台湾デベロッパーから刺激を受けました

 2016年1月28日~2月2日、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて開催されている、台北ゲームショウ2016。ファミ通.com取材班は、会場にてゲームデザイナーの上田文人氏を発見。短時間ながらも話をうかがう機会に恵まれたので、その模様をお伝えしよう。ちなみに、上田氏は視察で台北を訪れていたということだったので、ゲームに関する質問がないことをご了承いただきたい。

台北ゲームショウ会場で上田文人氏を直撃!【台北ゲームショウ2016】_01
▲SCEブースにて出展されている『人喰いの大鷲トリコ』“プロジェクション・トリコ”の前でパチリ。

――台北ゲームショウに来られていらっしゃるとは思っておらず、驚きました。

上田文人氏(以下、上田) これまでアジア地域を訪れる機会があまりなかったですし、台北が盛り上がっているということや、“プロジェクション・トリコ”が出展されるということもあり、今回はgenDESIGN(ジェン・デザイン)の視察として来ました。

――台北ゲームショウを訪れるのは初めてなのですか?

上田 初めてですね。今回はステージに登壇するわけではなく、イベント視察となりますので、いろいろな場所を見ることができています。

――ご覧になった印象はいかがですか?

上田 “若い”ですかね。それは据え置きゲーム機の歴史もそれほど経っていませんし、ゲームのプレイヤーが若いな、と。プロモーションやゲーム紹介の仕方を見ると、日本よりも若い世代がゲームを楽しんでいるという印象があります。

――ゲームショウ以外の台北の印象は?

上田 いくつか見たいと思っていたところはあったのですが、昨日夜市に出かけた際、道すがらたまたまバイクの小さな修理工場が立ち並んでいた通りを歩いて。オイルのニオイがしたその通りは、印象深かったですね。お店ごとに扱っているパーツが異なっていて、ジャンク屋のような様相で。マフラーだけ、エンジンだけを取り扱っているお店が並ぶ風景は、数十年前の日本を思い出しました。日本からさほど離れていない台湾で異国情緒を感じることができましたし、また訪れたいと思いましたね。

――街の景観や雰囲気からクリエイティブのインスピレーションを受けることもあるのでしょうか?

上田 直接何かを取り込もうというのはありませんが、「こういう場所でもお客さんは楽しんでいるんだな」と、自分が何かを作るときに想像することがあるかと思います。

――台北ゲームショウでは台湾デベロッッパーが注目を集めましたが、台湾デベロッパーに対しての印象はありますか?

上田 台湾デベロッパーにはとても興味があります。台湾の開発力の高さはもともと知っていましたが、アイデアですとか企画力、作家性も上がってきていますので「僕らもがんばらないと」という刺激を受けました。