杉山Pと綾野APとの対戦も!

 プレイステーション4版『ストリートファイターV』(以下、『ストV』)の発売日となる2016年2月18日。東京・ソフマップ秋葉原アミューズメント館にて、『ストV』発売記念イベントが開催された。多くの参加者で賑わった現地の模様と、杉山プロデューサー&綾野アシスタントプロデューサーのインタビューをお届けする。

『ストリートファイターV』発売記念体験会が東京・秋葉原で開催、現地の模様をリポート_01
▲写真左、杉山プロデューサー。写真右、綾野アシスタントプロデューサー。

 イベント当日、同店は1階の入り口付近に『ストV』体験会特設コーナーを設置。プレイステーション4版の『ストV』が2台と、マッドキャッツ制アーケードコントローラが4台用意され、正午より店頭体験会が実施された。『ストV』は本日発売の大注目新作格闘ゲームであり、現地には非常に多くの人々が来場。自由参加形式の体験会はつねに希望者が絶えず、イベント中は体験台が休むことなくフル稼動していた。

 また、同会場にはカプコンの杉山プロデューサーと綾野アシスタントプロデューサーが来場。希望者は両氏との対戦も可能になっており、開発サイドとユーザーがともに楽しめるイベントとなった。

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 16時からは『ストV』購入者を対象としたトーナメント大会が実施。発売日後の実質の第1回公式大会として、非売品のTシャツや世界大会“カプコンプロツアー”のDVDなど、貴重な品が提供。上位入賞者に贈呈された。大会には12名が参加。杉山氏と綾野氏がマイクを持ち、実況解説付きの進行で楽しまれた。

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 なお今回の体験会と同様のイベントは、2016年2月18日から2月27日にかけて、大阪、愛知など各地の店舗にて開催予定だ。プレイステーション4版を体験プレイできるので、興味を持った人は是非足を運んでみてほしい。

開催スケジュールはこちら

■杉山P&綾野APインタビュー

――『ストV』が発売日を迎えしたが、いまのお気持ちはいかがでしょうか?

杉山プロデューサー(以下、杉山) ここまで来れたのは皆様のおかげです。いまはホッとしてます。これからはサーバーを何とかします(笑)。

綾野アシスタントプロデューサー(以下、綾野) これからが本番だと思っています。
国内外でさまざまな大会を開催していく予定なので、今年は皆様と『ストV』で盛り上がっていければと思っています。

杉山 来年はストリートファイター30周年なんですよね。具体的なことはまだこれからですが、もっと盛り上がるようにいろいろ仕込んでいきますよ。

――来場者と対戦した感触はどうでしたか?

杉山 ソフトの発売前に実施していたβテストをプレイしていた方はやはり強かったですね。こちらは本気を出さないと勝てない感じでした。中には格闘ゲームを『ストリートファイターII』以来にプレイした方もいらしたのですが、そういった方は波動拳や昇竜拳などを不都合無く出せていて安心しました。初めてプレイする方でもカンタンに必殺技を出せるようにした設計がハマっていてよかったですね。

綾野 過去作の経験者だけでなく『ストリートファイター』を初めて触るユーザーさんとも対戦したのですが、すんなりと必殺技を出せているようでしたね。『ストV』から初めてくれたユーザーさんもこれからいっしょに盛り上げていきたいと思います。

――開発でいちばん苦労した点はどういった点でしょうか?

杉山 グラフィックですね。『ストリートファイターIII』から『ストリートファイターIV』は2Dドット絵から3Dモデルへ変更という衝撃がありました。しか『IV』から『V』はどちらも3Dモデルなので大きな衝撃は難しく、最初はフォトリアルを試すなど試行錯誤をくり返しました。止め絵はカッコよく、動きのあるシーンは斬新、という条件をクリアーする方法を模索し、最終的に行き着いたのが油彩タッチです。格闘家のオーラを具現化する“気跡”を油彩タッチで表現し、キャラクターの個性を引き出すまでのプロセスには1年以上をかけたので、その点がいちばん苦労したと思います。

綾野 開発後半からの、サーバーとネットワークに苦労していますね。いまはユーザーさんにご不便をおかけしてしまっている点があるのですが、随時アップデートしてより快適に便利にしていきますので暖かく見守ってほしいと思っています。

――初心者向けのキャラクターを教えていただけますでしょうか。

杉山 完全に初心者であればリュウを使ってほしいですね。リュウの性能は基本中の基本なので、思い通りに技を出せるようになるための練習に最適です。リュウさえうまく動かせるようになれば、ほかのキャラクターを使ってみたくなったときにも基本的な立ち回りができるようになっていると思いますよ。

綾野 ラシードがオススメです。彼はレバーをガチャガチャしてボタン連打するだけで必殺技が出ます。アーケードコントローラだけではなく、ゲームパッドでも扱いやすい設計にしましたので、初心者の方でも入りやすいと思いますよ。

――これから予定している展開を教えていただけますでしょうか。

杉山 本作はアーケード展開していないため、日本国内での大会実施の施策は見えづらい部分があると思います。この点に関してはパートナー企業さんやイベントホールと連携し、プレイヤーが集まることができる機会や場所を用意していこうと思っているので期待してほしいですね。もうひとつ、本作は対戦だけでなくサバイバルモードやストーリーなど、ソロプレイ用モードを充実させています。“格ゲーは対戦ばかりで怖い”といったイメージを払拭しつつ広めていければと考えています。

綾野 今後1年をかけて、アップデートにて新キャラクターを6キャラ追加予定です。興味を持っていただいた方は、シーズンパスを購入してほしいですね。1キャラを単体購入していくと6000円相当のところ、シーズンパスでは3000円とお買い得になっています。シーズンパスではその6キャラに加え、それに紐づくアレンジコスチューム、加えてプレイステーションのカスタムテーマが付くのでぜひご検討ください!

――『ストV』で注目してほしい部分はどういったところでしょうか?

杉山 本作はゲーム内容に詳しくなくても、プレイヤーがすごいことをやっているのがわかりやすいです。プレイを見ているだけでも楽しいので、とりあえずまずはコンテンツに触れてほしいですね。すごいプレイを見て自分もやってみたいと思ったら、けっこうできちゃうものなので、そこから参加してみてほしいと思います。加えて、“『ストV』をプレイしていたらモテるよ”といった世界を作ろうと計画中です。具体的にはまだ言えませんが、“クール”なコンテンツにしていく予定なのでご期待ください!

綾野 本作のスローガンのひとつに、バトルバランスやユーザーのスキルをリセットするという内容があります。その効果の1例を挙げると、前作で世界チャンピオンになったかずのこはもちろん本作でも強いと思うのですが、今年もチャンピオンかというと、必ずしもそうではありません。今回『ストV』から始めた誰かが世界チャンピオンになるかもしれないというシーソーゲームがおもしろいので、そういった対戦シーンのリセットに注目してほしいと思います。