小学生最強を決める“ポケモン竜王戦”!!

 2015年12月27日、株式会社ポケモンは東京・よみうり大手町ホールにて、株式会社ポケモン主催/読売新聞社・日本将棋連盟共催によるイベント“第2回 ポケモン竜王戦”を開催した。ポケモン竜王戦とは、将棋界最高峰の公式戦である“竜王戦”を主催する読売新聞社と日本将棋連盟の全面的サポートにより誕生した特別企画。棋士の最高の栄誉である“竜王”の名を冠し、ポケモンバトルの小学生最強を決める大会だ。

 大会種目は、ポケモンのゲームとカードゲームの2種類。今大会は、春・秋の公式大会(ポケモンワールドチャンピオンシップス2016 日本代表決定戦およびコロコロチャレンジ)で上位入賞した選手のみが参加できる完全招待制の大会となっている。今大会の大きな特徴は、準決勝以上では通常のルールのみではなく、ポケモン竜王戦ならではのルールで戦わなくてはならないところ。ポケモン竜王の座を獲得するためには、入念な事前準備はもちろんのこと、臨機応変に戦略を組み立て、状況に合わせて頭脳戦に打ち勝つ必要があるのだ。優勝者は、ポケモン竜王の栄誉のほか、トロフィーおよび副賞をもらえるほか、2016年開催予定の“ポケモンワールドチャンピオンシップス2016”への招待が約束されている。

将棋の渡辺明竜王もゲスト出演! 小学生最強を決める“第2回ポケモン竜王戦”の模様をお届け!!_01
▲こちらは決勝戦のステージ。センターに巨大なメガリザードンXが配されたド派手な飾り付けが目を引く。
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▲優勝者に副賞として贈られるのは、メガリザードンXが掘られた駒。竜王戦ならではの豪華賞品にびっくり!

緊迫のゲーム・カードゲーム決勝戦!

 当日は、午前中からゲーム・カードゲームの出場選手各16名、総勢32名による予選会が開催。グループリーグによる総当り戦によって、各グループ1名の予選突破者を選出すべく、師走の寒さを吹き飛ばす熱戦が繰り広げられた。その後の準決勝を経て、午後16時30分からは決勝大会が開催。以降は、その模様をお届けする。

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ゲーム部門を制したのはタシロ コウタ選手!

 決勝ステージで最初に行われたのは、予選リーグと準決勝を勝ち上がってきたミヤシタ チヒロ選手(ポケモンワールドチャンピオンシップス2015日本代表決定大会3位)とタシロ コウタ選手(コロコロチャレンジ 東日本王者決定大会3位)による決勝戦。バトルルールは場に2匹のポケモンを出す“ダブルバトル”で、2ラウンド先取で勝利となるというもの。今回は8匹エントリーのサイドボード方式(バトルボックスに登録した4匹に加え、デッキシートに記入した4匹のポケモンを用意し、大会レギュレーションに準じてポケモンを入れ替えられる方式)が採用され、より幅広い戦略眼が試される環境でのバトルとなった。

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▲決勝戦まで勝ち上がったタシロ コウタ選手(写真左)と、ミヤシタ チヒロ選手(写真右)。
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▲解説は、ゲームフリーク所属『ポケットモンスター』シリーズのバトル開発担当の森本茂樹氏(写真左)。

 第1戦目は、ミヤシタ選手の初手がウルガモスとハリテヤマ、後続がメタグロスとギラティナだったのに対し、タシロ選手は初手がニンフィアとロトム(ウォッシュ)、後続がディアルガ(4匹目は未登場)。ミヤシタ選手はハリテヤマの“はらだいこ”とメタグロスの“じこあんじ”を組み合わせた攻撃で相手を圧倒することを狙ったものの、タシロ選手のディアルガに対して決定打を与えるには至らず。タシロ選手のロトムの巧妙な立ち回りもあり、タシロ選手に軍配が上がった。
 第2戦目は、ミヤシタ選手が初手でトゲキッスとマリルリ、後続にギラティナとメタグロスを投入。対するタシロ選手は、初手でガルーラとドーブル、後続はランドロスとディアルガという布陣に。タシロ選手は、ドーブルの“へんしん”によってメガガルーラ2匹を並ばせる策を取ってペースをつかむことに成功。1戦目でも活躍したディアルガを軸に、ランドロスの“いかく”によって相手の“こうげき”を下げる手堅い戦略で連勝を収めた。

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カードゲーム部門の勝者はオカダ レオ選手!

 ゲーム部門の決勝戦のつぎに開催されたのが、ポケモンカードゲームの決勝戦。こちらで決勝戦に駒を進めたのは、オカダ レオ選手(コロコロチャレンジ広島大会1位)とオオムラ ヒトシ選手(コロコロチャレンジ広島大会2位)。このふたり、偶然にも同じ地方大会での上位入賞者で、なんどか対戦経験もある顔見知りのあいだがら。ポケモン竜王戦独特の緊張感の中にも、対戦中にざっくばらんな会話が飛び出すリラックスしたムードでの試合となった。

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▲カードゲームの竜王の座を争ったオカダ レオ選手(写真左)とオオムラ ヒトシ選手(写真右)。
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▲解説は、クリーチャーズのゲームデザイナー・辻川亮氏。
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 カードゲームのルールは、2ラウンド先取で勝利となる最長3ラウンド制。初戦は大会当日に運営側から渡されたデッキをもとに戦略を立ててのバトル。オカダ選手がMリザードンEXとアイアント、オオムラ選手がMレックウザEXとピクシーを軸にし、たがいに持っている300ダメージの攻撃をいつどのように使うのかが勝負のわかれ目となったが、先行してワイルドブレイズを放ったオカダ選手が激戦を制する形となった。
 2戦目と3戦目(3戦目の使用デッキはMCによるクジで決定)は、両選手が事前に準備してきたデッキでのバトル。1戦目の派手な展開とは打って変わって、緻密なプレイングが展開された。苦戦を強いられながらも2戦目で勝利を収めたのは、相手のアタッカー・シェイミEXを倒したオオムラ選手。
 フルセットまで持ち込まれた3戦目では、手札が悪くオオムラ選手が最初からシェイミEXをバトル場に出す不利な展開に。2ターン目でオカダ選手が見事に弱点を突いてシェイミEXを倒したことで、短時間で勝利を収める劇的な幕切れとなった。

豪華ゲストによる賞品授与

 表彰式には、渡辺明竜王が再び登場。ゲーム・カードゲームの勝利選手たちに「今日は長い一日だったと思うが、私も熱戦を見守りました。かっこいい日本の代表として、世界大会でもがんばってきてください」と、熱いメッセージを伝えていた。また、ステージには、ポケモン代表取締役社長・石原恒和氏と、ゲームフリークの『ポケットモンスター』シリーズディレクター・増田順一氏も登壇。タシロ選手とオカダ選手それぞれを激励し、優勝賞品を手渡していた。

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▲ゲームのポケモン竜王となったタシロ選手。
▲カードゲームのポケモン竜王となったオカダ選手。
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 当日の模様はコチラの動画をチェック!