2月16日からオープンサービス開始
ゲームオンが2016年2月16日にオープンサービスの開始を予定している、PC用MMORPG『ロードス島戦記オンライン』。ジャンルを“ネオクラシックMMORPG”と銘打ち、あえて2Dグラフィックを選択した意欲作だ。“ロードス島戦記”という名前だけでわくわくする人は多いだろう。このタイトルにはそういう魔力がある。
4つ目のベースクラス“ローグ”
さて、本稿の主題はオープンサービス以降に実装される新クラスだ。2月16日からは新たなベースクラスとして“ローグ”が追加。短剣を使う近接アタッカーで、毒によるデバフ効果と潜伏状態からの攻撃が鍵となる。
スキル“ダーク・ブレイド”を使うと通常攻撃に毒の効果が付与され、継続ダメージを与えられるようになる。毒の効果は5段階まで蓄積され、数に応じて“ベノムクラッシュ”の威力が強化されるのだ。
もうひとつの注目スキルは“コンシール”。こちらから攻撃するまで敵から見つかりにくくなるスキルで、潜伏状態で放つ攻撃スキル“スタブ”は超強力だ。ちなみに、離れた位置から一瞬で対象の背後に回り込む“シャドウラン”にも潜伏効果はあるため、スッと近づいて致命的な一撃を与えることも可能だ。一連の流れがうまく決まると、めちゃくちゃかっこいい。
1次クラスに転職して戦力を強化
ローグの追加と同時にレベルキャップが30に解放され、1次転職が実装される。転職はレベル20から可能で、王都アランにいる各クラスのマスターから受ける転職クエストをクリアすればオーケー。ベースクラスの特性を強化したタイプか別の特性を伸ばしたタイプのどちらかを選択できる。いくつか事前に体験させてもらった1次クラスを紹介しよう。
■エスカイア 1次クラス“ナイト”
ナイトはエスカイアの攻撃能力を伸ばしたクラスだ。防御能力を高めて純タンカーとして進化させる場合は“パラディン”を選択することになる。
ナイトはおもに接近戦を得意とするアタッカー。軽装なので防御力はそこそこといったところだが、単体への攻撃力は非常に高い。魔法扱いの中遠距離スキルも3つ習得できるものの、ナイトは魔法攻撃力が低いため、あくまでもサブ的な扱い。持ち味は高い物理攻撃力を活かしたスピーディーな攻めにある。
ユニークなスキルとしては“プリパレーション”がある。いわゆるカウンタースキルで、発動準備中に攻撃を受けると即座に反撃してダメージを与えられる。発動しなくても、“スラッシング系”に分類される3つのスキルの攻撃力を高める効果もあるので、とりあえず使っておけば損はない。
■オラクル 1次クラス“モンク”
モンクは支援能力に特化したクラス。回復をメインにする“プリースト”とは異なり、重装備も可能なので、ある程度は接近戦もこなせる。サブタンカーとして多少は敵意も稼げる器用なクラスだ。
最大の特徴は“ブレス”、“レイズモラル”、“バトルソング”という3つのバフスキル。ブレスとレイズモラルは単体を強化するスキルで、自分に使えばソロでもばりばり戦える。
原作にも登場するバトルソングは、範囲内のパーティーメンバーを一気に強化するスキルだ。効果中は持続的にMPを消費していき、別の行動をとるまでは効果が持続する。ボス戦などでは、いかにバトルソングの効果を持続させられるかが重要になりそうだ。
■マジックユーザー 1次クラス“ソーサラー”
多彩な遠距離攻撃スキルを使いこなすソーサラーは、マジックユーザーの正統進化系クラス。もう一方の“ウォーロック”は闇堕ちした魔術師で、そちらは弱体化魔法を得意としている。
純粋な遠距離アタッカーということで火力は随一。炎に氷、雷と、派手な魔法を撃ちまくるのはとにかく気分がいい。だが、ソーサラーたる者、やはりクレバーに戦いたいものである。仲間がピンチに陥ったら、敵1体を眠らせる“ディープ・スリープ”や空中に巻き上げる“ハリケーン”で敵を無力化し、立て直すための時間を稼ぎたい。戦況を冷静に見守り、心のメガネをクイッと上げつつ的確なスキルを放つ。それがソーサラーの醍醐味である。
■ローグ 1次クラス“シーフ”
ローグから転職できる“スカウト”と“シーフ”は、どちらも攻撃能力を高めたクラスだ。鋭い一撃で大ダメージやデバフを与えるスカウトに対して、シーフは攻撃を積み重ねることを得意としている。ガンガン攻撃するタイプの近接アタッカーといったところだろうか。
シーフの攻撃スキルは“アディション”、“フェイタルウーンド”、“ブリード”の3タイプに分かれており、それぞれを使うたびにレベルが蓄積(最大5段階)。レベルに応じて威力が向上するので、攻撃を続けるほど大ダメージを狙えるようになる。潜伏して不意を衝くスキルも持っているので、単純なアタッカーとしてはナイト以上の素質を持っていると言えそうだ。
ネオクラシックMMORPGの本領に期待
パッと見の印象では、いまの流行とは違う道を歩んでいるように感じるが、真に“ロードス島戦記”ファンに遊んでほしいのであれば、これもアリだな、と思う。“ロードス島戦記”のストライク世代は40歳前後。MMORPG黎明期の2Dタイトルに熱中した人も多いだろうし、詳細に描かないことで、想像しながら遊ぶ“テーブルトークRPG的な演出”とも受け取れる。
要求スペックが低いため、低価格のノートPCでも動作しそうだ。俯瞰視点なので視野が広く、ディスプレーの解像度が低くてもストレスはあまり感じないはず。そういう意味では時代にマッチしたタイトルなのかもしれない。