マリオのプレイ、ステージメイクの限界に挑戦!

 2016年1月30日~1月31日、千葉・幕張メッセにて開催中の、ゲーム実況とゲーム大会の祭典“闘会議2016”。初日の1月30日(土)には『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦が行なわれた。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_01

 本イベントは『スーパーマリオメーカー』2大要素、ステージを“つくる”、そのステージを“あそぶ”プレイヤーのナンバーワンを決めようというもの。闘会議2016が始まるとさっそく、“あそぶ王”を目指す多くの遊者たちがエントリーし、事前にWebで選考された32名の“つくる王”候補たちのステージに挑戦。“あそぶ王”を目指す者たちは、4人いっせいに用意されたステージの中から選ばれた1ステージを同時にプレイし、もっとも速くクリアーしたプレイヤーが勝ちとなり、次の試合へ進出。決勝ステージに上がる8名になるまでこの戦いをくり返し、それと同時にどのステージがおもしろかったか、プレイを見た視聴者にアンケートを実施。支持率の低かったステージ作成者は脱落となり、“つくる王”候補も絞られていった。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_02
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_03
▲1、2回戦は巨大マリオが見守る任天堂ブースの『スーパーマリオメーカー』専用ステージで行なわれた。

 1、2回戦のステージを攻略、突破した“あそぶ王”候補たち8名は、決勝ステージが行われる闘会議ブルーステージに集結。そして1、2回戦のニコニコ生放送時のアンケートで2名までに絞られた“つくる王”候補の最終ステージを使った準決勝がスタートした。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_04
▲司会進行、実況を担当するのはゲーム好きなお笑い芸人としておなじみのアメリカザリガニ、平井善之さん(写真左)と、うしろシティの金子学(写真中央)さん、阿諏訪泰義(写真右)さん。
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_05
▲任天堂からは『スーパーマリオメーカー』プロデューサーの手塚卓志氏(写真左)、同ディレクターの押野洋介氏(写真右)がゲスト&解説として駆けつけた。

 準決勝は予選突破者を2グループ(4名×2)に分けて対決。準決勝1試合目に選ばれたステージは、製作者いわく「(パターンがわかれば)20秒でクリアーできる」というショートコース。しかし、進むルートや入る土管をまちがえると即アウトになってしまうタイプのステージだったため、意外にも4人全員が苦戦。そんな中でも冷静に正解のルートを見つけて抜け出した、おかげ選手が決勝に進出した。

 準決勝2試合目は、1試合目のショートコースとはタイプのちがう、ステージのギミックへの気づきよりも操作テクニックが要求されるタイプのステージでの勝負となった。これを制したのは迷いのないプレイで先へ先へと進んだ広樹選手。そして、そんな広樹選手はじめプレイヤーのテクニックが目立つステージ構成だったのが功を奏したのか、“つくる王”を決めるニコ生アンケートでは準決勝2試合目が70%を超える人気を獲得。よって準決勝2試合目のコースを作った、こなさんが“つくる王”の栄冠に輝いた。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_06
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_07
▲誰かがゴールするか、制限時間の5分を過ぎるまでなら何度マリオが死んでもオーケー。そのため同じ死ぬにしてもトライ&エラーで何か情報を得るのが重要だったようだ。
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_08
▲「つくる王」の優勝商品、世界に1着しかない『スーパーマリオメーカー』ジャケット。

 決勝戦の舞台となったのは、『スーパーマリオメーカー』スタッフが「叡智を絞って作った」(押野氏)という、この日のための特別ステージ。しかも合計4ステージも用意されているというゴージャスさ。1~3ステージ目は最終試合でアドバンテージを得るための戦いで、1勝ごとに相手より10秒早くスタートできるようになるという条件。これを聞いて「たった10秒、最大でも30秒」と思う人もいるかもしれないが、ここまで勝ち上がってきたプレイヤーにとっては「(30秒の差は)終わってます」(広樹選手)といえるレベルのハンデとのこと。そんなプレイヤーにとってはプレッシャーのかかる中でスタートした前哨戦だが、結果はなんと、おかげ選手の3戦全勝。準決勝1試合目でも光ったおかげ選手の冷静さがいち早くステージのギミックを解き明かし、どのステージも危なげなく勝利を収めた。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_09
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_10
▲先へ進むために必要なしかけを手早く見つけるおかげ選手。広樹選手のモニターとWilUゲームパッドは、最終試合のスタートから30秒間、暗幕に覆われるというアナログな方法で操作不能に。

 しかし、最終試合にはさらなるドラマが待っていた。30秒のアドバンテージを得て着実に歩みを進めるおかげ選手だが、それを上回るスピードで広樹選手が猛追。最後の難関、クッパ3匹を倒して進む“シューティングゲーム”で広樹選手が先にすべてのクッパをノックアウト! 劇的な逆転勝利で“あそぶ王”の座を勝ち取った。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_11
ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_12
▲優勝した広樹選手には“あそぶ王”仕様のジャケット、トロフィー、ピンバッジなどが贈られた。

“あそぶ王”広樹選手インタビュー

――おめでとうございます。まずは決勝ステージでの試合を振り返ってほしいのですが、準決勝は2試合目のほうでしたよね。ステージの印象は?
広樹 じつは前の試合(2回戦)と同じ製作者さんのステージで、すごいテクニカルなステージでした。ギミックをどう解くかよりも、自分のテクニック面の実力が出るステージでしたね。

――同じ製作者さんのステージというのは、プレイしたらすぐわかるものですか?
広樹 クセはわりとなくて、(テクニックが必要なステージといっても)全然別のベクトルのステージでしたね。

――決勝は出だしの3試合がちょっとヤバかったというか……
広樹 かなりヤバかったですね(笑)。

――どんな心境で最終試合(4試合目)に臨みましたか?
広樹 正直30秒のハンデは終わったと思ったんですけど、始まってから30秒経つ(感覚)のが早かったんですよね。頭の中で。「これぐらいの時間なら追いつけるかもな」というのはありましたね。

――やはり謎解きよりはテクニックやスピードに自信がある?
広樹 そうですね。テクニックが(クリアーに)左右するステージが得意だと思っています。今日の1回戦目なんかは、足場が少なくてその足場をトントン乗り越えていくステージだったんですけど、そういうタイプは自信がありましたし、ノーミスでいけました。

――今日の大会で「このステージはキツい!」と思ったステージはありましたか?
広樹 準決勝の1試合目ですかね(笑)。あれはけっこう運も左右しそうなので。

――“あそぶ王”に向けて何か特別な練習はしましたか?
広樹 大会用の練習をしたわけではないですが、ふだんから(ニコニコ)生放送をやっていて、そこで成功率が0.0001%みたいな鬼畜コースをずっとやっていて、それが実力になったと思います。

――最後に広樹さんにとっての『スーパーマリオメーカー』の魅力を教えてください。
広樹 小さいころから『スーパーマリオワールド』とかスーパーファミコンのマリオをやっていたので、それのギミックを自分で作って自分でクリアーするっていうのは画期的、任天堂さんこんなすごいものを作って大丈夫なんかな? と思ったり(笑)。あとは海外に難しいコースを作る人がいて、その人のコースを50時間でも60時間でもかけてクリアーするのがすごい達成感ですね。今日の大会も30秒差をつけられて終わったと思ったんですけど巻き返せて、今年の運を全部使いはたしたなってぐらいのうれしさでしたね。

ふたつの“マリオ王”をかけた熱いバトル! 『スーパーマリオメーカー』“つくる王”、“あそぶ王”決定戦【闘会議2016】_13

任天堂制作“あそぶ王”決勝コースは後日配信予定

 今回の『スーパーマリオメーカー』“つくる王”“あそぶ王”決定戦の決勝戦で使われた、任天堂スタッフ製作の4ステージは、後日配信される予定とのこと。詳細が決まりしだい『スーパーマリオメーカー』公式サイトでアナウンスされるので、気になる人は要チェック。配信された際にはクリアータイムを記録して登録できるので、練習して“あそぶ王”超えを目指そう!