ぜひアーカイブ試聴を!

今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_05

 2015年10月25日に東京都の中野サンプラザで行われたイベント“Westoneユーザー・トークセッション 5pb.Records 原由実&今井麻美がWestoneカスタムIEMの魅力を語る”。声優・歌手の今井麻美さんと原由実さんが出演した、本イベントの模様をリポートする。このイベントは、オーディオショップのフジヤエービックが主催したもので、中野サンプラザ内で開催された”秋のヘッドフォン祭り”の一環となる。イベントには今井さんと原さんのほか、ふたりの音楽プロデューサーを務める濱田智之氏が参加。Wentoneはイヤフォンやヘッドフォンの老舗メーカーであり、今井さんと原さんがWestone公式アーティストになったことが、今回のイベントにつながった。

 今井さん、原さん、濱田氏の3人は、WestoneのES60というモデルを使用している。トークは、3人が使うイヤーモニターの話題から始まった。出演陣によると、ほかのイヤーモニターよりも楽器の音が聞き取りやすい、密閉感が高いなどの特徴があるそうだ。密閉度が高い理由は、カナルの特殊な構造によるもの。これはフレックスカナルという構造で、カナルが体温で温まることによって膨張し、より密閉度を高めてくれるのだという。

 また、イヤーモニターを作る際には、さまざまなモデルの中から選んだという3人。今井さんはゴールド、原さんはブロンズのモデルを使っているが、今井さんは「どんな衣装にも合わせやすい」と絶賛。さらに、試しにレコーディングで使ってみた結果、歌声の音程を聞き取りやすく、集中力も向上したという。また原さんは、「花をイメージした私のロゴマークがブロンズ色によって目立っている」と喜んだ。

 Westoneのイヤーモニターはプロユースだけではなく、一般ユーザーの音楽鑑賞にも適しているという。野村氏によると、高級イヤホンの中には、アンプを通さないと音がほとんど鳴らないものもあるが、Westoneのイヤーモニターはアンプなしでもよい音色が楽しめるのだそうだ。今井さんも、聞いてみて驚いたということで、その音色は折り紙つき。また、野村氏と濱田氏によると、低音もよく聞こえるそうで、その点もWestone製イヤーモニターの特徴と言える。

 前述した以外にも、トークではさまざまなことが語られた。濱田氏は、ライブのハイレゾ録音や、今井さん&原さんのハイレゾ音源を192kHz/24bitにしてみたいという。原さんは、沖縄でアコースティックライブをやってみたいという野望を明かした。気になる方は、ぜひアーカイブ配信を見てみよう。

今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_02
今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_03

番組出演直後の今井さんと原さんにインタビュー

野村 イヤホンの話をファンの皆さんの前でするなんて、あまりないことですよね。

 そうですね。自分自身もわからない用語が多いので、教えていただいてすごく勉強になりました。それと、脱線話も多くて、それも楽しかったです。

野村 イベントのときはお話しできなかったのですが、おふたりが耳型を取ったときは、粘土のようなものを耳の中に入れましたよね? この会場でおふたりモデルのイヤホンを買った方は、3Dスキャンで耳型を取ったそうですよ。

今井 え!? そうなんですか?

 すごいですね?!

野村 耳型のデータを取って、それをアメリカに送るんだそうです。

今井 私たちが感じた、耳の中がふわっとした感じを味わってほしかった気もしますけど(笑)。

--耳型を取るために詰める物は、抜くのはたいへんではないのですか?

今井 いえ、ポンって取れるんです。

 なんか、粘土を入れて、それに注射みたいなものをしたら、ぶおーって膨れるんです。で、時間が経ったら固くなって、パカッて取れるんです。

今井 パカッてね。

--そうなんですね。さて、おふたりは今日、イヤホンについていろいろとお話しをされていましたが、イヤホンやヘッドホンといった機材に対する印象が、それぞれ違いますよね。

今井 由実さんのほうが、もともといろんな物にこだわりの強い人で。絶対これっていうのがある感じだよね。

 そうですね。好きなものにはけっこうこだわりがあって、気に入ったものが見つかるまで探したり。イヤホンだったら、買う前にちゃんと試聴します。売り場に行って2~3時間悩んだり、っていうこともありますね。

今井 私は、店員さんにおすすめ次第ですね。店員さんと相性が合うかを話しているうちに読み取って、この人とは感覚が合うと思ったら買いますね。だから、逆に危ないタイプかも。勧められるまま買っちゃうので。

野村 でも、店員さんを選ぶところでワンクッション置いているので、大丈夫ですよ。

今井 そうだと信じます(笑)。

--Westoneのイヤーモニターに関しては、おふたりとも、とても気に入られていましたよね。

 そうですね。自分がいままで着けたイヤーモニターの中でも、これはとくに音質がクリアでキレイなんです。音が聴きやすくて、とても感動しました。

今井 由実さん、9月の大阪ライブで使ってたよね? どうだった?

 すごく聞きやすかったです。いままでは自分の声が聞こえないことがあったんですけど、それもなくて。

--今井さんは、爆音で聞くのがお好きだとおっしゃっていましたが。

今井 そうなんです。レコーディングのとき、サイズが緩いヘッドフォンだと、ヘッドフォンからの音漏れが入っちゃうくらい(苦笑)。でも、このイヤーモニターだとそれがないので、気持ちよく録音できました。

--着け心地はいかがでしたか?

 しっかりとフィットして、すごくよかったです。フィットしすぎると、“音が聞こえすぎて疲れる”みたいなことになりがちなのですが、このイヤーモニターはそんなこともないですし。

--今井さんはどうでしょう?

今井 私、歌うときに口を大きく開けて歌うので、耳の中の形も変わりやすいんです。それもあって、密閉型のイヤーモニター、イヤホンが苦手だったんですね。でも、Westoneさんのイヤーモニターは、最後まで疲れにくかったですね。自分のライブでイヤーモニターをつけたのは、9月のライブが初めてだったんですけど、とても使いやすくて。

--それまでは使っていなかったのですね。

今井 スピーカーの音を頼りに歌っていたんですが、これからは会場の規模的に、イヤーモニターに慣れないとダメかなと思って。大きな会場だとイヤーモニターを着けることになりますが、私の経験が少ないと、スタッフさんにどうしたいかを伝えられないので、自分の中でこうだっていう感覚をつかんでおきたかったんです。それで着けたんですが、思った以上になじみました。

--よくフィットしたわけですね。ちなみに、Westoneさんのイヤーモニターは、ふだん使いはされていますか?

 私は、まだふだん使いはしていないですね。いま使っているのは、これなんです。じゃじゃん!

今井 大活躍の!

濱田 ソニーさんのハイレゾ対応イヤホンだね。

 そうです! でも、Westoneさんのも、ふだん使いもしてみたいなと思います。

今井 私はたまに使っていますね。さっきのイベントでもお話ししましたけど、イヤーモニターに慣れたくて。だから、ふだん使いするような金額のものじゃないんですけど、使っていました。それに、使い込むことで音もよくなるってうかがって。さっき話に出た私のライブは9月21日だったんですが、このイヤーモニターが届いたのがその1週間前だったんですね。で、届いたんですみたいなことをスタッフさんと話していたら、「走らせたほうがいいよ」って言われて。「え、これ持って走るんですか?」ってなったんですけど。

--その“走る”じゃないと(笑)。

今井 そうなんです。ジャーっていう音を聞かせてあげないと、この子が本来持ってる力を発揮できないよって言われて。だから、それをスタッフさんにやっていただいて、さらにその後も、移動のときとかに使っていました。

--イヤホンにもエイジングは必要なのですね。

野村 エイジングはしたほうがいいですね。このイヤーモニターだと、大体4~50時間はエイジングしたほうがいいと思います。

今井 確かに、音はよくなったと思います。届いたばかりのとき、ちょっと音のバランスが悪いなと思って。音が右に偏っているから、体も右に傾いちゃうんですよ。

 あはは(笑)。

今井 で、どうしようって思っていたんですが、そこでさっきの「ジャーッていう音を聞かせたらいい」っていう話につながって、それをやったらバランスがよくなったんですよ。そういうことって、一般的なヘッドホンとかでもあるんですか?

野村 ありますよ。ですから、買った後はエイジングさせたほうがいいですね。

今井 これは、プロ志向以外の方にもぜひ試してみてほしいですね。

--では、続いておふたりのライブのお話をうかがいたいと思います。今井さんは、2015年11月22日に、横浜みなとみらい大ホールでアコースティックライブを行われるそうですね。

今井 はい。アコースティックライブは毎年やらせていただいているんですが、毎回、場所が屋外とか、半屋外とか、人工物だけど極寒とか、ちょっと変わったところやっていて(苦笑)。

濱田 極寒のときは、気温が4度でしたからね。

今井 いやもっと寒かったと思う! それなのに衣装さんのミスで、すごい薄着で行っちゃって、歌い終わると手の震えが止まらなくて。あ、そのときの衣装さんっていうのは私なんですけど。

--歌うほうも聞くほうも過酷だったわけですね。

今井 いまお話ししたように、アコースティックライブはすごく変わったところでやってきたんですが、そのぶん、音楽が研ぎ澄まされる感覚がありました。今回は屋内での開催で、パイプオルガンを使います。パイプオルガンをバックに歌うのは初めての経験ですし、自分がその音に対してどうアプローチするか、とても楽しみです。自分の中で、またひとつ新たなものを引き出すきっかけにしたいすね。アコースティックライブということで、アンプなどを通さない生の音でお届けしますが、ふだんのライブと両方聞き比べていただくことで、音の聞きわけもよりできるようになると思うので、私の音楽という点を抜きにしても、ぜひ聞きに来ていただきたいなと思います。

--パイプオルガンのほかにも、聞き慣れない楽器を使われるとうかがいましたが……ダ、ダルシム?

濱田 ハンマーダルシマーですね。西洋の琴のようなものをハンマーで叩いて音を出す楽器です。すごく音色がキレイで。

今井 もともとは、私がテレビを見て知ったんです。太川陽介さんがぶらりと旅をする番組で、たまたまハンマーダルシマーの教室を尋ねられていたのですが、その音色にもうキュンとしてしまって。それを伝えたら、スタッフさんがその奏者さんにすぐに連絡を取ってくださって、楽曲の収録に参加いただき、ライブにも参加していただくことになりました。

--グランドピアノやハンマーダルシマーなどの楽器をバックに歌うのは、とても気持ちがよさそうです。

今井 絶対、気持ちがいいと思います。ホール自体も、音がとてもよく響くように設計されていますし、楽しみです。ふだんのライブの楽器編成とはまったく違いますから、歌うのも難しいかもしれませんが、もし失敗してしまっても、それも自分の中の経験にしていけたらと思います。

--ライブを楽しみにしています。一方、原さんは2015年11月25日にニューシングル『トワイライトに消えないで』をリリースされます。テレビアニメ『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件』のエンディングテーマで、ご自身も花江恵理役でご出演されていますが、この歌は、ヒロイン(天空橋愛佳)の主人公(神楽坂公人)への気持ちを表現した歌なのでしょうか?

 そうですね。愛佳ちゃんや、ほかに登場するお嬢様など、出てくる女の子たちの気持ちが描かれた曲です。エンディング曲ということで、おとなしめの曲になるのかなと思っていたら、明るくてすごくキャッチーで。サビに「ねっ!」という部分があるんですが、ファンの方からは「そこが印象的でかわいいですね」という声もいただきました。とても作品に合う、かわいらしい曲を作っていただいて、うれしい気持ちでいっぱいです。

--ファンの中では、カップリング曲の『水の中のファンタジー』も、どのような曲なのかと話題になっています。

今井 イベントの中で、私が必死に隠したのに、まさか本人(原さん)が言っちゃうとは思わなかった(笑)。

 水の音ですね(笑)。楽曲の中に、雫がこぼれ落ちる音が入っているんです。これまで、キャラクターソングなどで、しっとりした曲やバラード調の曲を歌わせていただく機会が多かったので、カップリングをそういった曲にするなら、一風変わったものがいいと思っていました。私は眠れないときによく睡眠音楽を流したりするのですが、この楽曲はとてもゆったりして静かな曲なので、聞きながら眠ってほしいです。

--原さんの歌声は心地いいと言われていますものね。

 「歌声を聞いていると眠くなる」ってよく言われます。なので、せっかくそういう声質なんだったら、睡眠音楽のようなインストの上に自分の声が乗っても、邪魔しないかなって思って、そんな楽曲にしたいとお伝えしました。何度か修正していただいて、すごく満足いくすてきな仕上がりになりました。ただ、リズム隊がいない楽曲なので、ちゃんとリズムを取って歌えるのかがちょっと不安です(苦笑)。

今井 う~ん難しいよね。がんばればいけるかも?

--今井さんは『水の中のファンタジー』を聞かれたそうですが、どのような印象をお持ちになりましたか?

今井 聞いた瞬間、好きになりました。それと、攻めてるな、という印象も持ちましたね。由実さんはインストだけで聞いてほしいって言いますけれど、私はやっぱり音楽と由実さんの歌声が合わさったほうが、癒やし効果が高いと感じます。中毒性があるというか、ずっと1日中聞いていられますね。ただ、私は演者でもあるので、これをフットモニターで歌うことになったら……と思うとゾッとします(笑)。本当に大丈夫なのって。

 そんなときには、これ(イヤーモニター)がありますから!

今井 クリック音入れてもらう?(笑) でも、発売記念イベントでもそれ使うの? 機材、足りるかな?

 イヤーモニターなしで歌えるように、修行が必要かもしれませんね。

--最後にアニメのお話をうかがえればと思いますが、『庶民サンプル』で原さんが演じる恵理は、けっこう裏表がある性格ですね。

 そうなんです。声優をやっている子で、地声はけっこう低めなんですが、プリプリのアイドル声優という。だから、声優のときはかわいい声でしゃべりつつ、公人くんといっしょにいるときはドスを効かせたような声を出したり、ギャップがありますね。それと、“恵理ちゃんがゲームで演じた声を演じる”ということもありました。公人くんの名前のところだけ、“キミト”って機械の合成音声みたいに言って、そこ以外は滑らかに喋ったりとたいへんでしたが、貴重な経験をさせていただきました。ぜひアニメを観ていただいて、私の曲も聞いてくれたらうれしいです。

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イベント&CD情報

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■今井麻美アコースティックライブ2015
会場:みなとみらいホール(大ホール)
開催日:2015年11月22日(日)
開場/開演:16時00分/17時00分
当日券情報(ディスクガレージのサイトにジャンプします)

■原由実7thシングル『トワイライトに消えないで』

今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_07

【アニメ盤】(CD+DVD)
品番:FVCG-1356/価格:2600円(税抜)
※アニメ描き下ろしジャケット仕様
《CD》
[1]「トワイライトに消えないで」(作詞:夏 瞳 作曲:佐久間和宏 編曲:Johnny.k)
[2]「BANG!BANG!」
(作詞:谷岡ひろみ 作曲:岡田誉也(Musik Magie) 編曲:南利一)
[3]「水の中のファンタジー」(作詞:松本流花 作曲:宮藤優矢 編曲:Tak Miyazawa)
[4]スペシャルミニドラマ「恵理と公人の秘密のラジオ特訓」
出演:神楽坂公人(cv.田丸篤志)/ 花江恵理(cv.原 由実)
監修:七月隆文 シナリオ:あすか正太 音響監督:土屋雅紀
[5、6、7]([1,2,3]の)各off Vocal

《DVD》
[1]「トワイライトに消えないで」Music Clip
[2]原 由実映像コメント

今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_01

【DVD付盤】(CD+DVD)
品番:FVCG-1357/価格:2300円(税抜)
《CD》
[1]「トワイライトに消えないで」
[2]「BANG!BANG!」
[3]「水の中のファンタジー」
[4、5、6] 各off Vocal

《DVD》
[1]「トワイライトに消えないで」Music Clip
[2]「トワイライトに消えないで」Music Clipメイキング映像

今井麻美さん&原由実さんが出演 放送ギリギリのエピソードも飛び出したヘッドフォン祭りイベントリポート_08

【通常盤】(CD)
品番:FVCG-1358/価格:1700円(税抜)
[1]「トワイライトに消えないで」
[2]「BANG!BANG!」
[3]「水の中のファンタジー」
[4、5、6] 各off Vocal