『RPGツクールMV』がいよいよ発売! “ツクラー”を招いてのイベントが開催

2015年12月16日、東京都内にて、『RPGツクールMV』の発売記念イベントが開催された。その模様をリポートしよう。

●イベントには多数の“ツクラー”も参加

 2015年12月16日、東京都内の富士ソフトアキバプラザにて、スパイク・チュンソフトのPC向け新作『RPGツクールMV』(以下『MV』)の発売記念イベントが開催された。多くの“ツクラー”が参加した、そのイベントの模様をリポートしよう。

▲イベントには、先行体験版に申し込んだ約1000人の中から、36名の“ツクラー”を招待。またサンプルゲーム版の開発者や、動画で活躍している実況者も参加した。

 イベントではまず、KADOKAWA エンターブレイン事業局 ソフトサービス開発部部長ジェネラルプロデューサーの野田稔氏が、開催のあいさつを述べた。ちなみに野田氏は、かつてファミ通在籍時には“サワディ・ノダ”という通り名で、覚えているオールドファンもいるだろう。

 野田氏は冒頭、「いよいよ明日(17日)、『MV』が発売となります。また世間的には、『フォールアウト4』の発売日でもあります」と会場の笑いを取ったあと、「開発を始めたのは、2013年の夏くらいですね。つぎの『ツクール』をどうしようと考えたとき、ふたつ決めたことがあります。ひとつはキレイなグラフィックを目指すことと、もうひとつはマルチデバイス出力の実現でした」と開発エピソードを披露。最後は「気軽に遊んでもらえる環境を目指し、HTML5に対応したのが大きなポイントだと思います。作品のヒットはもちろんですが、遊び手が増えるのはとても嬉しいことです。ぜひ『MV』を、いっしょに育てていただきたいと思います」とあいさつを締めくくった。

▲野田氏の開催のあいさつで、イベントがスタート。

■プレゼンで『MV』の魅力をアピール!

 続いてはプレゼンテーションコーナーに。トップバッターは、スパイク・チュンソフト 海外事業グループ ゼネラルマネージャーの飯塚康弘氏。テーマは、「パブリッシャーとしての今後の展開」だ。

▲パブリッシャーとしての施策を説明した飯塚氏。

 飯塚氏はパブリッシャーとしての使命を、「ツクラー人口を増やすこと」とし、そのための3つのアクションを説明した。まず最初は、“ワールドワイド・スタンダード”。これはDegicaと連携し、『MV』の世界同一環境を目指すという内容だ。その一環として、海外プラグインを日本語対応にし、なおかつ54種が無料提供される。

 「ほかには、全世界のツクラーが作品を競う“GAME OF THE YEAR”のような展開も、実現させたいと考えています」(飯塚氏)。

 ふたつ目は“IP素材の提供”。同社が持つ『風来のシレン』、『かまいたちの夜』、『ダンガンロンパ』などのIPを使って、ツクラーにおもしろい作品を作ってほしいという考えだ。たとえば『ダンガンロンパRPG』のような作品にユーザーが触れて、「これは『MV』で作ったのか!」となれば、『MV』の認知度はよりアップする。
飯塚氏は 「個人的には、『ファイプロ』が好きなので、誰か『ファイプロ』のRPGを作ってください!」との要望も。

 最後の3つ目は、学校を巻き込んだ展開を図る“アカデミー施策”。多くの学校で利用してもらえるように、アカデミックパックの販売を開始するほか、ゆくゆくは全校学校対抗の大会も開催する構えだ。この大会については、実現に向けて細部を検討している段階だという。

 最後に飯塚氏は、「『MV』はツールに過ぎず、ユーザーがゲームを作ってこそ発信力が生まれます。僕らはみんなが楽しくゲームを作れる環境をプロデュースするのが義務だと思っています。最大編の努力をしますので、どんどんいいゲームを作ってください」と、ツクラーへのサポートを約束した。

▲“ツクラー”を増やすための3つのアクション。

 ふたり目のプレゼンテーターは、KADOKAWA エンターブレイン事業局 ソフトサービス開発部 パートナーアライアンス課の一之瀬裕之氏。テーマは「RPGツクールMVで変わること」で、ここでは『RPGツクール』の概要や、最新作『MV』の特徴などが説明された。

▲一ノ瀬氏は、従来のシリーズ作と『MV』の違いなどを紹介。

まず、『RPGツクール』の概要に関しては、ソフトのコンセプトや、PC版タイトルの歴史・販売実績のほか、メディアとの連動事例なども紹介された。詳細は資料画面を参照してほしい。なかでも一之瀬氏が強調したのは、メディアへの拡散や、メディアミックスという部分だ。
 「HIKAKINさんの実況は、すごいですよね。『青鬼』は映画化もされました。ツクール作品のノベライズなども、最近の大きな流れのひとつとなっています」(一之瀬氏)。

▲販売実績を見ると、国内よりも海外での評価が高い。

▲ニコニコやYouTubeでの広まりも大きい。

 続いては、いよいよ4年ぶりとなる注目の最新作『MV』の紹介に。まず第一にアピールされたのは、HTML5+Java Scriptの採用で、ブラウザでプレイが可能になったという点だ。デバイスを選ばずにプレイできることが、『MV』の最大の特徴となっている。 「プレイが容易になるぶん、コンテンツが拡散してファンが増える流れが作れればいいかなと思っています。『MV』でそれを実現したいですね」(一之瀬氏)。

 もうひとつの大きな注目ポイントは、各社とのコラボ。現在、バンダイナムコエンターテインメントやアクワイアなど、数社とのキャラクターコラボが決定ずみだ。 「ほかにも交渉中のメーカーがあります。今後はこういった展開にも期待をしていただければと思っています」(一之瀬氏)。

▲マルチデバイスを実現したことで、新たな次元が広がる。

▲パックマンやシレンなどのコラボも予定。どんな作品につながるか楽しみだ。

 また、補足として、直近のアップデート情報も公開された。新機能として予定されているのは、不要素材削除ツールなどのツール類や、公式プラグインなど。アップデートの第一弾は2016年2月、第二弾は2016年4月を予定しているとのことだ。

▲発売後も多くの改善点がチェックされていく。

 プレゼンテーションのラストのテーマは、「新しい「ゲーム」をみなさんと一緒に。」。プレゼンテーターは、カドカワ ゲーム情報ポータル事業本部 新規サービス部サービス企画セクションの田村幸一氏と、ドワンゴ 企画運営本部 フロンティア企画部 ゲーム制作セクションの斉藤大地氏のふたりだ。このプレゼンでは、自作ゲームに対する支援状況が、多くの事例とともに紹介された。

▲プレゼンを展開する田村氏(左)と斉藤氏(右)。

 ここではまず、両社の「自作ゲームを多くの人に遊んでもらいたい」という願いとともに、実現のためのポイントとして4つの項目が挙げられ、それぞれの施策が説明された。4つのポイントは、“制作環境をサポート”、“自作ゲームを広げる”、“一緒に作品を作る”、“収益化のお手伝い”。最初に田村氏が、“制作環境をサポート”という部分について語った。サポートの事例として紹介されたのは、勉強会の開催と、ニコニコでの交流生放送だ。

▲勉強会では、なんと中村光一氏も登場!

 プレゼンテーターはここで斉藤氏にチェンジ。“自作ゲームを広げる”、“一緒に作品を作る”、“収益化のお手伝い”というポイントが、過去の施策例とともに紹介された。こちらも詳しい内容は、資料画面を参照してほしい。

 “自作ゲームを広げる”では、ニコニコ自作ゲームフェスのほか、受賞作のその後のメディア展開などにも触れ、ニコニコ生放送や、その延長となるリアルイベントなども紹介された。また“一緒に作品を作る”ではニコニコゲームマガジンの連載作品、“収益化のお手伝い”では『hero & daughter』の英語版Steam販売決定情報が発表された。 「こういったメディア展開につながるゲームを作れるクリエイターを、我々はすごく求めています。ぜひいっしょに自作ゲームを盛り上げて、歴史に残るようなゲームを作るお手伝いをさせていただければと思います」(斉藤氏)。

▲ゲームフェスで受賞すれば、その後の展開も広がる。

▲ニコニコなどのサイトもゲーム発表の大きな舞台となる。

▲ゲームからコミックへという流れも。

▲商業コンテンツとなれば、収益も見込める。

 そして最後にはビッグトピックスとして、ニコニコに『MV』製ゲーム投稿サイトが2016年春に開設予定ということも公開された。 「みなさんが作った作品が、ニコニコユーザーはじめ多くのユーザーに届くような環境を準備していきます。詳細は追って発表しますので、ご期待いただければと思います」(田村氏)。

▲開設は2016年春を予定だ。ファンは乞うご期待!

■ツクラートーク&懇親会も!


▲トークセッションで登壇した、tachi氏(左)、花姫パパ氏(中)、一ノ瀬氏(右)。

▲登壇者が並んでのフォトセッション。ちなみに飯塚氏の両手は『MV』を示しているとのこと。

▲“ツクラー”たちが交流した懇親会。

▲『MV』試遊コーナーにはスマートフォンが用意され、自由にプレイが楽しめた。



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