『ストリートファイターV』杉山プロデューサーインタビュー! 開発状況や新キャラクターについてを直撃取材

カプコンの新作対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV』のプロデューサーにインタビュー。

●プロデューサーに直撃取材!

 カプコンから2016年2月18日に発売予定の最新対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV』。本作のプロデューサーである杉山氏に現在の開発状況や新キャラクターのファン、そして、2015年12月に開催された『ウルトラストリートファイターIV』の公式世界大会“カプコンカップファイナルズ2015”を現地観戦した感想などを伺った。

カプコン
杉山晃一氏
『ストリートファイターV』のプロデューサー。『ストリートファイター』シリーズは、『ウルIV』で初のプロデュース業を勤めた。アシスタントプロデューサーの綾野智章氏とともに精力的にPR活動を行う。(文中は杉山)

●ユーザーの意見を取り入れながら開発は順調に進行中

――まずは、直球の質問を。『ストV』の開発は順調に進んでいるのでしょうか?

杉山 順調です。2016年2月の発売を目指して、スタッフ一同鋭意制作中です。

――複数回行われたベータテストの反響はいかがでしたか?

杉山 ベータテストについては、本当に多くの方に、 さまざまな角度からのご意見をいただきました。 我々としては、 すべてのご意見に目を通して、より遊びやすく、かつイースポーツ(エレクトロニック・スポーツのこと。対戦ゲームを競技として捉える際の名称)として競技的に見てもユーザーの皆様が納得できるゲームに仕上げていきたいと考えています。 また、本作は発売後も新キャラクターが追加されるなど進化を続けていきますので、 継続的にご指導いただければと思います。

――では本題に入ります。 ソフト発売時に使用可能なキャラクターとして、ファンが公開されました。ファンはどのような立ち位置のキャラクターなのでしょうか?

杉山 新しいシャドルー四天王のひとりです。サガットが抜けて、新四天王としてファンが入りました。ですから、ストーリーに深く関わってくる重要なキャラクターです。

――どのような特徴があるのでしょうか?

杉山 背がいちばん高いキャラクターを作りたかったので、とにかく大きいです。さらに言うと、ファンは数字の2にすごく固執しているという設定があるので、 爪先立ちすると身長が222センチになるんですよ(笑)。

――(笑)。バトル面ではどのような特徴が?

杉山 リーチが長くて嫌らしい闘いかたができるキャラクターです。また、いままでの『ストリートファイター』にない要素ということで、毒手を入れました。 特定の必殺技に、 相手を毒状態にするという性質があります。

――確かに毒手は『ストリートファイター』シリーズでは初めての要素ですね。

杉山 じつは『ストIII 3rd』最後の新キャラクターを、レミーと毒手の使い手で争っていたことがあるんですよ。 ただ、 そのときは最終的にレミーが選ばれたので、日の目を浴びることはありませんでしたが。

――そんなことがあったんですか!?

杉山 その話を先輩から聞かされていて、「いつか毒手の使い手を出したいね」とディレクターと話していたんです。 今回晴れて登場させることができました。 ここだけの話、 大きな袖の中に暗器をたくさん仕込んでいるという設定を考えていた時期もありました。

――毒手はどのように使うのでしょうか?

杉山 先ほど少し触れた通り、 特定の必殺技を当てると相手が紫色の毒状態になり、 少しずつ体力が減っていきます。また、Vスキルは毒の弾を投げる技で、 これに触れると毒状態になります。 毒状態になると少しずつ体力が減っていくので、 相手を焦らせることができると思います。

――少しずつ体力が減っていくのは、 対戦相手に嫌がられそうな性能ですね。

杉山 そうですね。 人を食ったような動きをしますし、 声を当てていただいた千葉繁さんの演技も手伝って、 相当相手の心を揺さぶることができるキャラクターだと思います(笑)。

――Vトリガーも毒を使ったもので、これまでにない性能をしていますね。

杉山 Vトリガーはファンの周囲に毒を発生させる技です。発動させるともわもわーっと紫色の毒が噴出するエフェクトがファンのまわりに出て、そこに近づくと毒状態になってしまいます。 ガードしていても体力が減っていくので、相手は嫌がるかもしれません。

――では、飛び道具やリーチの長い技で闘いつつ、Vトリガーを発動したら相手に近づくというスタイルになるのでしょうか?

杉山 そうですね。リーチがあるので離れた位置からチクチク攻撃して、Vトリガーを発動したら近づく形になると思います。 移動技もあるので、 放物線を描く飛び道具などと絡めてラッシュをかけることもできます。離れて闘うか、 近づいて闘うのか、 その攻守の切り換えがポイントになるでしょうね。

新キャラクターのファン。

●追加キャラクターは1年かけてリリース

――今回はストーリーを充実させるという発表もありました。これについてはいかがですか?

杉山 今回はストーリーにも力を入れていきます。時代設定をしっかりさせますし、「こうだったんだ!」という感じに過去作とのつながりや人間関係なども見せていきたいと考えています。たとえば、『ストZERO』シリーズはいままでパラレルワールド的な印象があったと思いますので、そのあたりもはっきりさせていこうかと。

――それで『ストZERO』からの復活キャラクターが多いんですね。

杉山 詳細はまだ話せませんので、そのあたりは後日公開される続報に期待してください。

――ちなみに、『ストZERO』からの復活キャラで、『IV』にも『V』にも登場していないのはおそらくソドムだけのような気がします。ソドムは忘れられてしまったのでしょうか?

杉山 忘れてはいません(笑)。ソドムは『ストZERO』からの復活候補にいたんですけど、ストーリー的に絡ませにくいんですよね。ソドムが出るとなるとマッドギア絡みになってしまう。コーディーもハガーもガイもいない状態でソドムというわけにはいきませんから。あと、ソドムの場合セリフを全部当て字にしないといけないので、あれが結構たいへんなんです。これは冗談ですが(笑)。

――(笑)。追加予定の6キャラクターは2016年内に登場させるのでしょうか? また、どのような基準で選ばれたのでしょうか?

杉山 1年以内に登場させます。この6キャラクターはユーザーさんの声やストーリー的な要素で選ばれた部分が大きいですね。

――ほほう。アレックスの人気は結構高いんですね。

杉山 じつは、カプコンUSAの調べで、アレックスの北米人気がメチャクチャ高いことがわかったんですよ。日本とは傾向が違いますよね(笑)。北米のユーザーからどうしても入れてほしいという要望がたくさん寄せられたんです。それに、朴念仁で無骨な味のあるキャラクターだし、『ストIII』の主人公という立ち位置なので、もう一度フィーチャーさせようと。

――リリースは約2ヵ月に1キャラクターというペースでしょうか? EVOなどの大きい大会の直前にリリースされると、選手が戸惑ってしまう可能性も考えられます。

杉山 リリースのタイミングはまだ開発内で協議中ですが、不公平のないようにリリースのタイミングは事前に告知しておく形になると思います。

――なるほど。発売後の状況を見て、プレイヤーの納得するような形でリリースということですね。

杉山 基本的にはそうなると思います。ですが、イースポーツとして遊ぶ以外のユーザーさんも多いわけですから、「EVOの3ヵ月前からはもうキャラクターの追加はありません」とした場合、ライトに遊んでいるユーザーさんがかわいそうですよね。だからそこのバランスも考えないといけないと思っています。