『カルカソンヌ』シンプルながらも奥が深い、ボードゲームの定番【ボードゲームガイド】

テレビゲームやスマホゲームもいいけれど、いまボードゲームが熱い! というわけで、これからボードゲームを遊ぶ人に向けてオススメタイトルを紹介していくコーナーがスタート。

●ボードゲームのコーナーがスタート

 テレビゲームもスマホゲームもいいけれど、いまボードゲームが熱いんだよ! ということで、これからボードゲームを遊ぶ人に向けてオススメタイトルを紹介していくコーナーが、本日よりスタート。
 記念すべき第1回は、2000年に発売されて以来、数々のアワードを受賞した傑作『カルカソンヌ』を紹介しよう。正方形のタイルをつなげて地図を作っていくような感覚がたまらなく楽しいゲームだ。

▲『カルカソンヌ』のパッケージと中身一覧。

●タイルをめくって置くだけの簡単ルール!

 本作は、ドイツのHans im Glück Verlag社から2000年に発売されたボードゲームだ。デザイナーは、クラウス・ジャーゲン・リード氏。ふたりから5人まで遊べるようになっている。日本ではメビウスゲームズから3200円[税込]で発売されており、比較的入手しやすいゲームだ。
 ルール説明は5~10分、プレイ時間は30~40分程度で、誰でもすぐ遊べるはず。裏になっているタイルをめくり、その絵柄にあわせてタイルをくっつけていくだけなので、運要素も強い。初プレイの人が経験者を負かしてしまうこともよくある。
 もちろん運だけでなく、強くなりたいと思えばそれに応えてくれるだけの奥深さも兼ね備えているからこそ、本作は傑作と言われている。
 簡単にルールを見ていこう。下の写真のような正方形のタイルが72枚ある。

▲タイルはこんな感じで72枚ある。左側は裏側でゲーム中は裏側になっている山から無造作に1枚とってめくる。右側は表。絵柄は24種類。

ゲームを始めるときは、指定されたスタートタイルを表にしてプレイするテーブルの中央に置き、残りのタイルは全部伏せてよく混ぜておく。
 プレイヤーは順番にタイルをめくる。どのタイルをめくってもオーケーだ。これを最初の1枚にくっつけるように置く。
 ここで大事なのが、ちゃんと絵がつながるように置かなければダメ、という点だ。向きは自由に変えてかまわない。
 

▲右側がスタートタイル、左側がめくったタイル。好きな場所に置く。斜めに置いたり離れた場所に置いたりすることはできない。必ず辺と辺がくっつくように置こう。

 1枚めくったら置いて、つぎのプレイヤーがめくって置いて……というのをくり返していく。
 もうひとつ重要なルールがあって、タイルを1枚めくって置いたとき、そのタイルの上にミープル(このゲームで使われるコマはミープルと呼ぶ)を置くことができる。ミープルは置いても置かなくてもいい。無造作に置けばいいわけではなく、1枚のタイルの上に対して置く場所が正確に決まっており、(1)城の中 (2)道 (3)草原、のいずれかとなっている。

▲左から城、道、草原に置いた写真。草原に置くときは寝かせる。

 道がつながったり、塀がぐるっと一周して城が完成すると、タイルの枚数ぶんの点数を獲得することができる。
 道は、交差点や行き止まりになっているあいだのタイルの枚数がそのまま得点になる。下の写真の場合は4点となるので、得点ボード上にある自分のミープルを4点ぶん進めよう。

▲道はこんな感じで完成となる。写真ではどちらの場合も4点だ。

▲城や道が完成したら、得点ボードに点数を加算する。

 城も同じく完成したら得点になるが、タイル1枚につき2点! 紋章付きならば1紋章につきさらに2点もらえる。下の写真はいずれも10点もらえるというわけだ。

▲これはいずれも場合も10点。右写真の場合、タイルは4枚だが勲章があるので2点プラスされる。

 道や街が閉じて点数になったら、ミープルは自分の手元に戻す。ミープルは各自7個と有限なため、むやみやたらと置いていけない。一度置いたミープルは得点になるまで(道や城が完成するまで)手元に戻ってこないので、全部置いてしまうと新たに置けなくなってしまうのだ。完成しそうかどうか、残りタイルの枚数などを確認しながらミープルを置いていこう。
 また、ミープルを置く際に、ほかのプレイヤーが設置したミープルと同じ城や道などには置けない、というルールがある。早いモノ勝ちなので、モタモタしているといい場所を取られてしまうのだが、だからってどんどん置いちゃうのも……なんてあたりは悩ましくも楽しい部分のひとつだ。

▲青プレイヤーがここに城タイルを置いた場合、すでに赤プレイヤーが赤ミープルを置いているので、青ミープルを置くことはできない。

▲ただし、こう置くことは可能。あとから城がくっついてしまい、結果ひとつの城にふたつのミープルがある場合もある。この場合は双方が得点する。

 以上が基本的な得点源だ。あとは、そのタイルのまわり8枚が全部埋まると9点入る教会、ゲーム終了時に大量得点となる草原がある。タイルを全部置ききったらゲームは終了。最終得点を足して、いちばん点数が多い人が勝利だ。
 ルールはこれだけ。初めてプレイする方には草原の点数獲得方法がちょっと感覚的につかみづらいので、最初は草原得点をナシにして遊ぶのもアリだ(なので今回もあえて説明していない)。

●『カルカソンヌ』のおもしろさは麻雀に似てる!?

 最初に「このゲームは運でだけではなく、奥深さもある」と説明した。タイルをめくって何が出てくるかは運だし、それをくっつけれられる場所だってある程度限られてくるわけだから、「ぶっちゃけタイル運だけでしょう?」なんて声が聞こえてきそうだ。確かにどの絵柄がめくられるかはわからないので、そこは運だ。
 ただ、まだめくられていないタイルの中にどの絵柄があと何枚残っているのかを把握できるようになれば、途端に勝率がアップする。これは実力と言えるのではないか。

▲『カルカソンヌ』のタイル一覧。種類ごとに並べて整理してみた。

 上の写真は『カルカソンヌ』のタイルの全種類だ。絵柄とその枚数は決まっているので、これらすべてを覚えていれば、状況の把握がつねにできる。

▲ゲーム終盤の局面で左写真のタイルを引いたとき、中央写真、右写真のどっちに置く?

 たとえば上の写真のようなとき。めくったタイルはどこに置くべきか。中央写真のように置くと、城がより大きく育って高得点が狙えそうだ。だが、右写真ならあと1枚で完成しそうだ。残りタイルの内容を把握していれば、この城が完成するかどうか判断ができる。城を完成させるために必要なタイルが山に残ってないことがわかれば、城をこれ以上大きくするのは避けるべきかもしれない。

 もちろん、ここまでしっかりできる人は上級者だ。筆者もそれができるわけではない。ただ、こういうことを覚えてプレイすれば、強くなるのは間違いない。とくにこれはふたり対戦時にその実力差がはっきり出る。本作は5人までいっしょに遊べるが、ふたりで遊ぶ場合は競技性が高まって、より実力勝負となる。逆に3人、4人、5人で遊ぶと運要素が強まるようだ。このため、世界大会など競技性の強い『カルカソンヌ』大会ではふたり対戦で行われている。
 
 めくるタイルが何なのかは運だけど、それをどこに配置してミープルをどう置くか、というのは経験や勉強がモノを言う。なんだかこの感覚、ちょっと麻雀に似てるような気がするのだがどうだろうか。相手が育てた城を乗っ取るというテクニックもあり、知れば知るほど奥が深いゲームと言えよう。

 もちろんそこまでガチに遊ばなくても十分におもしろい。どのタイルが出てくるかドキドキするし、自分が育ててきた城が完成して一挙に大量得点! なんてときはすごく嬉しい。ボードゲームは『人生ゲーム』とか『UNO』くらいしか知らないし、やったことない……なんて人こそ、まずはこのゲームを遊んでみてほしい。ボードゲームの深みを知ることになるだろう。

●もっと『カルカソンヌ』を楽しみたい人は……

 最後に、もっと『カルカソンヌ』を満喫したい人に追加情報をいくつか。
 『カルカソンヌ』は拡張キットが12種類ほど発売されている。拡張キットは輸入商品として日本語マニュアルが添付される形で売られているが、プレイするにはまったく問題ない。どの拡張も『カルカソンヌ』にタイルやコマを足してプレイするもので、どの拡張をどう混ぜて使ってもオーケーだ。オリジナルの『カルカソンヌ』本体だけではモノ足らなくなってきたら、こちらを調べて追加していくのもいいだろう。
 
 ある程度遊んでみたうえで、自分の実力がどんなものか気になってきたら、日本選手権に出場してみるのもいい。日本選手権は予選から誰でも参加できるので、検索ワード“カルカソンヌ 日本選手権”あたりで調べてみるといい。だいたい毎年春くらいから全国各地で予選が始まり、夏に日本一が決定。日本優勝者は10月にドイツで行われる世界選手権への出場権が得られるのだ。
 
 また、デジタル版の『カルカソンヌ』もいろいろなプラットフォームでリリースされている。家庭用ゲーム機ではXbox 360のXbox Liveアーケードで、PC版はWindowsストアで、そのほかAndroid版、iOS版が配信中だ。こちらはネット対戦対応しているものもあり、コンピュータ相手にひとりでプレイすることも可能だ。極めたい人はこれで練習するのもいいだろう。


■カルカソンヌ
デザイナー:クラウス・ユルゲン・ヴレーデ(ドイツ)
日本語版発売元:メビウスゲームズ
発売日:発売中
価格:3200円[税込]
プレイ人数:2~5人
備考:2001年ドイツゲーム大賞受賞