元ネタがわかっても黙っといてください

 本日サンフランシスコで行われたインディーゲームイベント“Whippering Indie Cup”。会場が筆者が住むアパートの近所だったのでフラッと立ち寄ってみたのだが、とんでもない作品に出会ってしまった。
 というわけでアメリカのテキサス州オースティンのインディースタジオBurger CircusによるRPG『Roguemon』を紹介する。なお本作はPC/Mac/iOS/Androidで2016年第2四半期のリリースを予定しており、公式サイトでWebゲームとしてデモを体験可能。

 本作は、モンスターを倒したり捕獲しながら一本道を突き進んでいく、いわゆるローグライクなRPG。モンスターは50種類以上おり、いずれもアレな設定(だいたい性癖かネットスラングか「ダメ、ゼッタイ」な方面)とキモいグラフィックにくわえ、それぞれ属性やユニークな特技を持っている。
 ここまで書けばなんとなく想像がつくかもしれないが、当然のようにモンスターはレベルアップによって技が増えるし、進化系のモンスターなども存在。まぁそんな感じに、手持ちのモンスターを強化し、時に弱った敵モンスターを罠で捕獲して配下に加えながら、できるだけ多くのモンスターを倒していくのが目的だ。

大人のモンスターゲットだぜ。ローグライク×あの世界的大ヒットという発想で生まれてしまった怪作『Roguemon』_03
▲最初は一発ネタかと思いきや、ゲームの核は割とマジメ(テキストやグラフィックは純度100%に不真面目)。PC&スマートフォン&タブレットと、マルチプラットフォーム展開も予定しているのだ。

 ワールドマップなどはなく、基本的には各エリアのボスまで次々と現れるモンスターを倒していくだけなのだが、その代わりに道中ではランダムにイベントが発生し、見つけたダンジョンに入ってみたり、途中の街で宿に泊まったり買い物するといったチョイスが可能。ローグライクとして長く生き残るための判断が地味に重要だったりもする。

大人のモンスターゲットだぜ。ローグライク×あの世界的大ヒットという発想で生まれてしまった怪作『Roguemon』_02
▲一本道の各エリアを進んでいき、できるだけ多くのモンスターを倒していくのが目的。たまにイベントっぽく「5ドルやるから見逃してくれよ!」とか言ってくるモンスターもいる。何かを思い出すようなネズミだが気にしてはいけない。

 戦闘はターンベースで、選択した技や相手の攻撃のタイミングに合わせてボタンをプッシュ(またはタッチ)すれば、ヒットしたり回避したりするというシンプルな設計。序盤はタイミングだけを気にしていれば完勝できるのだが、ステージが進むに連れて属性や技の特殊効果なども考慮しないと辛くなってくる(記者の目の前で19体目までサクサク進めていたヒトが突然ボスにパーティを瞬殺され「Noooooo」と悲鳴をあげていた)。

 とまぁ、全力でふざけている外見の裏に、実はハードコアな部分を秘めている本作。アメリカ人じゃないとわからないネタが多いのが難点だが、その辺のジョークの機微が分かるヒトはチャレンジしてみてはいかがだろうか。見掛け倒しのネタゲーではないのがすぐにわかるはずだ。

大人のモンスターゲットだぜ。ローグライク×あの世界的大ヒットという発想で生まれてしまった怪作『Roguemon』_01
▲属性もあるんだけど、「ジャンキー」が属性ってどういうことだ。