全武家のデッキが出陣! 全国大会を制したのは……

 2015年12月20日、東京・大田区産業プラザPioにて、セガ・インタラクティブのリアルタイムカード対戦ゲーム『戦国大戦 -1615 大坂燃ゆ、世は夢の如く-』の全国大会、“天覇への道2015 全国決勝大会”が開催された。ここではその熱戦の模様と、大会終了後に発表された次回作『戦国大戦 1477-1615 日ノ本 一統への軍記』の新情報をお届けする。

現行『戦国大戦』の集大成&新バージョンお披露目! 戦国大戦 公式全国大会 “天覇への道2015 全国決勝大会”リポート_01
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▲大会出場者はSR徳川家康を演じる、若本規夫さんに君主名を読み上げられて登場。
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▲登場時に表示される君主のパラメーターは、『戦国大戦』シリーズのトッププレイヤーにして現在はシリーズの開発にも携わる、仁義なき青井氏によるもののこと。

 大会の1~2回戦は2セット4筐体を使っての進行。しかし今大会の会場メインモニターには両方の試合が映るようになっていた(片方の試合は音声、実況はなし)ため、試合の内容が全くわからないまま大会が進んでいくということはなかった。また対戦中のプレイヤーの心拍数で心の動きを探る(?)“心拍数システム”の導入や、両者の盤面を視覚化した映像、試合中に変動するデッキの総武力をリアルタイムで表示するなど、試合をより深く理解するためのさまざまな仕掛けが施されていた。

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▲セガのアーケードTCG『コード オブ ジョーカー』の全国大会ではおなじみになりつつある心拍数システムが『戦国大戦』にも上陸。ネタ重視のデータから試合後の詳細なスタッツなど、さまざまな情報がモニターに表示された。

 試合中継のシステムだけでなく、対戦そのものも見どころたっぷり。きびしいエリア決勝を勝ち抜いてきた主君どうしの戦いだけあって、最後まで勝敗のゆくえが読めない接戦が続出。ひとくちに接戦といっても、筒戦(大筒の発射、防衛を巡る攻防)、城を攻めあうノーガードの殴り合い、相手の主力武将を封じる計略の妙、対戦相手のデッキ、戦法を見越してのゲームメイク、家宝選択が決めて……などなど、接戦の内容がバラエティに富んでいたのも特徴的だったといえるだろう。
 そんな激戦続きのトーナメントを勝ち上がったのは、粘りの試合で城ゲージ差0.3%、1%という超接戦を制したたつを主君と、驚異的なスピードで戦旗を溜め、出陣計略を最大限に活用したチュウボク主君。決勝は序盤の攻防、「あれでゲームが終わった」(チュウボク主君)という騎馬の撤退から訪れたチャンスを逃さずモノにし、その後は真田丸を利用した盤石の守りを見せたたつを主君が勝利。真田家のデッキを使って優勝、文字通り日本一の兵(ひのもといちのつわもの)になるという結果で幕を閉じた。

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▲優勝したたつを主君には東照大権現の称号と、トロフィー代わり(?)の巨大軍配が送られた。

“天覇への道2015 全国決勝大会”優勝、たつを主君インタビュー

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――まずは優勝した率直な感想を聞かせてください。
たつを 1回目の天覇への道は2回戦負け、天覇への道~極~(前バージョンでの賞金制大会)のときは3回戦負けだったので、今回は準決勝で負けるかなと思ってたんですよ、正直。でも決勝まで行けて、かつ勝てて。一気に飛び越えて優勝できたのでうれしかったです。

――大会前に手ごたえはありましたか?
たつを 手ごたえというか、大会に出ているランカーの方々とはデッキ相性がわりとよかったので、トーナメントしだいではいけるかな、と思っていました。組み合わせが決まったときはけっこうガッツポーズしましたね。自分のデッキは采配系のデッキには有利で、当たりたくないと思っていた眠い子さんの海老すくい、日輪の天下人を2回連続で打ってくるバルトロメオさんがうまく逆サイドにいってくれたので(笑)、助かったって感じです。

――今大会で一番苦しかった試合は?
たつを 準決勝の劉裕さんですかね。家宝の迅速出城の効果がなくなったから攻城が通ったのかなと思える場面があったので、劉裕さんが仕掛けてきた中盤の家宝の打ち合いが結果的に有利に作用した感じがしますね。そこは正直ラッキーだったと思います。

――優勝して東照大権現という称号を手にしましたが。
たつを 家康が一番好きなのでうれしいですね。ただ家康を対戦で使うかは……新カードが出たら(笑)。

――前バージョンでは長宗我部家、仁君の応変で終盤城を攻めにいくデッキ、今バージョンは真田丸で長期戦を守り切る戦いと、かなりデッキの特性が変わっていると思うのですが、いまのデッキを使いこなすまでに苦労はしましたか?
たつを 真田丸は大筒を打ち続けて相手の大筒は止めるっていう戦いかたなので、確かに長宗我部の仁君とは真逆なんですけど、長時間系の計略があればなんでもいいかなっていうのがあって(笑)。真田丸を使いこなすのが難しくて苦労はしましたが、慣れてきたら自分に向いてるなと思えました。

――大会開始後に何度かバランス調整が入りましたが、そこでデッキのパーツを代えたりはしましたか?
たつを 真田丸はパーツが少ないうえにほとんどの武将の計略を使うので変えようがなかったですね。一番最後の調整で真田丸に下方が入ったときにデッキを変えようかなとも思ったのですが、大会まで時間もないし、やれるだろうという思いもあったので、真田丸で踏み切りました。

――ほぼ全試合僅差の試合でしたが、あれはデッキの特性上でもある?
たつを いえ、ふだんはそんなこともないです(笑)。みなさんがすごい上手だった。非常に疲れました。決勝は序盤で迎撃が取れたのと、中盤に春日局で攻められたときにうまく守れた2点が大きかったと思います。

――デッキの中で今日のMVPを挙げるとすれば誰になりますか?
たつを 根津(甚八)ですね。計略の効果、統率+2が非常に強いのと、特技の焙烙が守りで何度も助けてくれたので、彼かなと思っています。

――今回優勝したことで追われる側に立ったと思いますが。
たつを ……追われる側になったという認識はないですね、はい。次もチャレンジする精神でいきます。

――戦国大戦の魅力はどんなところにあると思いますか?
たつを カードが多いというのがとっつきにくさになっている部分もあるかもしれないですが、それぞれに強いところがあるので、デッキの構成や試合での立ち回りを考えるのに時間をかけられるのが一番の魅力だと思っています。

――最後に次のバージョンの抱負をお願いします。
たつを 次のバージョンというか、また大会があれば優勝を狙っていきたいですね。次のバージョンは……とりあえず家康を使ってみようかなと。

――東照大権現の称号で家康を使えるのはひとりだけですもんね。
たつを そうですね(笑)