サイバーコネクトツーの人材育成プロジェクト“スーパーゲームスクール”入校式と授業をスタートさせ、いよいよ始動開始!

2015年12月1日、かねてより告知されていたゲームクリエイター育成プロジェクト“スーパーゲームスクール”がいよいよ始動開始。サイバーコネクトツー福岡本社にて、入校式と特別授業が行われた。

●ゲームクリエイターへの道しるべの第一歩がいよいよスタート!

 数々のヒットゲームを手がけてきた福岡のゲーム制作会社サイバーコネクトツー(以下、CC2)。2015年9月にCC2が発表し、大きな話題となったゲームクリエイター育成プロジェクト“スーパーゲームスクール”が2015年12月1日、いよいよ開校を迎えた。さっそく、CC2福岡本社にて行われた入校式と、特別授業の模様をお届けする。

<スーパーゲームスクール 初日プログラム>
・松山洋氏による入校あいさつ
・入校から卒業までの流れ
・指導スケジュール説明
・第一課題の発表
・特別授業・CC2アニメーター基礎講座
・CC2マナー講習
・各種手続き

 まずは開校にあたり、CC2代表取締役の松山洋氏より、入校あいさつが行われた。これまでに類を見ない、新たなゲームスクールの船出に際し、ときに厳しく、ときに力強く、受講生たちへ熱いメッセージが贈られ、“スーパーゲームスクール”の第一歩がスタートした。なお、松山氏は、プロモーションの都合でCC2東京スタジオにいるため、テレビ会議システムを使ってのあいさつとなった。

松山洋氏 入校あいさつ
 「本ゲームスクールは、我々企業が行っている、皆さんを目覚めさせるための場です。ゲームスクールという言い方をしていますが、我々企業が本気で皆さんを成長させ、ゲーム業界で働けるスキル、能力を身につけた人間になってもらうつもりの場所です。ですので、けっして楽な道のりではありません。皆さんひとりひとりがゲームクリエイターとして、そしてひとりの社会人として、人生を歩んでいくのに必要な能力をしっかりと身につけていただきますので、それ相応の覚悟と能力を示していただく必要があります。何かを与えてもらうためだけにここにいるのなら、すっぱり辞めてください。勝ち取って、クリエイターになるのは皆さんなんです。我々は、そのきっかけを与えるためにやっているんです。ここは学校ではありません。生きるか死ぬかの戦いをやっている企業の戦場です。皆さんはいま、戦場に身を置いていますので、我々と同じ立場、同じ視線でこれから生きるか死ぬかの戦いをやってもらいます。その心意気で、ともに歩んでいきましょう。」

▲松山氏曰く、スーパーゲームスクールは協力をしてもらっている企業や講師、受講者たちの意見を積極的に取り入れつつ、よりよいスタイルを目指して変幻自在に変わっていくとのこと。

 松山氏の入校あいさつが終わったあとは、入校から卒業までの流れが説明された。
 本スクールは、学生や社会人を対象としているため、平日17時〜22時、土日祝日は10時〜18時に開校され、CC2の現場で活躍する現役クリエイターが直接指導。クリエイターになるためのさまざまな課題が提出され、ステップを踏みながら技術の習得が可能となっている。

 用意されたすべての課題をクリアーする=業界で採用されるレベルとなっているが、課題毎のクオリティーチェックで不合格となると、即受講終了。松山氏のいう「ここは学校ではありません。生きるか死ぬかの戦いをやっている企業の戦場です」という言葉にも現れているとおり、受講生にも本気の取り組み方が求められている。
 スクールの基本的な流れは、まず課題の説明が行われ、それに伴い課題が決定。その後、アドバイスを受けながら制作を開始し、課題を提出。講師からのチェックバックをしてもらいながら、合格ラインに達した場合は次の課題に進むことができる。このように、段階的に必要な技術を習得しながら成長していき、採用レベルに必要な実力を養うものとなっている。

▲講義をはじめるにあたり、今後講師として登壇するCC2スタッフたちが生徒たちにあいさつを行った。写真左より藤井理恵氏、日田和美氏、鈴木孝寿氏、松川誠一氏、石井久美氏、梅田公一氏。いずれも講師が本職ではなく、実際の現場でゲームを作っている現役クリエイターの精鋭たちだ。

▲今回、メイン講師として第一回目の講義の講師を務める石橋洋平氏。

 本日より講義がスタートしたキャラクターアニメーターコースの課題スケジュールは以下のとおり。
[基本]
・ボールのバウンド(縦)
・ボールのバウンド(壁当て)
・ニュートラルボーズ
・ジャンプ
・重いものを持ち上げ下ろす
・重いものを押す
・重いものを引く
・走り
・歩き
・前宙
・バク転バク宙
・ロンダート
・雲梯(うんてい)
[応用]
・ピッチャー
・バッター
・アタッカー
・後ろ回し蹴り
・アッパーカット
・ジャンプキック

 スーパーゲームスクール初日の講義で、講師を務めるのはCC2開発部で、『NARUTOーナルト-』シリーズのディレクターを務める石橋洋平氏。まずはゲームアニメーターとして必要なボーダーラインとして、ふたつのテーマが説明された。ひとつ目は、物理現象を正しく再現できるか。もうひとつは、人の動きに関して、作ったモーションを普通だと思ってもらえるかどうか。このふたつが、アニメーターとしてやっていくための最低ラインとのこと。まずは手始めに、物理現象の理解を学ぶため、受講生たちにゴムボールとボーリングの球のバウンドを、手元の用紙に書いてもらうことに。

▲実際の現場でも、アニメーションを制作する際に紙で絵コンテを用紙し、それでチェックを受けることは普通にあるとのこと。いきなりのアドリブ力の求められる問題に対し、生徒達は皆それぞれボールのバウンドを想像しながら、真摯に回答用紙に跳ね返りの図案を書き込んでいた。

▲受講者たちが講義の様子を、モニター越しに見つめる松山氏。

▲回答編として、アニメーションで実際のバウンドの様子がモニターに映しだされる。モニター上の動きを見ると、当たり前のボールの跳ね返りに見えるが、この動きを違和感なく、きちんと作り出すのがアニメーターの仕事となっている。

 ひととおり、基本的な動きの説明が終わったあとは、ポージングの重要性を解説。ポージングは、キャラクターの個性を演出する重要な要素で、走る動作ひとつとってみても、男なのか女なのか、スポーツ選手なのか、子供なのかなど、キャラクターによって異なる個性をきちんと描きわけるポイントで、アニメーターにとってとても重要な要素となっている。石橋氏はかつて格闘ゲームの攻略本を買ってきて、キャラクターの技を一コマずつ実際に書いて、ポージングの勉強をしていた経験談を話してくれた。基本的な動きの再現は最低限のレベルで、こういったポージングの引き出しをいかに増やしていくかが、アニメーターとして求められる資質となってくると、石橋氏は語ってくれた。

▲基本的な動きの再現を学んだあとは、ジャンプ動作に関する応用ともいえるポージングを解説。

▲通常のジャンプ動作を忍者っぽくするにはどうしたらいいか。こういったポージングの創造性がアニメーターに求められてくる資質となる。

▲ポージングのトレーニング法としては、既存のゲームモーションをまねて、その動きを自分の身につけることと、自分で実際に動いて、イメージをつかむこと。最後に、とにかく作ってみることが重要。

▲モーション制作のコツとして、フレームの先頭(アクションの始め)から作り出すと、編集が難しくなるため、“待機”、“ため”、“インパクト”といった、いちばん目に残るポーズから作り始め、次にポーズとポーズのあいだを補間していくやり方が、慣れないうちはおすすめの製作方法とのこと。

▲ここまではアニメーション制作の基本として、最低限のクオリティーの話となるが、これができて当然になるスキルが求められる。

▲講義の模様は、東京スタジオにいる松山氏も視聴しており、ときおり講師や生徒たちに、叱咤激励の言葉を飛ばすことも。

 日常目にしている当たり前の動きでも、こうして動きを解析・表現してみようとすると、思いの外難しいものだと伝わってくる。石橋氏曰く、アニメーターとして常にものの動きを観察していると、それが何フレームで動いているのか、感覚的にわかるようになってくるとのこと。すべての音が音階で聞こえる絶対音感のような、専門家ならではの感覚といったところか。今後、どのような講義が行われ、受講生たちがどのようなスキルを身につけていくのか、これからも注目していきたい。

▲ひととおりの講義が終わった後は、人事担当の中松氏より、CC2でゲーム制作を学ぶにあたって、今後社会で働くための基本的なマナー講習が行われた。

▲CC2の社内には、作品作りの参考用資料として、大量の映像作品、コミックなどが用意されているが、受講生たちも課題制作の参考として、これらのライブラリーも自由に使用できる。