クラス「くノ一」PV
2月某日、日本運営プロデューサーの中川敬順氏から「アップデートの説明をさせてください」と、都内某所のレストランに呼び出された。他メディアとの合同インタビューだという。指定された場所に行き、

レストラン前で中川氏と合流した。そこはエンターテイメントレストラン・NINJA AKASAKA。くノ一実装に合わせて、忍者レストランでインタビューの収録をしたかったらしいのだ。しかも公開日の2月22日は“忍者の日”。ははぁーん、わかったぞ。この記事、出オチだな。
出オチじゃなかった
薄暗い店内を案内されて席についた後、中川氏から新クラスが説明された。2014年3月にエリーン専用の“ソウルリーパー”、1年後の2015年3月にはキャスタニック&ハイエルフ女性専用の“ヘビーガンナー”が実装。その半年後にはヒューマン女性専用の“ファイター”が登場し、4つ目の新クラスがエリーン専用の“くノ一”ということになる。
エリーンは『TERA』のアイコン的なキャラクターで、非常に人気が高い。「エリーンの新クラスはまだですか?」という声も多かったそうだ。

中川敬順氏(以下、中川)「現在はくノ一のカウントダウンサイトを公開していて、アップデート日が3月9日であること、2月27日に先行体験会を実施することをプレイヤーのみなさんに伝えています。先行体験会の参加者募集をしたら、定員80人のところ350人ほどの方にご応募いただきました。泣く泣く抽選して、落選の通知もたくさん送らなきゃいけなかったのが、少しつらかったですね」
韓国では2016年1月26日にくノ一が実装された。近いタイミングでNHN Entertainment社(韓国でのハンゲーム運営元)からNEXON Korea社に運営移管され、移管プロモーションと新クラスの相乗効果で人気が上昇。サーバー数をふたつから5つに増やしたが、それでもログインの待ち時間が発生しているという。
中川「日本でも大成功させなければと思い、関東最強パワースポットと呼ばれている秩父の三峰神社に行ってお参りしてきました」

忍者ではなくNINJA。忍者マンガへのリスペクト
くノ一は製作段階から日本の『TERA』運営チームも協力しているということで、中川氏は制作裏話を語ってくれた。“忍者(くノ一)と言えば日本”ということで、開発元から意見を求められたのがきっかけらしい。忍者のビジュアル的な資料を集めたり、動画を見て意見を出したり。
中川「彼らの忍者の知識って、ほとんどあの忍者マンガなんですよ」
――そういった感性は欧米も韓国も変わらないんですね。
中川「いろいろ質問されました。反映された意見もあれば、されなかったものもあります。2015年にsteamでローンチしたら英語圏のプレイヤーが爆発的に増えたんです。2015年後半はロシアでも盛り上がりました。そこから、日本や韓国だけではなく、世界全体にウケるものを作ろうという意識が強くなったみたいですね。今回のくノ一も、漢字の“忍者”ではなく、アルファベットで書いた“NINJA”がコンセプトです」
――世界の人が想像するNINJA像を強く押し出している、と。
中川「ゲージを溜めて必殺技を撃つ仕組みがあって、そのゲージの名前が“チャクラゲージ”なんです」
一応、気を使って“あの忍者マンガ”に書き換えたのだが、ここに来て“チャクラ”という用語が登場してしまった。逃げ場がないぞ。いや、チャクラは古代インドのサンスクリット語なので、たまたま開発陣にヒンドゥー教好きがいたということにしておこう。

続いて、グラフィック上の特徴についてお聞きした。『TERA』では新クラスと同時に新しい髪型とフェイスパターンも追加されるのがお約束になっている。今回は新髪型としてポニーテール+猫耳、おさげ+ウサギ耳が登場。
ソウルリーパーが他クラスのエリーンとは立ちかたが違ったように、くノ一は走りかたが異る。そのモーションは前傾姿勢で両腕を開いたいわゆる忍者走りで、移動スピードは全クラスで最速。いちばん遅いヘビーガンナーの移動速度が95なのに対して、くノ一は130なのだとか。






スキルのエフェクトもNINJAファンを意識していて、使用時にそのスキルを象徴する漢字が浮かび上がる。印を結んで自身を強化する極功術では“功”、火の玉を放つ火炎連弾では“火”。8回斬撃をくり出す神速閃の場合は斬られた“速”の字がはらりと分かれる。ここで、「ん?」と疑問を覚えた。漢字のセレクトがピンとこなかったのだ。
中川「こちらとしては「“速”じゃなくて“斬”のほうがかっこいいのでは?」とも話したんですけど、開発スタジオ側は“速”のほうがいい、と」
――単純に字の形として“速”のほうが好まれたということですか。
中川「そうですね。そういった感性は我々も受け入れました。ほかに、“復”にはいろいろな意味があるので“回”のほうがバフをイメージしやすいんじゃないかとか、“火”よりも“炎”が強そうという意見も出ました」
――NINJA感を強く出すとなると、外国人の意見を通すのが正解かもしれないですね。



